Rolandの新製品発表会にお邪魔して来ました!
既にNAMM2014で速報をお伝えしていたFA-06/08の実機レビューをお届けします。
会場となった渋谷DUOはライブハウス。エントランスにはすでに人だかりが出来ており、熱気溢れる雰囲気!
早速ステージピアノの新しいフラッグシップのRD-800や今回の主役FA-06/08のデモンストレーションが行われ、メインスピーカーJBL SR-Xシリーズから繰り出されるラウドなライブサウンドに興奮も最高潮!
では、FA-06/08を触ってみましょう!
まず暗めの会場でパット目を引いたのは、本体左で燃えるように光る「06」の文字。
DSI ProphetやAccess Virus TIシリーズに見られる様な風格が漂っています。
スクリーンセーバーも凝った赤を基調とした凝ったアニメーションとなっており、メーカーの力の入れようが伝わって来ます。Roland MC-909のスクリーンセーバーばかり見ていた筆者は実際かなり驚きました。
続いて実機を操作してみます。
音色の切り替えが非常に簡単です。液晶下に「ダイレクトボタン」があり、使いたい音色カテゴリーをダイレクトに選択する事が出来ます。F-06/08に搭載されているサウンドはIntegra-7直径のSuperNaturalサウンドとPCM音源のXV-5080の全音色、そしてドラムサウンドが強化されています。
実際にデモ演奏で聴いたアコースティックドラムのサウンドは正に「ロック」な音でラウドながらライドシンバルの余韻も気持ちよく揺れているのが聞き取れました。これは後述する同機搭載のコンプレッサーで音を作っていたと推測されます。
オルガンの音色も強く引いた時の歪みが生き生きと再現されており、これまたライブ向きの印象!サウンドのエディットに関わるツマミ類は本体左側に「SOUND MODIFI」としてまとめられています。6つのツマミには階層があるものの、その切り替えもボタンで簡単に切り替えられるため煩わしさを感じさせません。
筆者は実はワークステーション系のシンセ愛用者ですが、ワークステーションシンセはツマミやスライダーのなどの操作子が少なく機能の割当がタッチパネル上からしか出来なかったりと、アナログシンセ好きには不便に感じる場面も少なくありませんでした。しかしこのFA-06/08には全くストレスを感じませんでした。階層の切り替えイメージは microKORGに近いですね。
さてお次はフィルターの雰囲気をチェックしてみましょう!
シンセ系のサウンドをサクッと選びLPFカットオフのツマミを回してみると2つのびっくり!まず想像以上にアグレッシブな効き具合です。
このフィルターはIntegra-7、Jupiter-80、Jupiter-50と同様のフィルターですが、この中でツマミがあるのはFA-06/08だけ。やはり実際にツマミを回して操作すると気分も聴こえ方も変わって来ますね。2つ目のびっくりはツマミのパラメーターが液晶画面にデジタル表示される点。これは斬新ですね。
かつてNORD LEAD3がツマミの周りにLEDを配置していましたが、あれのデジタル版と言った感じです。数値も表示されるので便利!少ないパーツながらユーザーの操作性を追求している点に感動しました。またツマミにはエフェクターもアサインされており、コンプレッサーのコントロールも可能。微調整からワイルドな歪みまで、あれこれ考えずにコンプをいじれる点も面白いです。
コンプの話が出た所でFA-06/08のエフェクトについて触れると、Integra-7譲りのMFX(マルチ・エフェクト)は勿論16パート全てに使用できます。また定番のプログラムに加え、新たに「スライサー」や「ビットクラッシャー」と言ったダンス系のエフェクトも搭載。また、最終の出力段の前にはTFX(トータル・エフェクト)を搭載。コレは何とビートシーンで絶大な人気を誇る「SP-404SX」のエフェクトを搭載!!
どこが凄いかと言うと、MFXでじっくり緻密に作り込んだ各パートのサウンドを2ミックスの段階で「ISOLATER」や「DJ FX LOOPER」など、良い意味で「荒削りで効果の見え易い」TFXを通す事で、ライブで絶大な効果を出す事が出来るのです!そしてこのエフェクトが前日のツマミでぐりぐりコントロール出来ちゃいます。D-BEAMも勿論搭載!デモ時にもワブルベースのフリケンシーを手の位置でコントロールしていました。
FA-06/08には高機能で使い易いサンプラーが付いています。パッドの質感は「コリッ」とした感じでGOOD。NATIVE INSTRUMENTS MASCHINEシリーズよりやや柔らかい印象を受けました。サンプルデータはMac/PCからのインポートと、本体の外部入力からのサンプリングに対応。一曲分のデータをまるまる再生する事もできるのでライブで重宝しそうです。サンプルはもちろん波形表示もできます。
パッドはサンプルの再生だけでなく、音色の切り替え(各パートのセレクト)やミュートコントロール、はたまたテンキーになったりと大活躍です。
その他DAWとの連携も強化されており、FA-06/08自体がオーディオインターフェースになったり、フィジカルコントローラーになったり。またFA-06/08本体で作成したMIDIトラックをオーディオデータに書き出す事もできます。
FA-06/08は直感的に扱えるワークステーションです。サウンドやDAW連携の素晴らしさは勿論の事、とにかくその使い易いユーザーインターフェースに心を動かされました。ワークステーションアレルギーの方にも是非触ってほしい製品です!
発売日は2014年2月15日予定。楽しみですね!
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