Winter NAMM 2008レポート | Rock oN Company

PIONEER

映像も操れるプロ仕様DJミキサー、SVM-1000登場！

　今ではDJ機器といえばまずPIONEERの名前があがるほど主力メーカーになったこの状況を、数年前は誰が想像できたでしょうか？今回のNAMMでもPIONEERは勢いを止めることなく様々な新製品を発表しました。PIONEERブースは一般のブースとは違い、NAMM会場の2階に用意された特設会場にあり、中にはいるとDJブースやバーカウンターまであったりして照明もまるでクラブのような雰囲気。

なんといっても今回の目玉はNAMMで配布されているDJ機器の雑誌がこぞって表紙に掲載した『SVM-1000』でしょう。SVM-1000の最大の特徴は、中央に配置されたタッチパネル。このタッチパネルを通じ音へのエフェクトがもちろん使えるだけでなく、映像へのエフェクトも音と同様に使用可能。さらに「Rock oN」などといったテキストまで表示することができます。

似た製品としてKORGのKAOSSPAD ENTRANCERがあげられますが、あちらは音にエフェクトを加えられるだけなのに対して、SVM-1000はエフェクト内蔵の高品位なDJミキサーであり、さらにDJ向けDVDプレーヤーDVJ-1000と組み合わせれば、DVDの映像と音にエフェクトを加えながらDJプレイができるVJいらずな1台といえます。現在でもDJ向けDVDプレーヤーDVJ-1000でスクラッチ等のプレイをしているHIFANAやDJ Kentaro（絵と音がシンクロしたスクラッチは見ていて圧巻です）といったアーティストに是非使ってもらいたい1台です。

また、4chのビデオミキサーとしても使用可能。S-VIDEO入力や映像もコンポジットだけでなくコンポーネントでも出力可能と映像の質まで考え抜かれており、プラズマハイビジョンテレビで蓄積された映像の技術とDJ機器で蓄積された音の技術がハイレベルな次元で融合されたPIONEERならではのミキサーといえるでしょう。
このミキサーは既に発売されており、価格は$5000とさすがに値が張りますが、これだけの高機能を搭載している事を考えれば決して高すぎるとはいえないでしょう。

そして、パイオニアもPCを使用したDJ製品の分野に参入してきました！

同社のCDJ-1000を2台並べて小さくして中央部にタッチパネルをつけたようなコントローラにパイオニア製DJソフトウェア『DJS』を同梱した『SEP-C1』も発売。このコントローラでDJSを制御してPC内部のオーディオデータを再生することが可能です。DJS自体は新製品ではありませんが、このコントローラとの組合せはさすがパイオニアと納得！「PCDJに移行したいけどいいコントローラーがない」とお悩みの方も、この馴染みのあるPIONEERのインターフェースであればすんなりと移行できるのではないでしょうか?
こちらも4月頃発売予定で価格は$999とのこと。

他の新製品としては”Professinal Multi Player”と銘打たれた『MEP-7000』を展示。SCP-1に2台のDVDプレーヤー・USB端子を搭載した2Uラックを接続し、その中のMP3を含むオーディオデータを再生することが可能。再生するオーディオデータはSCP-1の中央部のタッチスクリーンにブラウザが表示されその中から選択することができます。さらにCDJシリーズ直系のジョグダイアルも搭載し、スクラッチも可能。このMEP-7000とDJMIXERがあればCD/MP3を使ったDJプレイが可能です。4月頃発売予定で価格はおよそ$1799とのことです。

今回のNAMMショウでのPIONEERは、音と映像を融合させたミキシングを可能にしたSVM-1000、多機能プレーヤーMEP-7000、PCDJ向けソフト＋コントローラーのSEP-C1と、新しいDJプレイの次元「The Future of the Mix」のコンセプトにふさわしい興味深い製品を発表したといえるでしょう。