Codexはその名の通りウェーブテーブルシンセサイザー。とはいえオシレーターの機能としてはグラニュラーシンセサイザーで、ある波形をサンプル単位(粒:Granul)に切り刻み、それをランダムに並べ替えることで個性的な波形を生成するオシレーター方式を持ちます。
本格グラニュラーシンセというと昨今ではNative Instruments社の独壇場でしたが、中々面白いプラグインが、AES 2014においてWAVESブランドから登場です! 元々プリセットされた数百に及ぶ波形はもちろん、任意でオーディオデータをインポートして使う事も可能。
サウンドはポリフォニックで発音可能ですが、この際に高度なフォルマント制御により、ノートの違いによる不自然な音色の変化がなく、耳に馴染みのある楽器や声を加工したシンセ音であったとしても、あたかも元々そういうシンセサイザーが存在していたかのように自然な音をCodexは奏でるということです。
また高度なFFT(高速フーリエ変換)エンジンを用いたモーフィング技術も「自然な音」「楽器として使える音」を出すために活かされています(つまりこれまでグラニュラーシンセの難しさがそこにあったわけです)。
これをベースとしてアルペジエーターとフレーズシーケンサー、4種類(DIST、CRASHR、REVERB、CHORUS)のエフェクトも装備。WAVESプラグイン技術を応用した圧巻のクオリティに加え、クラッシャーエフェクトはグラニュラーと組合わさる事でかつてない過激サウンドを演出。
複雑な操作に思われがちなグラニュラーシンセをできるだけ分かり易くしかも直感的に使えるようシンプルなGUIにまとめられているところにも好感が持てますね。
Waves Codex Wavetable Synth はWUP期間内であればMercury Bundleユーザーは無料でダウンロードできます。
現在Rock oN CompanyではMercuryバンドルをはじめとした数量限定のWorld StandardセールやNPPやL1が衝撃価格のGroupe Buy企画も開催中! こちらも是非チェックください。
そして、AES2014において、もう一つの面白かったのがEMIが誇る伝説のTG12345コンソールからチャンネルストリップを完全再現した Abbey Roadシリーズ最新作『EMI TG12345 Channel Strip』。
60年代後半から70年代初頭ビートルズやピンクフロイドの名盤を生み出したあのサウンドが遂にWAVESからプラグインで登場です。(待ってました!NEUMNANN U47 FET復刻といい今回のAESは嬉しい情報盛りだくさん!)
入力段のマイクプリアンプから、回路を通じて生じるハーモニック・ディストーション、ハム・ノイズ、ベースとトレブルのEQバンド、コンソールのグループ/メイン・セクションのプレゼンスEQ、豊かなサウンドを生むスプレッダーまで、オリジナルのコンソールのよく知られた機能を余すところ無くキャプチャー。
トラッキングからミキシング、マスタリングまで、伝説的なEQサウンド、そしてコンプ/リミッティイングを是非ご自身のスタジオで堪能してください!
Writer Takemoto
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