ARP ODYSSEYの復刻が話題となっていましたが、Winter NAMM 2015 のKORGの新製品はそれだけじゃない!
数ある新製品の中から、Rock oNユーザーが気になる、シンセサイザーマニア/クリエイターを刺激する4製品をピックアップしてご紹介!
MS-20M KIT + SQ-1
KORGのアナログシンセサイザーの名機と謳われるMS-20を当時の開発者が2013年に復刻した『MS-20 mini』、そしてMS-20をキット化した『MS-20 kit』。
そしてNAMM2015ではMS-20の機能を増強してモジュール化、キット化した『MS-20 M kit』です。
MS-20M Kitは、MS-20を元にしてそこに開発者自らが「やり残した事」としてさらなる改良が施されました。
パワーアップされた箇所
・オシレーター・シンクを可能にするSYNC ON/OFFスイッチ。
・周波数変調するFM ON/OFFスイッチ。 ・2種類のフィルターを切り替えるFILTER TYPEスイッチ。
・パルス・ウィズ・モジュレーションを可能にするPWM IN端子。
・音の可能性を拡げるEG2 NORMAL OUT端子。
・音色の確認に役立つTRIG SWボタン。
様々な機器でコントロールできる、豊富な接続端子
・Hz/VとV/Oct、S-TrigとV-Trig、全てのCV/GATE規格に対応。
・3系統のJUNCTION端子。
・MIDI IN端子、USB-MIDI端子。
そのほか
豪華な木製サイド・パネルを採用した組み立てキット。
ステップ・シーケンサーSQ-1を同梱。
MS-20のモジュール化とオシレーターの強化は嬉しいところですが、なぜキットとして販売されるのか?コストの面ではもちろんですが、自分の使う楽器の構造を知ってから使っていくという新たな喜びとクリエイティブティをKORGは提供しようとしているのでしょうか。シンセサイザー好きにはたまらないところではありますが、一般的な音楽ユーザーにとっては多少煩わしさも感じるかもしれません。
ただキットはパーツとパーツをブロックのように組み合わせるだけで完成するようなので、がんばればなんとかなるようです。
1月下旬発売予定
MS-20M Kit + SQ-1
SQ-1
先のMS-20M KITに同梱されているアナログシーケンサーのSQ-1。これは単体販売されます。
元祖のMS-20が1978年に登場した時、同時にアナログシーケンサーのSQ-10も販売されました。そのMS-20 + アナログシーケンサーという形を現代に受け継ぐシーケンサーがSQ-1です。
SQ-1は2×8アナログシーケンサー。入出力は以下のとおり。
接続端子
・littleBits OUT端子
・OUT(MIDI OUT)端子
・CV – A OUT – GATE端子(CV OUT:出力レベル1V、2V、5V、8V[Hz/V]、GATE OUT:出力レベル10V)
・CV – B OUT – GATE端子(CV OUT:出力レベル1V、2V、5V、8V[Hz/V]、GATE OUT:出力レベル10V)
・IN – SYNC – OUT端子(SYNC IN:最大入力レベル20V、SYNC OUT:出力レベル5V)
・USB端子(USB MIDI)
様々な機器とつなげてそれをシーケンスすることができますが、特徴的なのがモジュール型ガジェットシンセサイザー『littleBits』の専用のOUTが備わっているところ。littleBitsをさらに楽しくさせる名アイディアですね。
上の画像にもあるように各種がジェットシンセを一つに結ぶこともできます。ちょっとしたライブでもさっと持ち出せるようにSQ-1は電池駆動(単三2本で約5時間駆動)が可能です。
SQ-1はこれまでに無かったタイプの実に手軽なアナログシーケンサーです。同社 Volcaシリーズのようにいつでも持ち出せるシンセサイザーに続き、ポケットに入るアナログシーケンサーとして評判を得そうです。
1月下旬発売予定
SQ-1
KAOSS DJ
これはズバリ、KAOSS PADを搭載したDJコントローラーです。しかもオーディオI/O付き!
まずDJコントローラーとしての基本性能から。
USBでPCと接続して使うKAOSS DJは2デッキ仕様のコントローラー。2つのターンテーブルはタッチパネルと。基本操作をおこなう エンコーダーは各ch 3BAND EQ、ゲインフェーダー、クロスフェーダー、ピッチスライダーなどシンプルかつベーシックな仕様。過不足無しです。USBから供給される電力で本体のサイドが光るのがちょっとした遊び心ですね。薄暗いDJブースの中でも存在管を示します。
続いて本体ど真ん中にあるKAOSS PAD。エフェクトエンジンはこのKAOSS DJに搭載されていて、これ単体でエフェクトをかけるようです。つまりお使いのDJソフトの中を拡張して…といった特殊なことは行いません。シンプルかつ合理的です。
四角いパッドを指でなぞったり、タップしたりすることで直感的なエフェクト処理を行うKASS PADですが、これにはエフェクトと一緒にタッチパネルで演奏できるシンセサイザーオシレーターも搭載。エフェクトとシンセ合わせて120のプログラムでDJプレイを華やかに盛り上げます。
エフェクト
・Filter(13種類)
・Modulation(12種類)
・Dynamics(3種類)
・LFO(17種類)
・Delay(12種類)
・Reverb(5種類)
・Grain Shifter(3種類)
・Looper(21種類)
シンセ
Lead(9種類)
Acoustic(2種類)
Bass(6種類)
Chord(5種類)
Sound Effect(12種類)
この他
・オーディオI/O機能:2in(+1chマイク) / 2out(+ヘッドホン)
・スタンドアロンミキサーとして機能。つまりDJコントローラーとして以外にも簡易型アナログミキサー&KAOSS PADとして使えます。これは便利!
2月下旬発売予定。DJソフトウェア「Serato DJ Intro」が付属します。
kaossilator
タッチパネルを指先でなぞって弾けるシンセサイザーがさらに強力に。
kaossilatar 2Sは指先で直感的に生み出したフレーズをループレコーダーでかさね録りでします。アンドゥ/リドゥが利くのでこれを使ったルーパーライブも可能。そしてそのフレーズをマルチトラックのAbleton Live形式で書き出しが可能なんです!
ピロピロと作ったフレーズを本格的な楽曲制作にも利用可能ということですね。ユーザーに対するKORGからの挑戦とでも言えそうな製品です。
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