2日間に渡りお伝えして来た、九州最大の業務/放送機器の展示会「九州放送機器展」のショーレポート。そこで全てをお伝えできなかった分をダイジェスト版としてまとめました。
まだまだあった最新情報を駆け足で巡っていきましょう!
エレクトリ
Studio Technologies Live Link Jr.
モニターコントローラーが多くのスタジの導入されているStudio Technologies。
コミュニケーション機能を持った製品も多数ランナップしています。その中から、映像の収録をする際のコミュニケーションの為のこちらの製品が誕生しています。
Camera Endには、カメラからのSDI信号と、2chのMic / Line Inputが用意され、更にコミュニケーション用の回線、コントロール用のGPI信号これら全てが2本のOptical Fiberで伝送が可能です。
光回線ですので1km以上の引き伸ばしも可能、バッテリー駆動など、収録現場で便利な機能が満載です。同等の製品はすでにいくつもリリースされていますが、非常にシンプルな1カメ仕様のスタイルとオーディオメーカーならではの高品位な音声入力部分、コミュニケーションユニットを多数ラインナップする同社ならではのノウハウの詰まった使いやすい製品に仕上がっていると感じます。
光回線での電装なので、外部からの電気的なノイスからも開放されるのも特筆すべきポイントではないでしょうか。
Srink
3Dプリンターと3Dスキャナーの実演を行っていました。こちらの黄色い服の女性をスキャンして3Dプリンターで出力したものが左に写っているのがわかりますか?この分野は、今一気に進化をしている目が離せない技術ですね。
digicom
Network Audioに注力をする会社。特にそのバックボーンであるCat5 Cable、SWなどを中心とした展示が特徴的。業務利用を考えると通常市販されているケーブルに不安を感じることはありませんか?リール巻きのケーブルや、EtherConを利用したSWなど現場目線のプロダクトを集めています。業務用の機器で利用されているPoE(Power over Ethernet)にもこだわり、十分な電源容量を供給できるように設計されています。
オタリテック
Genelec
Genelec 8020はあまり見かけませんが、純正のデスクトップスタンドでの展示。こういったアクセサリー類が充実しているのはGenelecの魅力の一つですね。
RIEDEL
RIEDELの新製品も登場しています。今までも局内のインカムシステムなどで多くの実績をもつRocknetシステムにAVBが融合しさらなるシステムアップの柔軟性を手に入れています。V8 proの下パネルに隠れてしまっていますが、青LEDの光が見えるのが、Metronと呼ばれるMedior Net用のSignal Router。その回線容量は驚異的な640GB。どんなシステムでも構築可能と思われるシグナルの許容量を持ちます。
報映産業
StoreNext
大規模なストレージシステムが必要となる今後のファイルベース化。4kが本格的に稼働を始めると単純にHDの4倍のデータ容量を取り扱うこととなります。このStoreNextはSAN,NASといった、ストレージを集約し一元的に管理運用を行うことの出来るまさに切り札とも言えるソリューション。Big Dataなどと言われだす以前より、学術研究機関や、大規模なストレージシステムに活用されていた実績あるシステム。ISIS,SPACEなどでは容量の上限がシステムとして決まっています。その壁を超えるにはStoreNextのようなソリューションが必要です。
DSP JAPAN
MERGING
ナイル川の神の名前を冠した “HAPI”はDSD対応の1U Audio Interface。Misikmesse 2014で登場して依頼話題となっていますね。
兄機のHORUSと違ってMADIは搭載されませんでしたが、その代わり固定で8chのAESと、8ch分のADAT、Ravennaを装備(MADIはオプションで搭載可能とのこと)。
フルカラーの液晶も見やすく高級感があります。
SONOSAX
業務用レコーダー/ミキサーで名を馳せるスイスのSONOSAXの新製品はなんと2wayアクティブスピーカー。音楽スタジオはもちろん、放送局や中継車で活躍することを念頭におかれた設計ということ。筐体は置き方によってバッフル面の上向き具合を変えることができ、デスクトップに置いた際に最適なセッティングを選べます。80W + 40W A-B級アンプ 搭載で、アクティブフィルターとアンプのボリュームの精度に特にこだわっています。
