ここまでSONYのNAB 2014で発表されたCameraのレポートしてきましたが、実際のSONY Boothでは4Kの撮影は当たり前の話としてその次の工程、まさに”Beyond Difinition”を感じさせるソリューション提案が多数行われていました。その中で新技術として注目を集めていたのがこちらの”IP Live Solution”。
このIP Liveと言うのは、SONYが独自に開発を行った映像音声のIP伝送技術。”Level 3″社のConnectionでFull HD Videoを1Field以下の低遅延での伝送を実現しているとのこと。
マルチカメラ用のSolutionとして設計しているということは複数のFull HD Videoの電装が実現されるということでしょうか。単純に帯域が足りるのか?等、疑問が沢山出てきますが、残念ながら担当の方が捕まえられずにお話を聞くことが出来ませんでした。
プレスリリースから抜粋すると、
『新開発「AVオーバーIPインターフェース」技術は、既存の映像伝送規格であるSDIとIPネットワーク技術を融合させたもので、従来複数のケーブルで行っていた機器間の映像・音声・メタデータと同期信号、制御信号の伝送を、汎用ネットワークスイッチを用いてネットワークケーブル一本で実現します。
「AVオーバーIPインターフェース」は、将来的に遠隔地の機器同士をネットワークで繋ぎ、双方向の伝送と遠隔操作を行う「リモート制作システム」に展開していきます。現場に多くの機材と人員を派遣していた制作コストの大幅な削減が期待できます。』
との記載。
非常に大きな可能性を秘めた夢の様な技術。メタデータ、制御信号までも同じネットワークで伝送し、将来的には遠隔地からのリモートまで。現場は最低限の人員で、制御は局内から、といったシステムアップ等、様々な用途が考えられると思います。
こちらの白いボックスがAV over IPの変換器、オーディオがAudio over IP技術が盛り上がりを見せてきたばかりのこのタイミングでいち早く映像信号をIPベースでのNetworkに乗せることを実現したSONYの技術力の高さには驚かされます。
左右の画面に写っている映像は実際に遠隔地からこのAVoIPにより伝送されてきた物。
左はLos AngelsのSONY Picturesから、右の映像はオクラホマ州Tulsaの”Level 3″社から。Frameのドロップや、映像の乱れもなくきれいな映像が写っているのが印象的。
SDI-IPの変化ボードの展示もあり、プレスリリースに有るように3rd party各社へのライセンスプログラムがすでに指導しているということ。SONYのみのクローズなSolutionとするのではなく技術提供を行いOPENなSolutionとして育てていきたいということと、前向きに捉えたいと思います。
IPというOPENなplatform上での規格争いは見たくありませんよね!!SONYのこのOPENな姿勢は高く評価したいと思います。
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