• 2014.11.21

Rock oN Staff Blog!Synthの深層世界! : Part.1 Dave Smith Instruments TEMPEST編


皆さんこんにちは!ACID渋谷です。新企画『Rock oN Staff Blog』がスタートします。

おなじみRock oNスタッフ達がそれぞれの得意分野を生かし、毎回お薦めのプロダクトについてコアにDEEPに解説して行きます。記念すべき第一回目は私、eStore店長ACID渋谷による『Synthの深層世界Dave Smith Instruments TEMPEST編』と題し、TEMPESTを掘り下げています。

ドラムマシンとして知られるTEMPESTですが、アナログシンセとしても強力なサウンドを奏でます。ボイス数で言えば同社のTETRA(4Voice)とProphet 08(8Voice)の間に位置します。これって結構凄い事ですよ!

それでは早速いってみましょう!


【Dave Smith × Roger Linn】

TEMPESTは二人の伝説的な人物が共同開発したマシンです。その名もDave SmithとRoger Linn!知らない人の為に簡単に二人を紹介します!まずはDave Smithと言えばシンセ界のリビング・レジェンド。あのSequencial Circuit Prophet-5の開発者です。YMOで教授が弾いていた大きなシンセですね。

Prophet-5は1978年に世界初のメモリー機能のついたアナログ・ポリフォニック・シンセサイザーとして一世を風靡しました。

5Voiceの重厚なサウンドは今でも人気が衰える事無く、中古価格も全く下がりません。Roland JUPITER-8もProphet-5には多大な影響を受けています。Dave SmithはそのSequencial Circuit社の設立メンバーでしたが、Sequencial Circuit倒産後には遂に自身の名を冠したDave Smith Instruments社を立ち上げ、James BlakeでおなじみProphet 08などのヒット商品を生み出しています。

一方Roger LinnはPCMリズムマシンの名機Linn Drumの産みの親です。
あの小学校の学習机の様な大きさから飛び出すリアルなサウンドはNew Jack Swingなど新たなジャンルを作りました。

そして忘れてはならないのがAKAI MPCシリーズ。初代MPC60とカリスマ的人気のMPC3000の開発に携わったのもRoger Linnです。特にMPC3000は16bitの荒々しいサウンドと独特でシルキーな揺れを持ち、HIPHOPを中心にあらゆるジャンルで大流行しました。Babyfaceモデル、今でも本気で欲しいです。。

さて、そんなビッグな二人がタッグを組んだこのTEMPEST。シンセ部をDave Smithが、そしてシーケンサーをRoger Linnが設計。Prophet08系のアナログサウンドとRoger Linnのグルーブ感が交わった恐るべきマシンなのです!

【DEMO SOUND】


TEMPESTにはアナログ波形4種と膨大なサンプル波形が収録されています。今回はあえてシンセとして使ってみましょう!

動画ではOSC1と2に幅の違うパルス波を設定しています。サウンドは16個のパッド毎に設定でき、今回はその中の1つのパッドにシンセ波形を割り当て、外部MIDIキーボードで演奏しています。

二基搭載したLFOは非常に多くのディスティネーションを設定できるため、生き物の様にうねるサウンドを生み出します!!また、エンベロープもローパスフィルター、AMP、PITCH、AUX1、AUX2に対してADSRを設定可能。

どうですか、この充実ぶり!まさにシンセサイザーそのものです。動画ではLFO1にノコギリ波を割り当ててOSC2のPWを変調し、LFO2でローパスフィルターのカットオフを変調しています。ローパスフィルターはご存知カーティス製のチップを使っていて切れが良くザラついたサウンドが存在感抜群!

そこから更にサウンドを昇華させるべく、OSC3のデジタルオシレーターにピンクノイズを、そしてOSC4にベルの波形を置きFM風アナログサウンドを奏でています!

シーケンサーに打ち込む場合にはモジュレーションソースにベロシティを割り当て、ディスティネーション先のパラメーターを動かせば、動きのあるシーケンスが簡単に作成出来ます。
そして動画後半のビートは808ばりの音圧のロングディケイのベースドラムとアタックが小気味よいサンプルです。更にマスターアウト段に用意されたアナログコンプレッサーでサウンドをタイトに仕上げています。

如何でしたでしょうか?ドラムマシンとして登場したTEMPESTからこんなクレイジーなシンセサウンドが出せるんです!良くを言えば外部からMIDI CCを受けれたり、シーケンサーにパラメーターを記録できれば最高なのですが、今後のOSバージョンUPでいつか実現されるとのこと。期待して待ちましょう。

本当に何時間でも触っていたくなるマシンです!

ACID渋谷




¥ (本体価格:¥ )

ポイント還元

関連記事


150107_staffblog_mag_508


最新記事ピックアップ

記事を検索!

日々更新の膨大なニュースから、
記事を検索できます!

特集

製品レビュー、製品発表会、
Rock oNセミナーレポートなど
全ての記事 >>

店頭でリアルを体感し
プロダクトを選び抜け!

夢のスタジオを展示と共にご提案
全ての記事 >>

Rock oN Staff Blog

Rock oNスタッフがプロ視点で
各種製品にDeepに切り込む!
全ての記事 >>

Rock oN Umeda Blog

一緒に作ろう!Rock oN Umeda
全ての記事 >>

People of Sound

音をクリエイトし、活躍している人を
ご紹介するコーナー
全ての記事 >>

Show Report

NAMM ShowやAES CONVENTIONなど、
現地からレポート!
全ての記事 >>

月別アーカイブ!

日々更新の膨大なニュースを