もう一度シンセシスの楽しみを手元に。7月に発表され9月の発売が待たれるYamahaのコンパクトキーボード『reface』。Rock oNでは発表時にレビュー&レポートをお届けしていました。そこでは
とYamahaのマーケティング視点から始まったレポートをしました。しかし製品を実際に手に取り、鍵盤の確かなタッチやサウンドの秀逸さ、外装の醸し出すワクワク感などを確かめた際に「もっと深いなにかがあるに違いない」と思ったRock oNレポーターは改めてYamahaにrefaceの取材を依頼。なんとreface開発のキーマンのお二人に直接インタビューをすることができました。
Yamahaが、そして2人の開発者が、どこにも語られていない貴重な情報とrefaceに込めた情熱をお届けいたします!
『サブプロジェクト』からうまれたreface
Rock oN(以降略 R):本日はようこそRock oNへ。以前一足早くrefaceを弾きましたがその際に製品のクオリティの高さに驚きました。コンパクトモデルだと甘く見てはだめだな、と。今日は開発者ならではのrefaceの深いところを伺いたいと思っています。
R:refaceのコンセプトはいつから、なぜ始まったのでしょうか?
山田 氏:refaceはもともとオフィシャルな企画ではなかったんです。当時、我々はシンセとは異なるグループのエンジニアだったんですが、普段の業務が終わった後に「こんな製品があったらいいのに」ということで、もう1名のエンジニアを加えた計3名でサブプロジェクトを進めていたんです。その3名の共通意識に「シンセの音作りが好き」ということがありました。元々シンセの面白さはそれが主だったはずだと。2000年からYamahaはMOTIFなど制作向け製品に重きを置いていましたが…
R:楽器を超えて制作機材という存在になっていた。
山田 氏:そうです。そういう中でどうやったら自分たちが欲しい、と思える製品を広められるかをプロジェクトで話し合っていくうちにrefaceのアイデアが生まれました。
柏崎 氏:3人での最初のディスカッションで「もう一度シンセを楽器にしたい」という意見が出ました。
R:その言葉、意味が深いですね。
柏崎 氏:例えば「今シンセが弾きたいな」と思ったとして。シンセを持って来て、ケーブルをつないで、周辺機器をセッティングして、と手間がかかります。演奏を身構えてしまう。だからギターのようにさっと取り出してソファに座って気軽に音を出せるような『身近にあるシンセ』っていうものが作りたかったんです。
山田 氏:シンセは制作機材になってしまって今やスタジオにラックマウントされてしまっているものも多くあります。でもアコギはソファの上にあって、なにげないときにぱっと使える。それが本当の楽器だと思うんです。「制作するぞ!」と使うのではなくて、ゴロ寝しながらポロポロと弾いていて「このフレーズ良いぞ!」という自然な流れ。目的をもたずに音と戯れるというか。
音を作る楽しみ
R:さて、refaceは往年の機種を連想させるコンセプトですね。DX ,CS ,CP ,YCの4機種。どれもキーボード史に欠かせない歴史的名機ですが、その中でも特に大きな意味を持つDXシリーズ(FM音源)やCSシリーズ(アナログ減算音源)が全盛期の頃をお二人はリアルタイムで体験していないですよね。これらの歴史をどう受け止めながらrefaceを生み出したのですか?
柏崎 氏:FM音源は入社前から知っていましたし、DXは私の大好きなシンセの一つです。Yamahaに入社してDXオリジナルの開発者の話を伺うこともありました。
山田 氏:FM音源にはアナログシンセにはない挙動など音作りの面白さがあります。複雑な音作りが面白い。しかし実際はその複雑さが敬遠されてプリセットが活用されることが中心で、FM音源での音作りの楽しさは広まらなかったように思います。それを踏まえた上で、reface DXとreface CSは「シンセシスの面白さをどうやったら発見してもらえるか」にこだわりました。とは言っても当時と同じことをしてもしょうがない。reface DXはUIもDX7とは違います。
柏崎 氏:DX7の音の再現について言えば、YamahaはMOTIF ESのプラグインボード開発でDX7の音をどう再現するかということを研究していました。私はその開発者から情報をヒアリングするなど情報の蓄積はしていました。そして最終的にはFMの作り出す音のワクワク感やモジュレーションの感じを今求められる形で出したいと思ってサウンドの設計をしました。
柏崎 氏:reface DXはアルゴリズムを12タイプ搭載していますが、これも1つでいいんじゃないかという意見もありました。こんな極端な話が出るくらい、reface DXはFM音源というものを一度解体してデザインし直しているんです。
R:ただの復刻ではないんですね。「新発見!FM音源」ですね!
