曲からボーカルとオケを分離してしまうツール「ADX」を展開するフランスのAudionamix。AES 2015 ブースでは3つのパッケージを展示中です。
まずは「TRAX」と「TRAX PRO」。ボーカルトラックを簡単に自動分離するソフトウェアで、オーディオファイルを読み込むと自動的にファイルの解析が始まり「ボーカル」と「伴奏」を自動的に分離します。自動分離で上手く分けられなかった部分は、鉛筆ツールや、ピッチ・マグネット・ツールが用意されており、それらを用いて修正していきます。処理は非破壊で行われるので、元のトラックに戻りたくなれば、いつでもOK。
TRAX PROが上位版のパッケージになり、スペクトログラム画面を見ながら、ドラムヒットや他のカブリ音をターゲットにした「アテニュエイト・ツール」、メロディとノイズを区別する「トーナル/ノイジー・フィルター」、高次倍音を調整する「ハーモニック・セレクター」といった様々な機能とツールで、完璧な分離のための作業を行うことができます。低い周波数帯をまとめて選択して分離、特定のタイミングの特定の周波数帯の音を分離する処理が可能で、TRAXよりさらに詳細のエディットが可能です。
最新バージョン 2.5では、MIDIファイルをインポートする機能を搭載。ピッチガイドとしてMIDIファイルを使い、最初の分離処理をさらに速やかに行う事ができます。
「VVC」はメイン・ボーカル/リード・メロディラインの、音量と定位を調整できるプラグイン。最新バージョン2.0では、AAXに加え、VST、 AU、さらにMAC OSに加え、WINDOWSもサポート。DAWのセッション上で簡単にボーカルのボリュームをコントロールすることができます。
Writer : Tsuneyoshi