Rock oN Company 131th AES Convention 2011 NY ショー・レポート!

世界の芸術の中心都市New Yorkで開催されるAESエキシビションに期待を高め、マンハッタンに上陸!

AES 2011開幕の前日に、まずは恒例の現地到着レポート!

Irijium

外国で見ると、なぜかホッとするスタバの看板。

外国でスタバを見かけると、なぜかホッとしてしまいます。

いざAESへ!初秋の羽田空港をJAL006便で定刻離陸。乱気流等で多少揺れのなか12時間50分の空の旅の末、厚い雲に覆われた雨のNYに無事初上陸。

空港でのスターバックスコーヒーとマクドナルドの看板に安堵を覚えてしまう自分・・・アメリカナイズされた日々の生活にふと気付いた瞬間でした。

グレーの工事中シートが亡くなった彼を悼むよう、、、。

グレーの工事中シートが故人を悼むよう、、、。

一路、初乗車のイエローキャブと共に今回の取材基地になるマンハッタン島52ST沿いにあるアパートメントに到着。すでに、秋の気配が色濃い街は雨と霧に包まれていました。

時間を見つけて、Steve Jobs無き後の5th AVの24時間営業のApple Storeに訪問。亡くなった彼を悼む様に、グレーの工事中のシートを被った姿が印象的でした。もうじき新しStoreの外観が姿を現すそうです。新生Appleの様に・・

初のNew Yorkの朝は輝く青空がお出迎え。

初New Yorkの朝は、輝く青空がお出迎え。

NYで迎える初日の朝、昨日の雨が嘘のようにきらきらと輝く青空がお出迎え。エキシビジョンが始まる1日前であるこの日、初のNew Yorkの空気を感じるためにもいざショートトリップへ。

昔は貧乏旅行ながらEUでの美術館巡りに熱中した物でした。今回もちょっとミュージアム巡りへ!どこかその街にある美術品は、その町の歴史や暮らしと密接な関係を保っているように思えます。

近代印象派から現代までの作品が揃うMoMA。

近代印象派から現代までの作品が揃うMoMA。

まずは、定番MoMA(The Musium od Modern Art)。長蛇の列に少しうんざりしながら(どうも混み合う時間は決まっているようですね)いざ入場。

見始めて、すぐに今までなぜココに来なかったんだろうと、後悔し始めることに。今まで、Modern Artに関してはパリのポンピドゥー・センター、ロンドンのテート・ギャラリー、ミューヘン、ベルギー等々名所の美術館はほぼ制覇していたのですが、そのどこよりも幅広く質・量共に最高レベルで、近代印象派から、現代までの作品が揃っていました。

アメリカンサイズ(量とお金も)と言ってもいいのでしょうか?展示の点数も膨大で、New Yorkで3時間くらい時間が取れるのならば是非行ってもらいたい美術館です。撮影も自由に可能!さらに、展示品が本当に手の届くところに裸におかれていて・・・この辺もアメリカン。

MoMA Drink

クラシックなMacがズラり

床に座って先生と絵について話し合う子供達。

床に座って先生と絵について話し合う子供達。

また、幼い子供たちが床に座って先生と絵について話しあっている姿はうらやましいシステムです。

ココでのお気に入りは、音楽を絵画にしたとも云われるカンディンスキーの作品。今日は、対になった作品が2set展示されてました。実物でないとわからない微妙な濃淡やそのサイズから来る印象は画集などでは感じられないものです。是非MOMAで現物を閲覧ください。

ゆっくり見たいとところには椅子が・・『分かってる』美術館です。海外の美術館はほとんどが館内を自由に見て回れます。早く日本も一方通行制度を廃止してもらいたいと改めて思います。

締めの特別展示は、建築で9.11跡地のランドスケープデザインを考えた建築家達のスケッチが展示されていました。今年が事件から10周年、この印象深いタイミングで再開発の進む実際のグランド・ゼロに思いを馳せました。

世界最大規模のMetropolitan Musiumは、普通に大人が迷子になれる広さ。

世界最大規模のMetropolitan Musiumは、普通に大人が迷子になれる広さ。

一路セントラルパーク中にあるMetropolitan Musiumへ移動。世界最大規模の博物館・美術館。(世界最大の博物館はベルリンのドイツ博物館と言われています。)昨年は来場者5,680,000人/年(すごい!)。New Yorkの街で言えば5ブロック分に相当する広さ。5ブロックといえば地下鉄一駅分です。普通に大人が迷子になれる広さのメトロポリタン。懸命な皆さんは最低でも1日、じっくり見ようと思ったら3日は予定してください。。。

収蔵点数300万とも言われる膨大な膨大なコレクション、その中から、Rock oNレポートとしては、Music Insturumentコーナーがふさわしい!世界中の民族楽器と西洋楽器の歴史的な展示。ただし、ココも量が多い。民族楽器だけでざっと300~400点の展示。博物館全体としては、これと同じ規模の部屋が300程度あると思って頂ければその規模が想像つくのではないかと思います。

レコーディングエンジニア時代に常に苦しめられた民族楽器、思い出と共に大好きなのですが、今日はここで一つ感動がありました。西アフリカの楽器なのですが、何を見つけたか皆さんお分かりですか?

