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3rd Day Report / Fairlight
Fairlightの新たなるDream登場!

MR-1000Dreamシリーズ以降、しばらく新製品が無かったFairlightから、もの凄いプロダクトが登場しました!!! Dream ConstellationをはじめとするFairlightのDAWシステムは、「QDCエンジン」と呼ばれるDSP部をコアに動作しますが(Digidesign ICONがPro Tools|HDをコアに動作するのと同じ)、そのコアが今回、「DREAM IIエンジン」として全く新しいものに生まれ変わったのです! ここまで読んで、「もの凄いプロダクトって数千万円するFairlightのコアのこと? そんなの自分には全く関係無いよ!」とページを戻ろうとした人もいるかもしれません。しかし待ってください。新しいDREAM IIエンジンは、な、な、なんと、汎用のWindows PCをホスト・コンピューターに据えたシステムになっているのです! Fairlightから提供されるコンポーネントは、DSPカード「CC-1」、オーディオ・インターフェース「SX-48」、シンクロナイザー「SX-20」、そして専用ソフトの4つ。これらをWindows PCにインストールすることによってDREAM IIエンジンは完成します。つまり……勘の鋭い人ならもうお分かりですね。DREAM IIエンジンは、Pro Tools|HDに極めて近いシステム構成なのです!!!  価格も含めて、まだ不明な点が多いDREAM IIエンジンですが、以下、3つのハードウェア・コンポーネントについて簡単に紹介しておきましょう。

○ CC-1  DREAM IIエンジンの中枢となるDSPカード。Windows PCをホスト・コンピューターとしつつも、PCI Expressというのがユニークです。搭載しているDSPは不明ですが(おそらくはSharc?)、Fairlightスタッフの説明によると1枚でPro Tools|HDのHD Accelカード約8枚分の処理能力(!!!)を有するとのこと。これが本当だとしたら、相当に強力なDSPカードですね……。なおDREAM IIエンジンでは、CC-1は1枚のみ使用できるとのことです(HD Accelカード8枚分の処理能力があれば、1枚で十分ですが)。

○ SX-20  ありとあらゆるクロック/タイムコードをサポートしたDREAM IIエンジン専用のシンクロナイザー。1Uラック・サイズで、4chのアナログ入力、12chのアナログ出力、4系統のデジタル入力、8系統のデジタル出力も備えます。入出力のチャンネル数がそれほど必要ないのであれば、SX-48を用意しないシステムというのも現実的かもしれません。もちろん9-pin端子も装備しています。

○ SX-48  DREAM IIエンジンのオーディオ・インターフェース。2Uラック・サイズで、CC-1とはMADI(オプティカル)で接続します。リア・パネルには拡張スロットが6基備わり、入出力の仕様は装着するカードの枚数/種類によって決定します。SX-48本体は最大で48chのキャパシティを持ち、カードの組み合わせによって標準的な24ch入出力からすべてのチャンネルを出力に割り当てることも可能。CC-1には4台まで接続できるので、最大で192chの入出力が行えることになります。

さて、DAWシステムとしてのスペックですが、もう何も言うことはありません。最高192kHzのハイ・サンプル・レート対応、最高220chオーディオ入出力(SX-48×4、SX-20)、最高192オーディオ・トラック同時再生、最高7.1chのマルチ・チャンネル対応、などなど……。CC-1の処理能力も本当に強力で、220chすべてのチャンネルで8バンド・フル・パラメトリックEQ、3ステージ・ダイナミクスを使用しても、まだ余裕があるとのこと。また、VSTプラグインはもちろんのこと、ReWireにも対応しています(FairlightがReWire対応するというのも時代を感じますね)。  価格はまだ未定とのことですが、もし200〜300万円でシステムが構築できるのであれば、かなり魅力的なDAWになりそうです。InterBEEでの日本初お披露目がかなり楽しみですね。

Fairlightブースには、CMI誕生30周年を記念したメモリアル・キーボードが展示されてました。開発者キム・ライリーの他、鍵盤にはピーター・ゲイブリエル、ブライアン・イーノ、ケイト・ブッシュ、トーマス・ドルビー、ハンス・ジマーといったFairlightアーティストたちのサインが入った凄いアイテムです。来月、ニューヨークで開催されるチャリティ・オークションにかけられる予定で、開始価格は10万ドル(日本円で約1,200万円)とのこと……。

AES2006 REPORT 超特価企画
クイズでSHOW REPORT

クイズ3. 時代を象徴する歴史的サンプラー、フェアライトCMIは、上の写真のサインのような多くの有名アーティストに使用されました。その内の1人、「トレヴァー・ホーン」がバンド「バグルス」で放った大ヒット曲のタイトルは?

A1. 壊れかけのRadio
A2. レディオ・ガ・ガ
A3. ラジオ・スターの悲劇