山田 氏:そのとおりです。
R:先ほど山田さんが「DX7は複雑」ということをおっしゃっていましたが、reface DXのサウンドエディットはどうでしょうか?
山田 氏:reface DXはシンセサイザーの一番楽しい部分である『音作り』に簡単に取り組めるように設計しています。具体的には、FMセクションのパラメタ(FREQ, LEVEL, ALGO,FB)に関しては、EDITに入らなくても、タッチパネル式4本のフェーダーで簡単にエディットができます。DX7のようにわざわざEDITモードに入らなくてもFMらしい音作りがすぐにできるんです。
FM音源の詳細が分からない人はまずわかりやすいフイードバックやレシオをいじって挙動の楽しさに触れて、深く掘っていきたい場合はEDITモードに入っていく。EGなど複雑なところにぜひ挑戦してほしいですね。
R:引き続きreface DXについて。初代DXシリーズが持つサウンドの挙動をrefaceはどれくらい引き継いでいるのでしょうか?
柏崎 氏:初代とreface DXはパーツやプログラムが違うので完全に同じではありません。refaceから搭載されたフィードバック機能など新しく追加された部分もあるので、初代DXサウンドを引き継ぎつつ、さらに前進した音だと思って下さい。
R:reface DXはDSPによるフルデジタルシンセですが、ならばキーボードをコントローラーとして使い、サウンドエンジン自体は完全にPCにする、ということは設計上可能だったのでしょうか?
山田 氏:DXをプラグイン化することは、レイテンシーなど細かい問題を除けば不可能ではありません。しかし…
柏崎 氏:最初、これはiPad Appでいいんじゃないかという話もありました。refaceの企画をしているときにちょうど各社からiPad用の音源が続々リリースされていた頃です。しかし私はせっかくハードウェアをリリースするのであれば、使い捨てのソフトウェアではなくてずっと長く使えるものが作りたいという思いがありました。『もの』。つまりハードウェアで完結する製品がいい、と話し合ったんです。
山田 氏:コントローラーとソフトウェアを買ってきて、セッティングして、という流れではどうしても私達が目指している楽しさは味わえないと思います。reface DXがプラグイン化されたとして、仮に同じ機能を持たせることができても触っている感覚は目の前にあるこのreface DXと違うと思います。例えば、reface CPは鍵盤タッチとヴェロシティのチューニングを追い込みました。これをソフトウェア化して他社のコントローラーで弾いてもこのダイナミックな弾き心地は表現できません。こういうところが1台完結のハードウェアの強みです。
R:楽器を仕上げる腕の見せどころですね。
山田 氏:このreface YCはコンボオルガンですが、ソフト音源だと「音を選んで終わり」です。しかしこの方式のオルガンはシンセで喩えると加算合成方式の音作りがガシガシとできるんです。そういうところもぜひ楽しんでもらいたいですね。
密かにブラッシュアップされていたAN音源
R:ここまでreface DXを中心にお話をうかがってきましたが、CSについても教えていただいてもいいでしょうか。
柏崎 氏:Yamahaには元々、AN1Xに搭載されていたアナログフィジカルモデリング”AN音源”というものがありました。その開発者が密かにその音源をブラッシュアップさせていたんです。いつかそれを使ってみたいと思っていたのですが、reface CSで採用することができました。しかしAN音源は出音はすごく良いのにパラメーターがすごく多くて複雑でした。その一方、オリジナルのCS01はシンプルな操作ではあるけれど音のバリエーションは狭いモノラルの音。相反していますよね。そして最終的にreface CSはシンプルエディット&カラフルサウンドというコンセプトを決め、少ないツマミでいかに音の幅を作るかを考えることにしました。
