1964年に設立されたアメリカのSpectra Sonics社。ソフト音源で超有名なあちらとは別会社です。
エンジニアのためにカスタムの小型コンソールやEQを作っていたSpectra Sonicsのヒット作であるリミッターMODEL610は60年代終盤から70年代にかけて、テープマシンやレコードカッティングのための標準リミッターとして重宝されていました。そしてAES2015ではその現代版、MODEL V610が新製品として登場です。
GAINにLEDを施しトップパネル全体が見やすくなったほかに、MODEL V610はマイクプリアンプを搭載しました。ファンタム電源、フェイズスイッチ、PADも装備。MODEL610全盛当時のピークリミッター用途以外に、ビンテージの味を加えるために積極的に使えそうです。
マスタリングを意識した製品をリリースするDengurus AudioはMastering Tableを意識させるデスクで展示をしているのが印象的。
新製品の2-BUS+はナチュラルなサウンドからサチュレーションを活かした積極的な音作りまで幅広く音を仕上げることができるサミングアンプ。この幅広さと使い勝手はDANGEROUS COMPRESSORに通じるものがあります。その他にも新製品のCONVERT-2とCONVERT-8を展示。精力的に新製品のリリースを続ける同社。これからも新しい提案ある製品の登場に期待したいですね。
ELECTRONAUT COMPANYから、弩級の真空管コンプレッサーが!!”M97″という型番が与えられたその重厚なデザイン。は外部だけではなく、内部も共通。巨大なトランス、コンデンサー、そして林立する真空管。放熱用と思われるFANが付いているのが、その実力?の証ではないでしょうか?コントロールも独特のDC ThresholdとAC Thresholdの2つのパラメーターを持ちます。中央のLEDが 光るリングはメーター。中央のノブで表示させるパラメーターを切り替えることが可能です。果たしてどのようなサウンドが得られるのか、興味深い製品ですね。
Distressor、Fatsoという定番製品を持つEmpirical Lab。Kush含め、今年は残念ながら新製品なし。面白い提案が盛り込まれた製品が多い同社だけに次の製品が気になりますね。
Pulse Technices = Pultecは同社の代名詞とも言えるProgrum EQを展示。数多くのReissueモデルは有りますが、本家の重みは違います。内部が見えるようにクリアトップにした製品を、展示していることからも、正確なそのリプロダクトに自信を持っているということでしょう。EQP-1A3、EQP-1S3、MEQ-5、EQP-1Sというラインナップ。
真空管を使ったマニアックな製品のReissuモデルが高い評価を得ているRETRO Instrument。Rock oNでも176の展示をはじめましたのでご存じの方も多いかもしれません。500シリーズのDubblewideも人気です。
NAMM 2015で登場したDUAL GAMAが展示されていました。やっぱりかっこいいですね!!!アウトボード好きのハートを鷲づかみのこのデザインセンス。もちろん、サウンドの方もしっかりとGAMA=Golden Age Mic Preはこの音が欲しかった!というサウンドを得ることが出来ます。バリエーションが豊富なので、ビンテージトーンを欲しい時に重宝する一台。その下のQUADモデル、500シリーズのモジュールで提供されるMONOモデルとラインナプされているGAMA、一家に一台のマイクプリですよ!
MP-1A、CL-1Bと定番機種を持つTUBE-TECHですが、最近新製品の案内が少ないのが寂しいところ。触るたびに真空管はHi-Fiだと再認識するプロダクトが多いです。真空管の使い方に関しては、世界有数の高い技術を持つ同社、新製品に期待したいと思います。