iZotopeと世界的DJ/プロデューサーのBTが再びコラボ!Stutter Editに続くクリエイティブインストゥルメンツがこのBreakTweaker(略してBT?)です。
NAMM 2014 iZotopeブースでは、BT本人によるデモが行われたのですが…それはもう黒山の人だかり。必死につま先立ちをしながらの撮影となりました。
BreakTweakerは以下3つのモジュールから構成されています。
●シーケンサー・モジュール
それぞれが異なる独立した時間軸を持つ6トラックのシーケンサー
●ジェネレーターモジュール
ウェーブテーブル分析のモーフィングに対応したドラムシンセ。ディストーション、フィルター、そして4つのLFO、4つのエンベロープを基本とし、各トラック最大3つのジェネーターを使用可能。
アナログシンセライクのシンプルなサウンドから、これまで聴いた事のないような過激なドラムサウンドまでを作ることができます。
●MicroEditエンジン
DAWのオートメーションやMIDIコントローラーによりリアルタイムで制御可能な、”リアルタイム スライス&エディット”エフェクト。ドラムパターンを作り、音を作り、それを新しい形で徹底的に壊して再構築します。
強力なエディット機能
それぞれのモジュールは、トラックメイカーが求める縦横無尽なサウンドエディットを可能にする、あまりに自由な機能を持っていますが、中でも特筆すべきはMicroEditエンジンでしょう。
“スライス&エディット”エフェクトという言葉を使って表現しましたが、スライスといってもスタッターのようなビートに合わせたリズミカルなものからサンプル単位まで、iZotopeのオーディオ技術をフルに活かしたスライスを行います。そして元音の姿が完全に分からなくなるくらいまで木っ端みじんに音をバラバラにし、ループさせ持続させることができるのです。(これは分子レベルの崩壊というイメージでしょうか。)
それにピッチを操作したりハーモニクスを加えたり、さらにリズミカルに鳴らすことで、もはや噪音なのか楽音なのか、楽器なのか効果音なのかの区別がつかないサウンドが生まれます。
このように書くと、BreakTweakerはマニアックなノイズ発生装置かと思われてしまいますが、そこはミュージシャンとしても一級の腕を持つBTのアイディアが生きていて、「思いもよらない偶発的な音を自身でコントロールできる」仕組みがなされています。それはまるでモンスターを自在に操ることができる魔法使いのような、自信と感動を生むはずです。
そして、BreakTweakerのこれまで無かった操作性とサウンドを可能にしたのは、iZotopeが培ってきたオーディオ解析&修復技術に他なりません。この技術はシンセサイザーのirisで形になりましたが、それとは違う形で、BTのアーティストとしての感性が混じり合い、iZotopeの知的資産の再結晶化に成功したのがBreakTweakerといえるのではないでしょうか。
BreakTweakerは2014年1月末ごろ ¥25,000で発売を予定しています。
代理店の公称で、初回はスタートアップキャンペーンで¥19,800で購入が可能だということです。
未知なるサウンド構築と音楽制作の扉を開ける鍵、BreakTweakerを手に入れられるのはもうすぐ!NAMM 2014 iZotope ブースからお届けしました!