例えばオシレーターについて。reface CSは「TYPE」で5つのスタンダードな波形を選ぶのですが、ここにシンセの音作りのノウハウを詰め込んでいます。どういうことかというと、選んだオシレーターによって「TEXTURE」や「MOD」の効果が変わるようにしてあります。
TYPE=ノコギリ波なら TEXTURE=サブオシレーター MOD=ノコギリ波の多重化 という具合ですが、
TYPE=矩形波なら TEXTURE=VCO2のピッチ MOD=パルスワイズ となります。
ほかにも、LFOのディスティネーションでOSCを選べるのですが、ここも選んでいるTYPEによってかかるパラメーターが変わります。このほか随所にシンセサウンドの隠し味のようなものを加えていて、少ないツマミでも多彩な音が出せる工夫をしているんです。「EG(エンヴェロープジェネレーター)は初心者には難しいけど音作りにとっては重要なセクションだから残そう」など限られたスペースのUIと理想的なパラメーターの整合性を合わせるところに時間をかけディスカッションを繰り返しました。
R:オシレーターの音作りは楽しいですよね。ところでrefaceはDAWからMIDIでコントロールすることも想定して作っているのでしょうか?
山田 氏:もちろんDAWに取り込みたい、とかパラメーターをグリグリと変化させている音を取り込みたい、という方もいます。全てのパラメーターは設定次第でCCとして出力することができるので、それをDAWに送ってオートメーションを書くことができますよ。(refaceはこのUSB MIDIを搭載)
R:となると、USBでオーディオの送受信は想定しなかったのでしょうか?
山田 氏:refaceはスタンドアローンで楽しめる事がコンセプトなので、製品のバランスを考えてオーディオI/Oは搭載しませんでした。そもそも「USBは必要なのか?」というアイディアもあったくらいです。…とは言ってもコンピュータや外部機器との親和性も考慮してUSBは搭載しました。
R:パっと鳴らしただけですぐ分かる、refaceの出音の良さの秘密を教えていただけませんか?
山田 氏:refaceはステージユースも想定しているため、D/A(コンバーター)やオペアンプ周りの回路にはYamahaのステージクラスの楽器と同じものを採用しています。コンパクトモデルでもそこはしっかりとこだわっています。他の開発部の方からは「どうしてそんな高級パーツを使っているの!?」という声が上がったんですよ。
柏崎 氏:小さくても(楽器としての)深みを出すために出音に関わる部分はしっかりやろうと話し合いました。ユーザーに末永く使っていただけるように。
山田 氏:refaceは各モデルにスピーカーを搭載していますが、音のこだわりを体感するためにぜひLINEで繋いで大きなスピーカーから音を体感してみてください。
refaceで音楽ジャンルをクロスオーバー
R:refaceが想定しているユーザー層はどこなのでしょうか?
山田 氏:これまでYamahaはキーボーディストを中心にターゲットを設定していましたが、純粋に音作りが好きな人というのはキーボーディストだけではないですよね。refaceはギタリストやベーシストのように鍵盤が弾けないミュージシャンに向けても作っています。「ここをこうやってエフェクトを使ったらアノ曲の音だ!」など、各モデルの中からそういう音を見つけることができるのでそういうことにワクワクできる人達使ってほしいです。
R:DXといえば僕はデトロイトテクノを連想します。DX100の音とか。今またあのサウンドがロウハウスなどで再評価されてきているのですが、refaceはそういったダンスミュージックやアンダーグラウンドなクラブシーンを意識しているところはありますか?
