2009.01.18

Sonic Core

最強のDSPプラットホーム、Creamware Scopeが大幅な進化を遂げて待望の復活!!!

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 昨日のレポートで、元Creamware社の開発者が設立したUSE Audio社を紹介しましたが、同社の本流の方々も新会社で出展していました! Creamware社は現在、Sonic Core社と社名を変え、Scope Plathomeを引き続き進化させています!!!

 Sonic Core社の現在の主力プロダクトは、「Scope XITE-1」という1UサイズのDSPボックス。昔のPulsarやScopeはPCIカードとして提供されていましたが、現在は複数のコンピューターで簡単に使い回しができるように1Uラック・ユニットとして提供されています。ホスト・コンピューターとの接続は、PCI Expressカード経由で行われ、ノート型PC用にExpressCardインターフェースも用意されています。どうせラック化するなら、FireWire接続にしてくれれば……という感じですが、その辺りは将来的な対応に期待しましょう。もちろんMac(OS X)、Windows PC(Vista/XP)両プラットホームに対応します。

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 この「Scope XITE-1」、単なるブラック・ボックスではありません。オーディオ・インターフェース機能も搭載されています。アナログ入出力端子(XLR)はフロントとリアに2chづつ備わり(計4ch)、フロント側の入力はコンボ仕様で、マイク/Hi-Z入力にも対応。パッドのオン/オフが備わるほか、ファンタム電源の供給にも対応しています。その他、リア・パネルにはAES/EBUデジタル入出力端子(XLR)、ADATデジタル入出力端子が2系統(計16ch)、ワード・クロック入出力端子(BNC)、MIDI入力/出力/スルー端子を装備。また、システム拡張用のXTDM端子(D-Sub 25pin)や2系統のZ-Link端子といったインターフェースも備わっています。フロント・パネルにはヘッドフォン端子が備わっているのも嬉しいですね。

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 皆さんが気になるのは、Creamware時代のPulasr/Scopeと一体何が変わったのか?という点でしょう。無論、単にラック化されただけではありません。まず、DSPパワーが大幅に増強されました。昔の最もパワフルなScope(SHARCを14基搭載)と比較して、そのDSPパワーはなんと約10倍! 「Scope XITE-1」は以前のScope 10枚分のパワーを秘めているのです。具体的に何のプラグインがどの程度使えるようになったか分からないので、なかなかイメージしづらいのですが、以前のScopeもシンセやサンプラーが軽く10個は立ち上がりましたから、「Scope XITE-1」のパワーは相当なものだと推測できます。かなり大量にプラグインを使用したとしても、パワーが不足することはないのではないでしょうか。ちなみに「Scope XITE-1」でも、DSPはAnalog Devices社のSHARCが採用されています。

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 コア・ソフトウェア(Sonic Core Platohome)は「Scope XITE-1」のリリースに合わせて、v5.0へと進化しています。しばらくPulasr/Scopeから離れていたので、v4.5と比較してどの辺りが強化されたのかは不明ですが、ルーティングのコンフィギュレーション画面などは使いやすくなっている模様。しかし基本的には従来のコア・ソフトウェアと大きく変わっていないようですので、Pulasr/Scopeユーザーはすぐに使いこなせると思います。

 そしてそして、「Scope XITE-1」には標準で膨大な種類のプラグイン/ソフトウェア・インストゥルメントが付属します。ざっと数えただけでも、ミキサーは9種類、リバーブは4種類、シンセサイザーは19種類、サンプラーは4種類! その充実ぶりはまさに凄いの一言。Pulasr/Scopeユーザーの心の友「U KNOW 007」(JUNO-106のイミュレーション)ももちろん健在で、超強力かつ幻のソフトウェア・サンプラー「STS-5000」もしっかり同梱されます! 詳しくはリストをご覧ください。

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 気になる価格は、ヨーロッパでは2,698ユーロ。ユーロが激安の現在の円換算でも約360,000円と、誰もがおいそれと手が出せる価格ではありませんが、かなり魅力的な製品であることは確かです。現在、日本には代理店はないようなので、明日の最終日、オーダーしてしまおうかしら……。なんてよからぬことを考えている3日目の夜なのです。

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 また、Sonic Coreブースには、Sonic Core Platohome向けプラグイン・デベロッパーの雄、John Bowen氏(Zarg Music)が開発したハードウェア・シンセサイザー「Solaris」も展示されていました。「Solaris」は実に多数のモジュールが組み込まれた高機能シンセサイザーで、オシレーターはスタンダード/CEMに加えて、ウェーブテーブル/サンプル・プレイバックを搭載。フィルターも12/24dBのローパス/ハイパス/バンドパス/CEM/Moog/コムと非常に充実しており、LFOは5基、エンベロープ・ジェネレーターは8基備わっています。また、Wavestationを想起させるVector Synthesis Mixerが2基用意されているので、時間軸で刻々と変化するサウンドを作り出すことも可能。アルペジエーターやパターン・シーケンサーなども搭載されています。

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 もちろん試奏してみましたが、そのサウンドは非常にハイファイなデジタル・シンセサイザーという印象。PPGのようなプリセットもとても良い感じでしたし、シンセ・ベースはOSCarのような独特な太さ/質感がありました。かなりエディットのし応えがあるシンセサイザーだと思います。ただこちらも、「Scope XITE-1」同様、日本の代理店は決まってないようです……。

● Sonic Core

● John Bowen Synth Design

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NAMM2009 クイズde Showレポート 3日目クイズ E 

 

問題

DSPプラットホームScope XITE-1を発売する元Creamwareの現在の社名は?

答え(お申し込みは答えをクリックして下さい)

(1):Sonic Youth

(2):Sonic Core

(3):Sonic Boom

 

製品ページに書かれた申し込み方法をよくご確認のうえ、ご応募下さい。皆様のお申し込み、お待ちしております!


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2009.2.2、コメントの受け付けは終了致しました。感想、ご意見をお寄せ下さった皆様、ありがとうございました!

  1. デジタルシンセでプリセットが膨大なだけに満腹になってしまいました。

    Comment by Fine — 2009 年 1 月 18 日 @ 9:29 PM