African Harpとも呼ばれる21弦のKORA。

African Harpとも呼ばれる21弦のKORA。

それは、本物のKORAが見れたこと。KORAとはAfrican Harpとも呼ばれる楽器で21弦のハープの原型のような形ですが、ボディーはCalabashというアフリカのひょうたんのようなものをを半分にしてそれに牛の皮が張られています。

元々が、吟遊詩人の持ち物で、親から子へ、口伝えでその演奏方法と歌が継承されてゆく、伝統芸能のための楽器です。以前、知り合いからKORAを演奏しているCDをもらいその音色の虜となりました。素朴なそのサウンドは朴訥とした歌いまわし(語り)と一体になり心にしみます。ちなみに筆者の知る限りでは、MOTUのETHNOに音色が入っていたはずです。

お持ちの方はそのサウンドを是非ともご確認ください。素朴はHarpのような味わい深い音色が出るはずです。

ところで、皆さんなぜ、こんなにNew Yorkにヨーロッパで描かれた絵画があるかお分かりですか?

それには理由があり、第2次世界大戦でオランダ、フランスといった、芸術の中心地がナチス・ドイツに占領されています。その時に芸術家のパトロンであった、裕福層や、ユダヤ人たちがこれらの絵画を持ってアメリカにわたりました。

それらが、アメリカの財産として、ここメトロポリタンに集結しているのです。その証拠に、メトロポリタンでも、MoMAでも誰々コレクションという、元々の所有者の名前を展示室に掲載しています。

もともと個人所有であった膨大なコレクションが一同に介したということがこの膨大な量の展示につながっています。そして、第2時大戦後はご存知の通りPOP ARTの時代。New Yorkが世界の芸術の中心都市となります。生み出された地にその作品が残ることはあたりまえのことで、すごいことになっているんですね。

芸術の街New Yorkは健在。その街で開催されるAESに対しての期待も更に高まります。明日から、こんな素晴らしい芸術作品に囲まれて育ち、仕事をしているエンジニアが集い、ワークショップや、マスタークラスを行う。期待せずにはいられません!!

LesPaulが生前レギュラーで出演していたIridium Cafe。

LesPaulが生前レギュラーで出演していたIridium Cafe。

本日最後は、贅沢にもStanley Jordanのライブを見ながらのディナー。LesPaul(ギターじゃなくて、プレイヤーの方ですよ!)が生前レギュラーで出演していたIridium Cafeに。今日の出演者はStanley Jordan。

ご存知ですか?元祖タッピングギター奏者。Jazzをベースに幅広いレパートリーを持つテクニシャンです。実際にその演奏を見るとどうやって音が出ているのかわかりません。。2本のストラップで右肩にギターを掛けるような独自のスタイルが特徴的でした。

ここでも、New Yorkの凄さを実感。何が起こったと思いますか?本日のステージメンバーの他にスペシャルゲストが2人も登場!!

一人目はSharon Isbin。綺麗な女性がクラシックギターを抱えてステージに。なぜクラシックギター???状態になりましたが、プレイを聞いて納得。正統派のクラシックスタイルなのですが、情熱的なそのプレイはギターの種類を超えた感動を与えてくれました。

気になって、ホテルで調べたのですが、彼女2010 GRAMMY AWARD WINNERでした。Insturument Solistでの受賞なのですが、その作品のGuestメンバーを見てびっくりSteve Vai, Steve Morse, Nancy Wilson (Heart), Stanley Jordan, Romero Lubambo, Paul Winter, Thiago de Mello, Rosa Passosとクラシックとは関係のないギタリストがズラリ。今日のステージにも納得です。

店内に飾られた、なんと故人Les Paul愛用の椅子が。

店内に飾られた、なんと故人Les Paul愛用の椅子が。

更に2人目のゲストが登場、お爺さんがギブソンのフルアコを大事そうに抱えながらステージへ。Bucky Pizzallieさんです。Benny Goodmanのギタリストとして、世界中で活躍をしていた”Buck”さん。Stanleyの激しいプレイにも動じることなく自分のスタイルでにこにこしながらプレーを返します。

店内には、Les Paulが14年間愛用した椅子が飾られたり、ゆかりのプレーヤーたちの楽器が壁に飾られていたのが印象的でした。

一日中New Yorkの良さを発見、と言うかごめんなさいと言いたいくらいすごい街でした。是非ともこの空気を味わうべきだと思います。ヨーロッパともロスとも違う、新しい発見がたくさんあるはずです。

それでは、すでにビックニュースも届いているAES NY!レポートの開始をしばしお待ちください!!

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