古くはDTM黎明期、シーケンサーソフトと波形編集ソフトは別物として運用されていた時代。前身「Performer」を基礎にし、1992年にリリースされたシーケンスとオーディオ編集を同一ソフトで編集できる「Digital Performer」は非常に画期的なソフトでした。
MOTU製ハードウェアと相まって、職人気質で質実剛健な印象のある同ソフトは現在も根強いユーザーを虜にしています。あれから23年、2015NAMMにて更に進化した機能を携えて『DP 9』が今回満を持して発表されました。まずはDP 9プレゼンテーションの様子を御覧ください。
DP9では製作を更に快適にするためにMOTUらしい実用的なアイデアが次々と投入されました。
こちらがDP9のMixウインドウです。このスキンはDP8と大きくは代わりませんね。DP8ユーザーもファンクションの場所などに困ることなく、自然とバージョンアップができそうですね。
まず1つ目の新機能はAdd Track Wizerd。簡単に言うと、モノオーディオトラックやステレオトラックなどを一括して作成できる機能です。
この機能は他のDAWにも搭載されているものは多くありますが、DP9ではMIDIアサインをダイレクトにこちらの作成画面で指定して上げることができます。
次にAutomation lanes機能。こちらは一つのトラックに対し複数のパラメーターを縦に複数表示することにより、オートメーションの編集がスムーズに行えそうです。MIDIだけではなく勿論オーディオでも可能ですよ。
そして、こちらは画期的な新機能。Spectral Display機能です。従来の波形に加えスペクトラル解析された波形が表示できます。
上記の波形はドラムのループですが、スペクトラルにみえる頭から6拍目くらいまで続く高域のモヤモヤした表示はシンバルの余韻です。
Mixにおいて、視覚的に音楽を判断する有効なツールになるでしょう。あと、リップなどちょっとしたノイズの検出も簡単にできそうですね。
こちらもありそうで無かった新機能。プロジェクトのメモを記入する欄が出来ました。録りやMixにおけるタスク、エンジニア目線で見た、後でやっておくべき編集などを忘れずに記録ことができます。
DPユーザーどうしでプロジェクトをやりとりする場合も便利ですね。「◯◯小節目の◯◯を別テイクに〜」なんていうタスク出しも有効かと思います。
さらに、譜面をXMLにて書き出せるXML notation exportが追加されました。会場ではXMLで書きだしたデータをSiberiusに簡単にそのままインポートさせるデモもやっていました。と、主要な機能の変更点は以上となりますが、DP9では制作を更に楽しく便利にするプラグインが多数追加されました。
まずはMOTUのソフトシンセMX4が標準でバンドルされる予定とのこと。知る人ぞ知るMOTUの非常に優秀なシンセが無償でバンドルとはなんと太っ腹!
標準プラグインにも制作心を揺さぶるシミュレーターが多数追加
キャビネットシミュレーターも標準搭載。アンプシミュレーターとの組み合わせで生々しい雰囲気を細かく作り込めそうです。
Stevie Wonderも使用した伝説的なエンベロープフィルターMU-TRON Ⅲもシミュレートしたプラグインも搭載!と、思いきやNAMM会場にてまさかの本人ご対面!!
きっと運命が示しあわせたんだとおもいます(汗)。こんなBIGなミュージシャンと会えてしまうのもNAMMの魅力ですね。スケール感、お祭り感が半端ないです!!
今回のDP9は音楽制作の楽しさをビンビン感じさせるような期待感あふれるアップグレードでした。
ぜひともリリースが楽しみです。
さらにMOTUブースでは昨年リリースされたEthernet AVBに対応したAVD Audioインターフェイス群がずらりと展示されています。
AVBスイッチを利用することで柔軟にI/Oを拡張することができたり、複数のPCでリモートもできたりします。
今回の話題はAVIDのコントロールサーフェスS3がMOTUのAVB Audioインターフェイスと連携をとれることになったことでしょう。
会場では実際にS3とMOTUインターフェイスがつながっているデモを展示。
Ethernet AVBを介し、最小限のケーブルにてオーディオネットワーキングが実現されます。
Eucon側でPro Toolsをリモートし、Thunderboltからつながった16AとS3をAVBで接続しています。
どうしてS3にAVBをつなぐかと言ったらS3はオーディオインターフェイス機能も持っているからなんですね。
コントロール側でのヘッドホンアウトや、PA側からのマイクなど非常に簡潔に接続ができそうです。新しいDP9とAVB Audioインターフェイスにて非常に盛り上がり感のあるMOTU。
新しい提案ながら、実用にそったユーザー目線にたった提案は今後さらに盛り上がりを見せていくことでしょう。
問題.
さすがは世界最大級の楽器/音響機材の祭典!やはりいましたね、超BIG STAR!この記事の中のムービーに登場している、Rock oNレポーターが出会った有名ミュージシャンの名前は?
(1) スティービー・竹本 >>
(2) スティービー・ワンダー >>
(3) スティービー・ワンダフル >>
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