• 2015.04.24

Rock oN Product Review 〜Roland Super UA


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DSDフォーマットに対応した2 in/6 out USBオーディオI/O、Roland「Super UA」発売開始! Rock oNでは一足早くレビューをお届けします!

PCからのPCM再生データをDSDヘアップコンバートする事であらゆる音源を”ハイレゾ”音質へと変貌させるユニークなDACとして話題をさらった「Mobile UA」。その技術を応用した2in/6outのオーディオインターフェイス「Super UA」が遂に発売!

独自開発のDSPエンジン『S1LKi(シルキー)』

このインターフェイスの最大の特徴としてはやはり独自開発のDSPエンジン『S1LKi(シルキー)』が焦点。この”S1LKi”は現在デジタルオーディオデータとして主流のPCMデータを再生する際、専用のDSPエンジンによってDSDデータへと変換させた後に再生するユニークな技術となっています。

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DSDとはCDのような16bit/44.1kHzといった形式ではなく1bit/2.8224MHzの単ビットハイサンプリングレートでデジタルオーディオデータを表現する方法で、昨今の”ハイレゾブーム”で一躍注目の的になっている形式です。何といってもDSDの魅力はその表現力の高さと滑らかな質感で、この「Super UA」は元データがPCMであっても見事にその魅力を引き出すことに成功しています。

独自開発DSPによる高精度のアップサンプリング

それに裏付けられる現象が「サンプリングレートを変えて試聴」することによって確認することができます。

通常、サンプリングレートを高くする毎に解像度・表現力が増していく傾向になっていくのに対し、この「Super UA」はどのサンプリングレートからの再生においてもその変化が最小限になっています。

これは内蔵の独自開発DSPによって高精度にアップサンプリングされた結果、サンプリングレートによらず最高の表現を再生するように設計されているという事は想像に難くありません。

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新搭載のオーディオI/F機能

“Mobile UA”からの主な変更点は、2chの入力を備えることでオーディオI/Fとして機能することです。

中央の視認性の良いレベルインジケーターにはそれぞれ入力・出力のレベルをモニタリングすることができ、コントロールノブ周りにはゲインを表すLEDが埋め込まれています。

それぞれ入力・出力は本体スイッチを押し、ノブを回すのみのイージーオペレーションとなっており、ACアダプタでの電源駆動となっているためヘッドホンアンプが更に強化され、beyerdynamic T1のようなハイインピーダンスヘッドフォンでもパワフルに駆動する事ができるようになっています。

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Rock oN Review

この「Super UA」は専用のドライバをインストールすることによって動作し、コントロールパネルから更に詳細な操作をすることができます。

まず、他のインターフェイスに無い点として右上に表示される[1bit]ボタン。このボタンを押すことによって独自開発のDSPエンジンをスルーし、通常のようにPCMデータをDACへと伝送するようになります。
これにより「S1LKi」エンジンの効果が実感できるようになっており、メーカーの自信の表れとして感じ取ることができます。

その他にはRoland製インターフェイスに搭載されているAUTO SENS機能。これは入力レベルを最適な値に設定してくれる機能で、より多くの人がインターフェースを意識せずに使用することができるようになっています。ファンタム電源もマイク接続がない場合はONに出来ない等、ユーザーフレンドリーな設計がされています。

嬉しい機能としては入力chのリンク機能。ステレオ収録の際は大変に重宝しますし、最近のインターフェイスにも多く搭載されるダイレクトミックス機能もバッチリリンクするので、簡単かつスピーディーな操作はソフトウェアにも表れていると感じました。

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この「SuperUA」を触った感触は、ユーザーフレンドリーながらも本格機種に引けを取らない特性をもったインターフェースと感じました。

肝心の音質はまさにDSDの自然で表現力豊かなサウンド。Korg社のAudioGateというPCMをDSDへ変換することができるソフトウェアを、リアルタイムで実行しているかの如く高精度なアップサンプリングが行われているのが目に浮かびます。

また、筐体自体もアルミダイキャストによって質感よく作られており、中央に配置されたグラデーションがかったレベルバーも滑らかで、見た目にもこだわりが感じられる製品だと思いました。


Rolandの意欲作とも言える「Super UA」ですが、惜しく感じた点としては、ギターやベース等を直接入力することができるHi-Z端子を搭載していない事が挙げられます。
アーティストが使用する際には重宝する機能の一つとなっておりますが、この製品に関しては単体DI製品を使用し本格的なレコーディングを行う事が前提となっているかのようにも思えます。

また、このサイズの製品ながらバスパワーに対応していないのも気になる点です。DSPやヘッドホンアンプを本格的に駆動させるには致し方ない部分はあるのかもしれませんが、携帯性や柔軟性には一つ欠けてしまうかもしれません。今後の改善が期待されますね。

まとめ

しかしながら、やはりDSDサウンドへの魅力といった部分では十分に体感できる製品となっております。DSDレコーダーを使用した制作の現場やリスニング・音楽制作を両立したい方にはぴったりの製品だと思います。

RockoN渋谷店店頭にて展示をしておりますので他社製品とひと味違ったサウンド、是非一度お試しください!



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