皆さんNAMM三日間の間、その日の新製品情報などを取材、放送される「NAMM TV」をご存知でしょうか。その中でも大きく取り扱われていたのが新しい発想で作られたYAMAHA渾身のデジタルグランドピアノ「AVANT GRAND」。シンセ関連の新製品がないことなど忘れさせるほどAVANT GRANDは試奏者の列で盛り上がっていました。

本体内部に2Wayモニターを4基配置したAVANT GRAND。一見すると力技のような構成に感じるかもしれませんが、独自の「Tactile Response System」により再現されるサウンドの広がりや、屋根の開閉による音像の変化は本物のグランドピアノさながら。基本的にモニター環境に大きく左右されてしまうデジタルピアノにおいてこれほどまでにリアリティを追求したモデルはこれが初めてでしょう。NAMM注目のRoland「V-PIANO」などとはまた違うアプローチによりグランドピアノを再現したYAMAHA AVANT GRAND。日本での販売予定はまだ未定ですが、その活躍に期待したいモデルです。

また同じくYAMAHA会場では日本国内では販売のないワークステーションキーボード「Tylos 3」がデビュー。

AEM (Articulation Element Modeling)機能により楽器ごとに様々な演奏表現を再現可能なのが主な特徴。大幅に増強されたサウンドバンクを使い、これ一台での制作完結を目的としたキーボード。ボタンを中心としたデザインながらあらゆる機能に本体上からダイレクトにアクセスできる点はMOTIFシリーズなどとはまたちがった魅力です。

期待されたシンセサイザーの発表がなかったのは残念ですが、次回こそはYAMAHA STEINBERGが発表したCUBASE 5のように様々な驚きを持ったシンセサイザーの登場に期待したいところです。

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