現在、生活の拠点をロサンゼルスに移れさているという瀬川英史さん。NAMM2015に参加されるということで、参加直前、NAMM2015に対する期待についてコメントを頂きました。
NAMM2015全体に対する期待、今年はどんなハードウェアが登場するのか!?
LAに引っ越して来て初めてのNAMM Showなので、それはやっぱり期待が高まりますよね。
新しい楽器を手に入れたからと言ってすぐに制作のクオリティーや効率が上がるかと言うと正直そうでもないんですけど、楽器ってそういうものじゃないと思うんですよ。単純に音が出るから楽しいんですよね!
ある調査によるとキーボード付きのシンセサイザーの売り上げは毎年アップしているそうです。ソフトシンセではなくて楽器としてのシンセサイザーを皆楽しんで使ってるという事が現れているんだと思います。
僕自身、一度ハードウエアのシンセを処分しようかなと思った時期もあったのですが、Pro Toolsが32bitでレコーディングできるようになり、”奥行き”の表現を手に入れられた時に「あ、これならアナログシンセを活かせる!手放しちゃ行けない!」と思ってまた制作システムの中にアナログシンセを積極的に取り入れるようになりました。
今年はどんなハードウェアが登場するのかほんとに楽しみです!
やっぱりARP Odessay復刻が楽しみ
月並みですけど、まずはやっぱりこれかな。
実はArpはほとんど触った事ないので、めちゃ期待してるんですよね。昔から様々なメーカーによってシンセサイザーが設計されて来ましたよね。雑誌の記事やレビューではとかくフィルターに使ってるパーツや何をシミュレートしてるかが話題になりますが、個人的にはそこは割とどうでもよくて(笑)、オシレーターのキャラクターがやっぱり一番大事なんです。
特に三角波の音質は各社ほんとにバラバラなんです、鋸歯状波は乱暴な言い方すると、どこのシンセでもフィルターとの組み合わせでなんとか似たような事はできるんですけど、三角波はメーカーが違うと似せる事が不可能なほど違いますよね。
僕がKorg Mono/Polyを未だに複数台所有しているのも、あの三角波の音色が気に入ってるので手放せないんです。Arpもそういう三角波のピュアさが際立ったシンセだったので、今回の製品がどんな音がするのか非常に気になりますね。
作曲家 瀬川英史さんによる連載「LA Graffiti」
アメリカの作曲家事情を始めとして、スタジオマナーの日本との違い、そしてロサンゼルスの音楽シーンなどなど。音楽制作の現場で活躍する瀬川さんの目線から、リアルなLAミュージックシーンの今をお伺いします!
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