2014年2月から話題になっていたKORGによるARP Odyssey の製品開発が、Winter NAMM 2015でついに日の目を見ます。
KORGは公式発表でARP Instruments社の創始者であるDavid Friend 氏(Alan Robert Pearlman 氏と共に立ち上げた設計士 / 起業家)をアドバイザーとして迎え入れ、アナログシンセサイザーARP Odysseyの新製品開発をしていました。
すでに公開されているWebサイトには「Forty years later,a complete revival」という、ARP Odysseyの復刻を伺わせる文字が書かれています。
ARP Odysseyは1970年代後半あたりからMk I、II、IIIという3つのラインナップへ進化をしながら1981年まで発売されていました。
これら3モデルは仕様も違い音も違います。例えば白い筐体のMK Iはフィルターが-12dB/oct。黒ボディに金文字のMK IIになると-24dB/octになりオシレーターも変わります。Webのティーザー画像が酷似しているMK IIIになるとピッチのアップ/ダウンを感圧ボタンのプッシュで行えるピッチコントローラーが付きます。
ARP Odysseyはトランジスタの進化によりようやく小型化への兆しが見えた当時のシンセサイザー業界の中で、大人気だったMini Moogの対抗馬であったといいます。
ずば抜けて音が太いMini Moogと比較してARP Odysseyのタイトで鋭いベースサウンドは、当時の様々な「未来的なシンセサイザー音楽」を生み出し印象付けました。またMini Moogよりもモジュレーションのルーティングがフレキシブルなため、ARP Odysseyは作れる音色のバリエーションが豊かなことでも知られています。
さて、KORGのアナログシンセと言えば自社の名機MS-20をミニ鍵盤サイズで蘇らせたMS-20 miniでその実力を見せました。これは当時の設計者の監修のもと、パーツ1つの選定までこだわった当時のファンから現代のエントリーユーザーまでを魅了する素晴らしい製品でした。この技術力とシンセ愛をもって生まれる新生ARP Odysseyにも期待できそうです。
ちなみにARP Odysseyの当時の販売価格は45万円〜50万円ほど。復刻版はMS-20 miniのように財布に優しい価格となることを切に願います!
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