NAMMの地下、それはブレイク前の原石が集まる魔窟。
着実にコアなユーザーを広げるkiwitechnicsのブースを直撃しました!
kiwitechnicsはオールドアナログシンセを現代的にコントロールするためのプログラムを創り上げ、新たなCPUを本体に入れ直したり、コントローラを作成したりしています。同社のPATCH EDITORは海外ユーザーにコアな人気があります。
今回出品されていたのは、Break TweakerでおなじみBTも使用しているKIWI-106 Upgrade!
実機を見るのは初めてだったので、テンションが上がりました!
コレはなにかと言うとRolandの名機JUNO-106の機能拡張をする為の新しいCPUです。
展示品は名前の部分がJUNO-106からKIWI-106に変わっていましたが、実際このCPUを購入すると基盤とシールだけが届くのでJUNO-106という印字の下にKIWI-106のシールを貼るかたちになります。
Patch EditorによってPC上でコントロールする事もど同時に可能になります。一瞬ぎょっとしますね。
そしてこのKIWI-106の中身がこちら。赤い基盤です。(左の緑の基盤と右の黄色い部分はJUNO-106のものです)
新しいCPU以外はオリジナルの物が残されており、サウンドカードは勿論トランスに至るまでJUNO-106そのものです。つまり機能が拡張されるだけで、元のサウンドには変化がありません。徹底してる〜。
なお、JUNO-106は約40000台程度が販売されたと言われていますが、近年では状態の良い中古品も中々少なくなって来たため、ますますニッチなアイテムではあります。
では、KIWI-106をインストールすると何が出来るようになるのか?
同社のホームページには大量の項目が上がっていますが、注目すべきアップデート点はざっとこんな感じです。
- 2つ目の独立したEGを追加。
- それぞれ6種類の波形を持つLFOを追加。
- 512パッチをフラッシュメモリーに保存可能。バッテリー不要!
- 全てのパラメーターをMIDI CCとSysecメッセージでコントロール可能。そしてSysexでダンプとロードもOK。
- ユニゾンやアルペジオ、コードモード時にもポルタメントが使用可能
- 6ノートをコードモードして設定可能。どの鍵盤からでも、1つの鍵盤で6音同時に鳴らせる。
- 最大124ステップのポリフォニックシーケンサー
- シーケンスデータはパッチと同時に保存されるため、パッチをロードすればシーケンスデータもロードされる。
- 2~16ステップのパターンを自動生成するパターンジェネレーター
抜粋してみましたが、凄いですね。全くの別物といっても良いぐらいのアップグレードと言えます。
特に多くのパラメーターをパッチに保存出来る所やMIDI CCによるエディット、そしてシーケンサー、などフルデジタルのVAシンセと同等の性能です。
ちなみに写真の様に外装も完全に改造すると、キット搭載・改造から、パネルデザイン、サイドウッドへの変更、塗装まででトータル$2,000。また、エディターは無料でダウンロード。改造には2~3週間かかるとのこと。
JUNO-106ユーザーは是非お試し下さい!
そしてこちらはKIWI -KIWI3P
同じく、ROLANDの名シンセサイザーJX-3Pを改造したモデル。プログラマーのPG200の代わりに、同社のPATCH EDITORを使用することでPG200と同等の性能が得られる。改造KITは$265と手ごろだが、改造に自信の無い方はKIWI106と同様に同社に送付することで、改造を請け負ってくれるとのこと。
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