1934年、ニューヨークに生まれた一人の少年がテルミンに魅せられ、二十歳の頃には父親とテルミンキットの販売まで行うようになりました。
数多くの物理学の博士号を取得する天才的頭脳と音楽家との出会いがBob Moog 氏とMoogシンセの名を世界に轟かせるきっかけとなります。Bob Moog 氏の一生をタイムラインで追いながら、いかにMoogシンセが世界を席巻していったのか。その歴史に迫ります。
Bob Moog Timeline
1934年5月23日
Bob Moog、ニューヨークに生まれる。(本名はRobert Moog。一般的に知られるBobの呼び名はRobertの愛称)
1954年
Bob Moogと父親がテルミンの組み立て、販売を開始。
1961年
$50で1,000台のテルミンを販売
ニューヨークでの販売代理人は後のSear Sound Recording Studioオーナーで伝説のレコーディングエンジニア、Walter Searだった。
1963年
作曲家 Herbert A. Deutschと共に最初のMoog Modular シンセサイザーを発明。
1964年
ハンドメイドのMoog ModularプロトタイプをAESコンベンションで公開。オーダーを受け付け開始する。
1965年
コーネル大学にて機械物理学の博士課程を修了。
1967年
R.A Moog Company(現在はR.A. Moog, Inc.)を設立し、Moog Modular Synthesizers I、II、及びIIIを発表
1968年
Wendy Carlosによるバッハの作品を全て特注のMoog Modular Synthesizerを使用してレコーディングされたアルバム「Switched-On Bach」発売。
1970年
Bill WaytenaによりR.A. Moog Inc.が買収される。初のMinimoogがAESコンベンションにて発表される。
1971年
会社名をR.A. Moog, Inc.からMoog/Musonicsに改名し、1972年から74年までニューヨーク州バッファローに移転。
1972年
会社名をMoog/MusonicsからMoog Music, Inc.に改名。
1973年
Moog System 15,35,55 パッチシンセサイザー、Sonic Six、Satellite プリセットシンセサイザー、その他アクセサリー類として 1125 Sample & hold、1150 Ribbon Controller、1121 Footswitch、1130 Percussion Controller、1120 Foot Pedal Controllerを発表。
Moog Music, Inc.はBill WaytenaからNorlin Musicへ売却される。
1974年
1975年
Minimoog、Taurus Bass Pedals及びMoogにおける最初のポリフォニックシンセ、 the Polymoogを発表。雑誌「Keyboard」の第一号表紙にBob Moogの名前が載る。また、雑誌「On Synthesizers」第二号においてBob Moogのコラムを開始する。
1977年
Bob MoogはMoog Music, Inc.を離れ、Big Briarを設立。
1978年
Moog Multimoog、 Polymoog Keyboard、1528 Sample-Hold moduleを発表。Bob Moogはノースカロライナ州アッシュビルへ移る。
1979年
Moog Prodigy、Taurus II Bass Pedals、Phase Shifterを発表。Bob MoogはOn Synthesizersのコラムを終了。
1980年
ショルダーキーボードのMoog Liberation、 Opus 3を発表。
1981年
Moog Rogue、初の音色メモリー可能なモノフォニック・シンセであるSource
を発表。Minimoogの生産を完了。累計で12,000台生産された。
1982年
Moog Music, Inc.より発売される最後のシンセとなる、Memorymoogポリフォニックシンセサイザー発売。Bob Moogはイタリアの楽器メーカー、Crumarのためにアナログ・モノシンセ、Spiritを設計。
1983年
Norlin Musicは David LuceとF. Scott ChapmanにMoog Music, Inc.を売却。Moog Music, Inc.とMoog Electronics, Inc.の2社に分割される。
1984年
Bob Moogは1989年までKurzweil Music Systemsの新製品開発部門副社長として在籍。コモドール64用MIDIインターフェイス/シーケンスソフトであるMoog Song Producerを発表。
1987年
Moog Music, Inc.とMoog Electronics, Inc.の資産がRJE Research Corp.により買収される。
1991年
Bob Moogがシリーズ91テルミンを設計。Big Briarより発売。
1996年
「Electronic Musician」誌にBob Moogがテルミンの自作記事を投稿。後にEtherwave Thereminとして今日まで発売される。
1998年
Bob MoogがEthervox MIDIテルミンを設計。
Moogerfooger MF-101 Lowpass FilterとMF-102 Ring Modulator processorを発表。
1999年
Minimoog Voyagerの開発がスタート。
Moogerfooger MF-103 12-Stage Phaserを発表。
2000年
Minimoog VoyagerのプロトタイプがNAMM SHOWにてお披露目となる。
CP-251 Control Processor と リミテッド・エディションのMoogerfooger MF-104 Analog Delayを発表。
2002年
Minimoog Voyagerの発売開始。
Bob Moogは彼自身の名前の使用権を取り戻し、社名もBig BrairからMoog Music Inc.,に変更。
2003年
Moog Voyager Performer Edition、Moog PianoBar、VX-351 CV Expanderを発表。
2004年
Moog Voyager Anniversary Edition、Moogerfooger MF-105 MuRF Multiple Resonance Filter、 Etherwave Pro Thereminを発表。Moogのドキュメンタリー映画がリリースされる。
2005年
Moog Voyager Rack Mount Edition、Minimoog Electric Blue、Moogerfooger MF-104Z Analog Delayを発表。
2005年8月21日
Bob Moog 氏永眠。手術不能な脳腫瘍が原因だった。
2006年
Bob Moog Foundation設立。Bob Moog氏の意思を受け継ぎ、教育やシンセサイザーの普及に務める。
Little Phatty発売開始
2010年
Slim Phatty発売
2011年
Taurus 3 bass pedal発売。Moog Music社初となるiAppアプリAnimoog発売。
2012年
Minitaur発売
2013年
Sub Phatty発売
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