Ableton、Focusrite、MOTU、novation、EastWestにALLEN & HEATH、その他世界の名だたる一流ブランドの代理店を務めるハイ・リゾリューションの新製品発表会をRock oNスタッフがレポート!業界関係者と一般客が入り交じる会場で、同社の扱う話題の新製品が公開されました!
2012年11月14日、このイベントは六本木にある、大人の雰囲気漂う落ち着いた心地よい雰囲気の某クラブで行われ、イベント前は誰しもリラックスした雰囲気で各々ドリンクを飲みながら歓談をしていました。
リラックスした会場の雰囲気を一気にヒットアップさせたのは、この発表会のトップバッターMOTU DP8!
ハードウェアトピックはなんといっても長年ファンの要望だったWindows対応とVST対応でしょう!これによってDP8ユーザーの裾野がさらに広がることは確実と言えます!(個人的に、DPはMac専用プロ用DAWとして一本気な進化も期待していたのですが)
Mac版DP8で作ったセッションファイルはWindows版DP8で開くことも可能なので、PCのOSの垣根を超えた複数システム間のセッションが可能に!
またこれ以外にギターアンプシミュレーターやストンプ系エフェクトの追加も嬉しいところ。あまり語られないようですが、サードパーティーからもほとんど製品化されていない「ベースアンプシミュレーター」が搭載されているところは個人的に嬉しい限りです。
この他新しいインラインウィンドウによるワークフローの改善や、強化されたビデオエンジンによりMOTU社ビデオインターフェースでHDMIやSDI出力が可能になるなど機能も充実。
DP8は近日発売予定。MIDIシーケンサーPerfomerから始まり、これからもDAW界の重鎮として進化を続けるDP8に期待です!
Danteテクノロジーを採用した多チャンネル/長距離伝送を特徴とし、DA/ADコンバーター、I/O、マイクプリなど、合計5種類のラインナップを備えた、RedNetシリーズ。NAMM2011での発表以来、世界中の業務ユーザーから心待ちにされていた発売日が発表されました!
RedNetを知るためにまずはDanteのおさらいを。Danteは、24-Bit/48kHzのデジタルオーディオを1本のEthernet Cableで128ch IN/128ch OUTで伝送する規格です。
Focusriteの他にYAMAHA、Lab.Grappen、Media Matrix、Alien&HeathなどもDanteテクノロジーを採用した機器の発売を行っています。Danteは多チャンネルの環境を多用するLIVEサウンドの現場からスタートしていますが、やっと録音用の機器としてRedNetシリーズが登場するということで、注目が集まっています。
★本日私たちの前にお披露目されたのはシリーズ1から4までのRedNet。
◎RedNet 1
8チャンネル・AD/DAコンバーター
Dante規格を使用する次世代I/F。192kHz使用時には120dBのダイナミックレンジを誇り、3ms以下の超低レイテンシーを実現。DB25コネクター搭載。
◎RedNet 2
16チャンネル・AD/DAコンバーター
Dante規格は、コンピューターからの集中コントロールに対応し、96kHz使用時では128in/128outの巨大ネットワークを可能にします。DB25搭載。
◎RedNet 3
32in/32out デジタル i/o
AES/EBU(DB25)、ADAT、S/PDIF、W.Clockを搭載したデジタル入出力機です。Danteを経由して巨大なネットワークを一括でコントロールできます。
◎RedNet 4
192kHz DA搭載 8chマイクプリ
8基のXLR入力とDB25コネクター等を搭載するマイク/ライン・プリアンプです。120dBのダイナミック・レンジ、+63dBのMIC GAIN回路を擁します。
幾度か発売日の延期がアナウンスされていたRedNetシリーズですが、ハイ・リゾリューションさんから遂に2013年初頭の発売予定という発表がありました。これは期待できそうです!
残念ながら今回実物を見ることができなかったRedNet 5(DigiLinkを使用してPRO TOOLS HDカードと直接接続可能な最大32chのI/O)は他シリーズより遅れての発売となります。
Focusrite RED-NETをさらに詳しく知るのはこちら!>
競合製品とは一線を画すワークフローと柔軟な作曲/エディット機能。そしてそれをリアルタイムで行うことができるDAW、Ableton Liveが最進化形!2013年初頭の発売日を控えた最新版 Live 9の実物が本邦は初公開されました!