そしてSONOSAXぽくない(?)外観のオシャレさはインダストリアルデザイナーAntoine Cahenとのコラボの結果。無骨なデザイン(そこがかっこ良くもありますが)の業務機を主に開発していたSONOSAXの新しい挑戦とも受け取れる製品です。
Roland
XS-84H
6月に電撃デビューを果たしたオールインワンマトリクススイッチャー XSシリーズ。その中で最も出力数が多い4出力のXS-84Hです。他に3出力のXS-83H、2出力のXS-82Hという全3ラインナップですが、このXS-84Hにのみ、完全に同期のとれた4系統のHDをつなぎあわせた4Kモードが搭載されています。価格はこの記事を作成現在未定。
XSシリーズはXYのVideo/Audioマトリクススイッチを基本機能とします。各入力にスケーラーを搭載しているのでいつでも適切な解像度で出力が可能。切り換え時のRe-Syncも起こらない設定です。ちなみにオーディオは各個別にアサイン可能。
Pictuer in Pictuerの合成や、上下、左右の反転や、一部分の切り出しなどのスイッチングにも対応。これは同社VRシリーズで培った技術が活かされています。
audio-technica
フラッグシップのAT5040と共に2.4GhzワイヤレスマイクソリューションATW-1102にも注目が集まったa-tブース。
遮蔽物のない小規模空間での使用であれば高音質なサウンドを得られる2.4Ghzワイヤレスは各マイクブランドがしのぎを削る分野ですが、a-tは決して多機能ではないものの、自社開発/生産のメリットを活かした基本性能の高さとコストパフォーマンスで一目置かれています。
G-Technology
信頼性の高い外付けストレージ(HDD)を開発するG-Technologyの新製品はApple Storeで発売も開始されているG-RAID Studio(左 ¥133,800)とG-SPEED Studio(右 ¥370,800)。
G-SPEED Studio
H/W RAIDコントローラーと7200 rpmのHDDを4機搭載したThunderbolt 2接続のRAIDストレージです。 2x Thunderbolt 2 のデイジーチェーンを行えば、最大700 MB/sの転送が可能。圧縮4Kのビデオ編集でも安心対応します。Apple Store限定の発売。
G-RAID Studio
こちらはH/W RAIDコントローラー、7200 rpmのHDDを2機搭載したThunderbolt 2ストレージシステムとなります。Thunderbolt 2接続で最大330 MB/sの転送速度となります。
Thunderbolt2による高速転送はもちろんなのですが、最新MacProを意識した外観も目立つ存在です。これは…好き嫌いが分かれそうなデザインですね。
TC Electronic
System 6000
tc electronicブースでは、2月末に発表されていたReverb 8の新しいバージョンがお目見えしていました!新しいバージョンでは、一つのSystem6000システム内にDSP6000を複数台搭載する事が可能になりました。これにより、Dolby AtmosやAuro、NHKのマルチチャンネルブロードキャストフォーマットであるSuper Hi-Vision(22.2ch Surround)にも対応する事が可能になりました。
現場では実際に22.2サラウンドのプリセットが読み込まれていました。画面はこういった、マルチチャンネル音源対応のアウトボードは初ではないでしょうか!Reverb 8はFilm6000にデフォルトで含まれているプラグインですが、もちろん他のシリーズのSystem6000でも追加購入が可能です!
STUDER
Studerブースでは、小型コンソールのVista 1が展示されていました。こちらのVista 1は既に国内でも放送局のラジオスタジなど、何台か導入されているのでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
32フェーダーと22フェーダーのラインナップの中から、今回は22フェーダーモデルが展示です。横幅わずか115cm程度ですので、写真をご覧頂くといかにコンパクトかが分かると思います。背面には入出力端子が搭載されていて、DSPなども内蔵されていますので、STUDERの他のモデルの様に、SCore Liveが必要ないので可搬システムとしても期待できます。
入出力は32chと限られておりますが、MADI入出力を搭載している事やD21mという拡張ユニットを使用する事でさらなる拡張も可能です。
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