AES直前にアウトボード魂をくすぐるルックスを披露してくれたSPL IRON。
メーカーSPECにもある通り完全なるパラレルデュアルチューブ回路を備えており、最大の特徴はそのチューブ回路内に6種類のRectifier(整流回路)を備えていること。実際にRectifierのスイッチングノブを回すと本体内部のスイッチング回路も切り替わるカチッという音が心憎いですね!
サウンド面もアタックやリリースが大幅に変わるとのことで、CH単位のTubeバイアス切替やサイドチェインと組み合わせてスタジオ環境で是非じっくり試したい逸品。
そのほかにもステレオチャンネルに対して、2種類のパッシブフィルターと120V SUPRAオペアンプを組み合わせた『AirBASS』と『Tape Roll off』の切り替えスイッチを備え、過度な高域をおさえテープマシンの周波数特性を再現するなど積極的な音作りへの活用が可能な1台。
いろんな意味で興味深い機能は中央製品名下にあるAutoバイパススイッチ。ノブの位置に応じて時間単位でバイパススイッチをオンオフする機能なのですが、これ何に使うのかと尋ねたところ、マスターの試聴をしながら本体スイッチを手動で切り替えるのはナンセンスということで実装したのこと。な、な、なんと贅沢な機能! (ノブ右いっぱい最大で20秒間隔でのオンオフ切り替え)
最新モニターコントローラーCREONも展示。USBインターフェース+モニターコントローラーという構成はCrimsonと似てますが2in/2outに2マイクプリを備えながら24/192までサポートする侮れない弟分。この仕様ながらしっかりDimmerスイッチやソース切り替えを備えてくれるとセカンドインターフェースとしてモバイルからスタジオデスクトップまで様々な活用が想定できますね。