セッションビューでのオートメーションエディット
Liveはこれまでオートメーションの書き込みをアレンジメントビューのみで行っていましたが、Live9からは「セッションビュー」でも可能になります。
Liveの大きな特徴である即興プレイによる作曲/アレンジに無くてはならないウィンドウの「セッションビュー」で直感的にオートメーションを書き、編集できるというのは作品のクオリティに関わる大きなアドバンテージと言えます。偶然会場に居合わせた、Live初代からのユーザーでもあるbreak beatsアーティストのKawatinさんも「個人的に一番期待しているポイント」と語っていました。
Audio to MIDI機能
読んで字のごとくAudioデータをMIDIデータに変換する機能。実際にその様子を見て聴きましたが、予想以上の精度でしかも簡単にオーディオループがMIDI化されピアノロール上に展開されていきます。
ドラムループがキック、ハット、パーカッションなど鳴っている楽器ごと、ノート別にヴェロシティもついたMIDIになる様はまさに驚愕!他にも和音を弾いたエレピのループがちゃんと和音としてMIDIデータ化されるなど、完璧ではありませんがかなり元オーディオに近い形でMIDI化されるこの様をみて会場が一気にざわめきだちました。
単音はもちろん、このように打楽器や和音のオーディオデータをMIDIにできるこの機能は様々な使い方が想定されますが、Liveユーザーに多いDJやトラックメイカーが大いに役立てそうですね。他DAWユーザーからも注目を浴びている機能としてここも注目ですね!
プラグインの追加/強化
以前のバージョンから搭載されていたEQ/コンプレッサー/Gateがパワーアップ!EQはリアルタイムにスペクトラムを表示できるようになり、コンプレッサーとGateにいたってはリアルタイムにオーディオ波形を表示します。
コンプレッサーのスレッショルドやアタックにリリース。それらパラメーターを変更することによるコンプレッションの作用とプロセス後の波形が視覚化されることにより、よりサウンドのイメージをが把握しやすくなることでしょう。ミックスに無くてはならないEQ/コンプレッサー/Gateですが、最も奥が深いエフェクターであることも事実。音はもちろん視覚からの認識により初心者が理解を深めるためにも役立ちそうです。
その他SSLのマスターバスコンプにインスパイアされたGlue Compressorの追加も熱いですね!
Max for LiveがSuiteに付属
Live9にインストゥルメントとオーディオループを多数追加している「Ableton Suite9」には制作の可能性を飛躍的向上させるMax for Liveが付属します。新しいMax for Liveデバイスとしてコンボリューションリバーブを始めとした24もの新しいインストゥルメントも付属します。
Live9はこの他、追加/強化されたオーディオループ素材やインストゥルメント(新型のブラウザで検索もサクサク!)、ユーザーのリクエストに応えた細やかに改善されたワークフローなど、大幅なパワーアップを遂げています。Live9と同時に発表されたAbleton初の専用コントローラーpushの実物を見る事はできませんでしたが、これとの連携による新しいワークフローにも期待がかかります。
ベーシックな作曲から前人未到の個性的なライブプレイまで、歴代最高の柔軟性を手に入れたLive9から始まる新たな音楽が必ず登場してくる日も近いですね。Live9の発売日は2013年第一四半期が予定されています。
Novation MiniNovaの実演も行われました。MiniNovaは既に発売されている製品ですが、クラブの音響システムで響くリキッドサウンドは新鮮な感覚と新たな魅力の発見があり、とても収穫の大きなものでした。
今回、ハイ・リゾリューションが取り扱う様々なメーカーの最新製品がお披露目されました。それぞれの製品に関心を持つ一般ユーザーも交えての発表会となりましたが、中でもAbleton Live 9とRedNetについては担当者に積極的に質問がされ、注目度の高さを感じることができました。
これから2013年初頭に向けて様々な注目製品が発売となります。期待と希望を胸に、その日を楽しみに待つ事にしましょう!
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