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高山博

作編曲家 高校時代よりバンド活動を開始、キーボーディストとして関西ライブシーンで活躍。その後、大阪芸術大学に進学、クラシックの作曲や民族音楽学を学びつつ、パッチ式シンセサイザーの音作りに夢中になる。卒業後すぐに作編曲家として仕事を始め、CM、コンサートイヴェント、CD作品への楽曲提供。執筆活動も盛んで著書多数。東京藝術大学映像研究科、美学校などで教鞭をとる。

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高校時代に、泉陸奥彦(Gt)、近藤研之(Bs)、菅沼孝三(Dr)、とともに結成していた、プログレッシブロックバンド「カリスマ」を再結成し、キングレコードよりウン十年ぶりのアルバムデビューを果たしました。
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ANALYSE手軽でコンパクトなのに本格的でカシコイ

reface_05最近のトレンドともいえる、ミニ鍵盤キーボード。スピーカーが付いていて一台で完結できるお手軽感も今っぽい。とはいえ、実際に手にとってみると、剛性の感じられるボディ、鍵盤の奥でも弾きやすいようにアールのついた黒鍵など、モノとしてのしっかり感に驚かされる。

reface_06なかでも、操作のポイントになるパネルは4機種共用にせず、それぞれに異なるパネルレイアウト、つまみ構成にしているので、とても使いやすく感じた。また、シンセサイザーのCSでは、選んだ波形により、モジュレーションつまみがの機能が、デチューンやパルス幅、クロスモジュレーション量に変わるなど、限られたつまみで幅広い音作りができるように工夫されている。使っていると、キーボードがわかってるなあ、とニンマリさせられる。

FUSION身近に置きつつ、独特の音色を活用したい

reface_12CPは、卓上やカウチなど身近に置いて使いたい。自己完結なので、いちいちミキサーやパソコンを立ち上げなくてもピアノの音色で演奏できるし、場所をとらないのでDAW入力用のMIDIキーボードとしても使いやすい。個人的にもっとも魅力を感じたのは、YCだ。Hammondをはじめとする海外有名オルガンのエミュレートだけでなく、YamahaやAceToneといった国産のトランジスタオルガンの音色がいい。しかもそれを、フィートつまみなどを使って直感的に操れるのだ。

reface_13CS、DXは、単にビンテージの復活というだけでなく、現代的な音作りができるようにリファインされている。DXのプリセット2番が、WabbleBassとなっているのが、なんとも象徴的だ。いずれも、ライン出力するととてもしっかりした音で鳴ってくれるので、レコーディングでもライブでも使ってみたいと思わせる。

SUGGESTION鍵盤を使って行うシステム設定に注意しよう

reface_04頻繁に行う音作りの操作は、ほぼ本体つまみで問題なく行えるのだが、システム設定的な操作では、「鍵盤を押しながら電源を入れる」といった操作が必要になる。例えば、本体スピーカーの出力をオン/オフする場合は、「D2キーを押しながら電源を入れる」といった具合。頻繁に使わないのだけど必要なときには使えないと困る機能なので、本体裏にでも、コマンドを印刷して欲しいと感じた。当面、取り説のその部分のコピーを貼っておく手もあるのだけど。

reface_02また、DXやCSの音色は、専用ソフトRefaceCaptureを使ってストックできるが、現在のところiOSでしか動作しない。やはりDAWと同様にパソコンでも使えるようにして欲しいものだと感じた。またその際に、DXの音作りエディターソフトなんかあると、さらに可能性が広がるので、それもぜひお願いしたいところだ。


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YAMAHA
refaceシリーズ
¥ 48,600
プロフェッショナル・ハイグレード音源と、このシリーズのために新たに開発した、ハイグレードかつコンパクトな鍵盤『HQ Mini』を搭載したシンセサイザー
製品仕様
  • 鍵盤数:37鍵
  • 鍵盤:HQ mini鍵盤
  • イニシャルタッチ:○
  • アンプ出力/スピーカー:2W×2 / 3cm×2
  • サイズ:530(W)×175(D)×60(H)mm / 1.9kg
  • 重量:1.9kg
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PLUS1 ACCESSORY

・ピアノにダンパー、オルガンにエクスプレッションを追加しよう。

コンパクトなキーボードながら、バックパネルは充実していて、USB、MIDIともに使用可能。他の標準サイズのキーボードを備えたMIDIコントローラーから演奏するのもいいだろう。CPをピアノタッチ鍵盤から演奏するのは、やはり気持ちがいい。発音数も128音ポリあるので、88鍵でも全く問題ない。また、コントローラー端子もそれぞれ一つずつ装備しているので、CPやDXではサスティン(ダンパー)・ペダル、CSやYCではエクスプレッション・ペダルを踏みながら演奏できる。どちらも、あるとないとでは演奏の気持ちよさがまるで変わるので、併用をお勧めする。