IK Multimedia SampleTank2.0を発表
ホストアプリケーションを使用しないAmpliTube MAC OSX版も公開

 多くのVST/MAS/RTASユーザーが真っ先に使う音源モジュールとなったSampleTankで有名なIK Multimediaは、SampleTankの新バージョン、SampleTank 2.0を発表していました。今回のアップデートの目玉は、その強力なタイムストレッチ/ピッチ調整機能です。ステージでは、IKの女性スタッフの声を3音サンプリングしただけという素材を、数オクターブに渡って歌わせるデモを展開していましが、そのフォルマントを維持した音質は驚異的で、そのあまりの自然さに観客は「ワオ」という感嘆の声以外の言葉を失っていました。また、テンポのバラバラな80BPM、90BPM、100BPMのドラムループ素材が、「Loop Sync」ボタンを押しただけでシーケンサーのテンポに合うことにも、驚かされました。スライスを元にテンポ調整を行うものは他にも多くありますが、タイムストレッチをここまで瞬時に、無理なく行うソフトウェアは初めてといっていいでしょう。NAMMの前日にイタリアから送ってきたパッチで、はじめて人前に見せられる状態になったということですが、新機能の強力さは、多くのメーカー関係者の間で話題になっていました。アップデートの完成は、6月頃を予定しているということですが、現バージョンユーザーにもアップグレードが用意されるということなので、楽しみですね。

 その他、コンパクトエフェクター、アンプ、ラックエフェクターとギター演奏に必要なものをまとめて提供するAmpliTubeは、Mac OSX上で、ホストアプリケーションを使用せず直接演奏するデモを行っていました。創作やレコーディングにはプラグインとしての使用が便利ですが、ライブ演奏やギター練習時にアンプシミュレータ&エフェクターとして使うというのも、楽しいでしょう。