Rock oN Company 2011 NAMM ショー・レポート!

AVID

M-Audio初のハードウェア・シンセサイザー「VENOM」を発表!!! 強力なシンセサイズ機能に加え、DAWのオーディオ・インターフェース機能も装備しています!!!

昨秋リリースされたPro Tools 9が大ヒットを記録しているAVID社。今回のNAMMでは、DAW関係メーカーのブースがひしめくホールAの入口付近に大きなブースを構え、音楽制作系のデモンストレーションを大々的に行っていました。人気メーカーだけあって、ブース内や周辺は常に黒山の人だかり。デモを繰り返しても閑散としていた周辺のメーカー(どことは書きません)の担当者は、さぞ妬んでいたことでしょう……。
そんなAVID社の今回のNAMMでの新製品は、M-AudioブランドでリリースされるVENOM(ヴェノム)。同社が初めて世に送り出す、本格的なハードウェア・シンセサイザーです!!!
49鍵盤仕様のVENOMは、NordLeadやVIRUSなどと同じ、いわゆるバーチャル・アナログ・タイプのシンセイザー。最大同時発音数は12音で、ボイスごとに3基のオシレーターを装備。オシレーター波形は、往年のヴィンテージ・シンセサイザーを丁寧にサンプリングしたという41種類の波形が用意されており、また53種類のドラム・サンプルも含まれています。3基のオシレーターは、オクターブ/インターバル/オフセットなどの発音方法が設定可能で、FM/シンク/ダイナミック・ウェーブ・シェイピングといった機能も装備。バリエーション豊かな発音が行えます。
もちろん、フィルターやエンベロープ・ジェネレーター、LFOもかなり充実。フィルターは12dB/Oct(2ポール)および24db/Oct(4ポール)のマルチモード・フィルター(強力なレゾナンス付き)を備え、エンベロープ・ジェネレーターはAHDSR仕様なので音の減衰を細かく設定することが可能。LFOは3基装備し、入力段には強力なチューブ・サチュレーターも備えています! 無論、オンボード・エフェクトも搭載しており、2種類のグローバル・エフェクトのほか、ティンバーごとに(VENOMは4パートのマルチ・ティンバー仕様です)コンプレッサーやEQ、ビット・リダクションといったインサート・エフェクトを使用することも可能です。
やはり、この類のシンセサイザーは、アルペジエーターが備わってなければおもしろくありません。その辺り、AVID社もしっかり理解しているようで、VENOMにはユニークな「フレーズ・シーケンサー」が搭載されています。ドラム・パターンやメロディ・ラインを自由にトリガーできるフレーズ・シーケンサーは、もちろんBPMに自動的に同期。加えて、256ものファクトリー・パターンも用意されているため、曲作りに煮詰まったときなどに良いインスピレーションを与えてくれそうです。
ファクトリー・パターンといえば、VENOMは当然音色のプリセットも充実しています。計512ものシングル・パッチと計256ものレイヤーされたマルチ・サウンドが用意されているので、直ちに演奏することができます。しかも!な、な、なんと、音色提供者の中にはあのリチャード・ディバインの名前も!!! ブースでは確認できませんでしたが、リチャード・ディバイン独特の「あのサウンド」も含まれているのでしょうか? これは直ちにチェックしなければなりません……。
多くのエンコーダーやスイッチを備えるVENOMですが、専用のコントロール・ソフトウェア、Vyzex Venom Software Editorも用意されています。Vyzex Venom Software Editor、ウィンドウ・サイズも大きく、かなり使いやすそうな印象でした。また、このVENOM、USBオーディオ・インターフェース機能も搭載されており、Pro Tools softwareはもちろんのこと、CubaseやLiveといったDAWのオーディオ入出力としても活躍します。
まさに現代のシンセサイザーに求められる機能はすべて搭載されている印象のVENOM。DAW制作環境のマスター・キーボードとしても最適ですし、ライブ・キーボードとしても大いに活躍してくれそうです。リリースが待ち遠しい一品ですね。
その他、AVID社ブースでは、DJソフトウェア:Torq初のメジャー・バージョン・アップとなるv2.0も披露されていました。Torq 2.0には、2つのソースをモーフィングできるTraq Morphなど、多くの新機能が追加されています。
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