事前情報で一番盛り上がったこのプロダクトAMS NEVE BCM10/2 mk2。なんといってもオリジナル1073が生まれたプロダクトでもあり、伝説となったNEVEサウンドが始まった一台とも言えるBCMコンソールが遂に本家AMS NEVEからの復刻。
わかってはいましたが、ずらりと並んだ1073モジュールは刺激的。普段はモジュールとしてラックに収まった姿を見ることが多いですが、やはり壮観です。コンソールとしての利用はもちろんですが、Direct Outも用意されているので、レコーディングストリップとしての活用も可能。そしてオリジナルからブラッシュアップされたポイントとしては各フェーダーに小さいながらもメーターが備わった点。全くのオリジナルの復刻では無く、今求められる機能を盛り込んでいるということも、というのもこの製品の美点。
展示機には1073モジュールが入っていますが、1073N、1084といった互換性をもったモジュールも利用も可能とのこと。それであればオリジナルのビンテージモジュールも!ということになりますね。
そいて、話題性の高いのがこのパート。500シリーズのスロットが2本用意され、標準では2264が付属するということ。このスロットはMaster Busにインサートされ、基本的な使い方としては、最終のMaster Compとしての利用が想定されています。NEVEのコンソールにSSLのMaster Bus Moduleといった夢のコラボレーションも実現しますね!!
マスターセクションには大型のVUとその右側のセクションにOSCが備わっているのが確認できます。今ではOSCを備えたこんそーるは 大型の製品以外では見なくなってしまいましたが、これを見ると、アナログコンソールには、アナログレコーダーだよね!!と再認識させられる部分ではないでしょうか。
その下に並ぶCUE / AUXを受けるラインアンプもモジュール化され、1272が入っています。この1272もモックアウトされてプリとして使われるほどクオリティーの高い製品。BAEはオリジナルモジュールを使った1272という機種、VINTECHはDual72で復刻をと、多数のリプロダクトを持つまさにレジェンドな逸品。
マスターセクションも充実。今となっては、この1機能1ボタンのシンプルな作りが逆に新鮮に感じてしまいます。メインバスは、ステレオ仕様ですが、Ext Inとしては3系統の5.1ch入力が有りモニタリングのコントロールをすることが可能となっています。
4系統のmono Aux、1系統のstereo Aux等、コンソールとしての実力も相当のもの。USでの実勢価格は10フェーダーのモデルで$74,950(¥120換算で約900万)。現行の1073が1モジュール60万、500スロットに収まる2264が1モジュール30万程度、そう考えるとBCM10/2の価格が安く感じられませんか?更に16fader,24fader,32faderも準備されるということ。アナログの良さが再認識される今だからこそ、このようなプロダクトの存在価値は大いに高まるのではないでしょうか?DAWコントロールなんかいらない!!というアナログ回路の固まりが登場です!!!