柏崎 氏:私自身がテクノ好きで、もちろんデトロイトテクノも好きなので意識している部分はありますよ。
R:(DXのプリセットを変えながら)あれ、この音色とかあの名曲を思い起こさせますね。本当のFMシンセだから質感もそっくり!これは嬉しいです!
柏崎 氏:往年のDXサウンドはもちろんダブステップのWobble Bassなどクラブシーンを意識した音色も用意しています。
山田 氏:音楽のジャンルごとクロスオーバーしてコラボレーションしていけるように、あえて「この音楽シーン向け」という設定はしていません。
iPadが逆立ちしてもできないフィジカリティのおもしろさ
R:refaceはデザインにも随所にこだわりが見えますね。
山田 氏:そうです。例えばこのreface YCのロッカースイッチで言うと、ON/OFFの切り換えだけなら普通のボタンで済みますよね。でも単純な「ON/OFF」という動作も『カチッと切り換えた』という感覚が欲しいと思いました。reface CPのトグルスイッチにしても当然ボタンのほうが安価ですが、デザイン、そして切り替えるフィーリングもハードウェアならではの味わいなので採用しました。
柏崎 氏:ツマミのカーブにも力を入れました。例えばこのDelayは1つのツマミでdepthの深さとフィードバックを一緒に変化させているのですが、相互のバランスに違和感がないように2つのパラメーターの変化のカーブをすごく調整しています。
reface CPとreface CSには両方アナログタイプディレイと名のつくエフェクトを搭載していますが、この二つは変化のカーブが違うんです。reface CPはツマミ、reface CSはスライダーということでフィーリングが違うのでそこを作り変えたりとか、実はディレイのエンジン自体も調整で変えていたりとか。ツマミ一つとっても作り込みました。またreface CPのエフェクトの「DRIVE」と「TREMOLO」に関しては選んでいるウェーブタイプによって中身を変えています。シンプルな操作子の中で違和感なく深みを作るためにすごく考えて作っています。
山田 氏:私はこういう所がユーザーに響くものだと思っています。ここはiPadが逆立ちしてもできないフィジカリティの面白さだと思います。
R:すごいこだわりですね。
山田 氏:これまでお話したこだわりの部分(回路やパーツ)をこのコンパクトな筐体に全部詰め込むために、私達は1mm単位のせめぎ合いで設計をしました。この1mmにこだわらないとrefaceはあと2周りくらい大きなものになっていたはずです。それっていわゆる普通のコンパクト鍵盤シンセの大きさですよね。でもrefaceは「気軽に持って行って使える」というサイズ感をデザイナーの方とを研究してそれを実現させることに注力しました。途中でタッチを向上させるために鍵盤サイズが大きくなったりと、全体サイズをキープさせることは非常に難しい設計でしたが、我々のエンジニアチームの多くのこだわり、努力によって実現させることができました。
R:中身はそんなスゴい事になっていたんですね。驚きました。
鍵盤メーカーならではのコンパクト鍵盤
山田 氏:こだわりということで鍵盤の話もしていいでしょうか。今回私達はrefaceのために新たなコンパクト鍵盤を開発しました。ミニではなく『コンパクト鍵盤』。これは安価なミニ鍵盤とは違う品質という意味を込めています。折角音源にこだわっているだから信頼性の低いヘナヘナの鍵盤ではいけない。小さいけどしっかりフィーリングが良いものを作ろう! ということで「弾けるコンパクト鍵盤」をコンセプトにして、『理想のコンパクト鍵盤とはどうあるべきか?』と鍵盤のサイズから見直しました。当然サイズ含めて『弾ける』要素を徹底的に研究しました。また、触ると分かるのですが、グリッサンドしやすいよう、鍵盤の角に最適なRをつけたりとか。微調整を施しているんですよ。
R:(鍵盤を弾きながら)たしかに。この鍵盤は全然ぐらつきがない。最適なRというのも言われるまで気づきませんでしたが、知る前から指先のフィーリングで感じていたというか。
柏崎 氏:私達は鍵盤メーカーなのでここは妥協しませんでした。
山田 氏:いまこの時代にコンパクト鍵盤キーボードをリリースしたのに、鍵盤が残念な仕上がりではもったいですよね。Yamahaの過去の製品のものを流用したらどうか、という話もあったのですが、それはしませんでした。
柏崎 氏:私達の鍵盤は日ごろ鍵盤奏者の方から評価を受けていますが、今回はコンパクトな鍵盤が好きな方や鍵盤を弾かないミュージシャンの評価もいただいています。
R:『コンパクト鍵盤が好きな方』というのは?
