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3rd Day Report / Real Sound Lab
ラトビアの素晴らしきテクノロジーとは!

MR-1000メイン会場とは少し離れた別室では、Real Sound Labという聞き慣れない名前のメーカーを発見。Real Sound Labは、旧ソ連・ラトビア共和国の新興メーカーで、APFRという新しい技術を用いたユニークなイコライザー「CONEQ」システムを展示/デモしていました。イコライザーとは言っても、いわゆるパラメトリックやグラフィックなどのEQではなく、使用するスピーカー/再生する空間の特性に合わせて自動で音を補正してくれるというもの。どちらかと言えば業務用機よりもコンシュマー機の方に近い、音響プロセッサー的な製品です。

使い方を簡単に説明すると、まずはWindows PC用の専用ソフトウェアを使ってスピーカーから再生したテスト音を収録します。するとソフトウェアは、収録した音からスピーカー/空間の特性を解析、差分を導いてそのデータを専用ハードウェアに送出。あとは再生システムの最終段(スタジオであればアンプ/スピーカーの前段)にそのハードウェアを挟めば、出力される音は極めてフラットな特性になる……という仕掛けです。畳み込み演算/コンボリューションに近い原理ですね。

行われていたデモは、NS-10MやJBL、パソコン用の安いスピーカーなど、様々なスピーカーを繋いで、その特性の違いを「CONEQ」システムで吸収するという大変興味深いものでした。CDを再生しながら各スピーカー用のプリセットを切り替えてもらったのですが、ハッキリ言って凄い! NS-10MとJBLの違いがよく分かりませんでした。高価なスピーカーの特性を収録してデータ化しておけば、2,000円くらいのパソコン用スピーカーでも十分作業ができる……かもしれません。