Winter NAMM 2015 でひときわ多くの人だかりを集めているブースは、やはりDiGiGrid / Wavesのブース。プラグインとして世界標準の地位を得ていることに疑いの余地はありません。
定番のプラグインで開発の手を止めることなく、次々とイノベーションあふれる製品をリリースし続け、DiGiCoとの共同開発により、Audio Interface、LIVE業界へ進出したWavesの新製品を見ていきましょう。
Digigrid
DiGiGrid Server対応のサードパーティープラグインの動作を確認!
NAMM2015の会場では遂に!!DiGiGrid Server対応のサードパーティープラグインの動作を見ることが出来ました。以前より話はありましたが、実際に動いている様子を見ると実感がわきますね。
画面はDiGiRackプラグインの中で動作するPluginallianceのSPL Translent Designer。次々と対応製品が登場することでDiGiGridの世界が広がっていくことでしょう。他にも数社がこのプラットフォーム向けに製品の開発を行っているということ。続報にも注目ですね。
Tracks Live
WavesからLIVE Recording向けDAWが登場!
WavesからDiGiCoとの協業を強く意識させるLive Recording向けのDAW “Tracks Live”が登場。Audio I/OはASIO/Core Audio、100位上のTrackの同時収録に対応し、サンプルレートも192Khzまでと充実の仕様。Key Lock機能も搭載されまさに現場向けの仕様となっています。
細かい仕様は明らかにされていませんが、DiGiGrid MGO、MGCと組み合わせての利用を想定しているのではないでしょうか。
面白い機能としてはVIrtual Reharsal向けにアウトプットアサインをStereo MIxからDirect Outに切り替えることが出来るということ。こちらも収録時との切替が1ボタンと言うのは嬉しいですね。
HReverb
Trueverb, Renaissance verb, IR等、定評のあるWavesのリバーブに、Hシリーズから最新プラグインが発表されました。数々のハードウェアを検証しその結果をキャラクタに反映させたコンボリューションリバーブです。
LFO、エンベロープなどでフィルタの帯域を動かしたり、モジュレーションをかけたり、最終段にディストーションを加えることが可能です。ディストーションをかけることでハードウェア独特のオーバーロードした音色をシミュレート出来ます。
FIRをベーステクノロジーとしたリバーブでここまでの音色変化を可能とし他製品はまさに画期的。最近Synthなどを発表していた技術がリバーブに搭載されたというところなのでしょうか?このようなクリエイティブなリバーブは新しいサウンドへの第一歩といえるのではないでしょうか?
前述のように様々な音色を作り出す事が出来ますが、UIはいつものWavesプラグイン、いたってシンプルで直感的にわかりやすいです。またプリセットも豊富に用意されているので、気に入ったサウンドを呼び出して、ちょっと調整するだけでもOKです。
実際にサウンドを確かめましたが、もちろん文句なしのすばらしい音でした。今までのHシリーズと違って、オレンジメインではないところも気になります。
dbx 160
Wavesとdbxとのコラボレーションにより、銘記dbx160のシミュレートがWavesのプラグインに加わりました。
前日AURORA AUDIOで実機と対面した直後なだけにまさにタイムリーな発表です(笑)当時の実機のパネルや、ヘッドルームのオーバーロード時に発生するディストーションまで、忠実に再現されています。この辺りは、APIや、SSLなどと同様。Wavesの高いモデリング技術が光ります。
また、ハードウェアでは実現出来なかった機能も追加されています。実機のS/Nを再現出来るNoiseや、Mixの調整、またMSにも対応しているので、実機のフィーリングをそのままに、最新のDAW環境で使う事が可能です。
特にこのNoise機能はリアルではあるのですが、実機同等のA/NとなってしまうためAPIや、V-Seriesにも搭載してもらいたい機能です!Wavesさんお願いします!!
Butch Vig Vocals
Nirvana, Foo Fighters, Smashing Pumpkinsなどのプロデュース、自身もGarbageのドラマーを勤めるButch Vigの、ボーカル専用プラグインが発表されました。
一見凝ったUIですが、サウンドメイクのフローに添って各パラメータが配置されていて、非常に使いやすい印象でした。
一つのプラグインでEQ, Deesser, Comp などが集約され、しかもボーカルの特性に合わせてそれぞれチューニングが施してあります。EQはBass, Presence(通常のミドル域), Air(通常のPresence域)と独特のネーミングされており、また今回は確認出来ませんでしたが、最終版ではLo Cut, Hi Cut以外にMiddleのノブも追加されるようです。
TUBEとSOLID STATEのセクションは、ボーカルの色づけに特化した2種類の歪みの調整が可能で、かかり具合も素晴らしいです。音のキャラクタがばっちりはまるボーカルならこのプラグインだけでかなり目標の音に落とし込めそうです。
Writer.Matsumoto
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