柏崎 氏:例えばギタリストが曲の展開で鍵盤を弾いたりとか、そういうスタイルが増えて来ていますよね。そういう人は鍵盤にスゴくこだわりを持っているんです。refaceにはそういう人の意見も多く取 り入れました。
R:ではrefaceの海外からの反響はいかがですか?
山田 氏:オランダの音楽フェスで海外アーティストにrefaceを触ってもらう機会があったのですが、特にDXを気に入ってくれて自身のfacebookに書き込んでいただけたミュージシャンの方もいました。移動の飛行機の中で弾いているところをTweetしてくれたりだとか、とても良い反響を得ています。
未来。シンセサイザーの行く先
R:たくさんのrefaceの魅力をうかがってきましたが、これから未来に向けてシンセサイザーはどうなっていくとお考えですか。お二人なりの未来像はお持ちでしょうか?
柏崎 氏:シンセサイザーは、元々新しい音を作るためのアナログシンセから始まって、デジタル化してPCMシンセが出てきて、そしてパート数が増えて音楽制作のためのワークステーションとして進化してきました。ただ、最近はパソコンでのDAWが主流になって、音楽制作の機能がだんだんと削ぎ落とされてきて、シンセサイザー本来の楽しみである音作りの楽しさを求める流れに戻って来ている感じがします。そういう市場の動きに向けて、音作りの楽しいものを送っていきたいです。例えばモジュラーシンセのメーカーは、それぞれのメーカーの個性が強く、それぞれの哲学を持ったものが多いと思います。我々も、Yamahaのシンセサイザーとしての哲学を持って、製品を作って行きたいと思っています。
山田 氏:我々ハードウェアメーカーとしては「ハードウェアシンセはどうあるべきか?」ということをいつも考えております。ソフトウェアで同様の価値が、簡単かつ安価に実現できるようになっている中、どういうハードウェアの価値をユーザーに提供するのかということをしっかり考えたいと思っています。refaceはそのきっかけとして、スイッチひとつにしてもフィーリングの良さだとかフィジカルの良さにこだわって『持つ』『所有する』というところを意識して開発してきました。この先、ユーザーにとってはハードもソフトも意識しない時代が来ると思いますが、Yamahaとしてユーザーにワクワクしてもらえる楽器を提案できればと思っております。
R:ハードウェアとして、楽器作りにこだわり続けるということと受け取っていいでしょうか。では最後にこの記事の読者に向けて一言お願いします。
柏崎 氏:Yamahaは長い間シンセを作ってきた中で哲学やノウハウのDNAを持っています。それを受け継ぎながら私達に何が出来るのか。考えの中からrefaceは生まれました。
山田 氏:refaceは本格でありながら、気軽に持ち歩き、どこでも音と遊べる楽器です。是非、いろんな場所に持ち出して自分の音を探してみてください。
R:長い時間お付き合いいただきありがとうございました。
reface…この言葉には「もう一度向き合う」という意味が込められているそうです。大型化、多機能化により楽器という存在から離れかけていたシンセサイザーともう一度向かい合い、本当のシンセサイザーの楽しさを多くの人に伝えたい、とお二人は口を揃えて話されていました。「シンセサイザーの楽しみ」インタビュー中に幾度となく出てきたこの言葉。徹底的なこだわりと情熱により完成したrefaceはシンセサイザーを通して、楽器を弾く事、音楽を愛する事ともう一度向き合うことを教えてくれているようでした。
Writer : IH 富田・恒吉
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