Rock oN Show Report : IBC 2013

Solid State Logic(1)

SSLから、MADI to Danteのコンバーター登場。規格の架け橋を可能にする”MADI Dante Bridge”


多チャンネル伝送のフォーマットはここ数年でAoIP規格が多数登場したことにより非常に多くの規格が乱立しています。といっても、やはり現代の主力は多くのコンソールメーカー(AMS NEVE/SSL/Euphonix/STUDERなど)に採用されているMADIであることは間違いありません。そのような状況の中、SSLから自社のコンソールで採用するMADIからDanteへのコンバータが登場しました。この製品の発表自体が業界の勢力図に影響するBig Newsではないでしょうか?

ネットワーク主体でアドバンテージのあるFocusriteのRED NETシリーズやYAMAHAのコンソールなどに採用されたDANTEへSSL Delta link MADI HDやRME HDSPeなどが採用するMADIフォーマットが連携することにより、これまでには選択する事が出来なかったスタジオ間の連携が可能になります。

今回の”MADI Dante Bridge”は文字通り、新旧の多チャンネル伝送技術をつなぐ有りそうでなかった新カテゴリー。

SSLディレクター Niall Feldmanによると、世界中にある数多くのメーカーのデバイスにマッチさせるために、汎用性がありながらも信頼性に富む製品が必要と感じたとのこと。
そこで目をつけたのが、Dante。 現行のSSL MADIシステムからDanteへのブリッジを可能にする機材だったとのことです。「そのシステムこそこれからの放送局に無くてはならないインフラであり、SSLがこれから担って行く重要な部分であると確信している。」とのコメントがありました。

MADI Dante Bridgeは、SSLのコンソールかもしくはその他のMADIデバイスから、Dante IP Audio Networkへのルーティングを可能とし、48kHzの場合64ch。1GBのネットワークを用いて最大512chの転送が可能との事。このDanteに複数のSSLコンソールからの信号が乗り入れることで、スタジオ間のトランク回線のデジタル化など様々なメリットが生まれることとなるでしょう。

本体フロント部分にはレベル調整可能なヘッドフォン端子が搭載されルーティングの確認等が容易に行えるようになっています。コントロールは非常に明快!パネル上から、MADI in/outからのモノ/ステレオパスのルーティングと、Dante in/outのヘッドフォンアサインを行います。その他、LCDのディスプレイに各種のステータスを表示する仕様です。

Danteへのシステムの統合が可能となり、データの分配も可能となる為、スタジオでの連携に加え、コストパフォーマンスの面でも大きなアドバンテージとなりそうです。

先に登場した同じくMADI to DANTEを可能とするREDNETシリーズのREDNET6をはじめ、これからさらに充実して行く事が予想される注目のカテゴリーです。

Solid State Logic

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