profile

中塚武
シンガーソングライター。1998年、自ら主宰するバンドQYPTHONE(キップソーン)としてドイツのコンピレーションアルバム『SUSHI4004』で海外デビュー。ジャズやラテンをベースに様々な要素がクロスオーヴァーした独自のサウンドが話題となり、ソロ活動以外にも、CM・テレビ番組・映画音楽の制作・アーティストへの楽曲提供と幅広く活動。今までに5枚のオリジナル・フルアルバムをリリース。2013年にソロ活動10周年を迎え、その第1弾として、作詞・作曲・編曲・歌唱・ピアノ演奏をすべて一人で行ったフルアルバム『Lyrics』、第2弾に新世代のビッグバンド“イガバンBB”とのコラボレーション・カヴァーアルバム『Big Band Back Beat』をリリース。また、全国各地でのライブや野外フェスにも多数出演し、昨年は、土岐麻子、野宮真貴、BIKKE(Tokyo No.1 Soul Set)、ロケットマン、星屑スキャット等、縁のあるアーティストも多数参加した10周年記念イベントを行い、大成功を収めた。2014年4月には、10周年の締めくくりとして、自身初のベストアルバム「Swinger Song Writer」
を、リリース。収録曲の中で唯一の新曲「〇の∞」は、NHK「サイエンスZERO」のテーマ曲となっており、iTunes Store JAZZチャート1位を獲得した。

information

◆リリース
・中塚武ソロ活動10年間の軌跡を辿るベストアルバム「Swinger Song Writer」好評発売中。
・ディズニーオフィシャル 「Disney piano jazz “HAPPINESS”Deluxe Edition」11月12日リリース。

◆Live
・10月18日(土)『CHANT&DELICA』@大阪café room
・10月24日(金)『PLUG 12th Anniversary』@渋谷PLUG
・11月18日(火)『Delica LAB』@恵比寿BATICA 

音楽制作にあたって、今年一番感動したプロダクトは何ですか?

MOTU 8M

ハードウェア内のレイテンシーを極力押さえたことで、音の粒が立ちがより良くなった。

今年初めにリリースされた新Mac Proへの移行をきっかけに、僕のDTM環境も一気にthunderboltへとシフトしました。とは言いつつも、thunderbolt対応のオーディオインターフェースにはこれといった決定打が無いままでしたが、ようやくMOTUがthunderbolt対応の新製品を発表。しかもなんと3機種同時に!歌を録音する機会の多い僕は、迷わずマイクプリ内蔵の「8M」を選びました。MOTUならではの高音質はそのままに、ハードウェア内のレイテンシーを極力押さえたことで、音の粒が立ちがより良くなり、プラグインでのシンセ音と生録音の音も綺麗に編まれるようになりました。828や896シリーズ同様、ロングセラー商品になりそうな予感です。

製品の詳細をチェック

MOTU 8M

8チャンネルのマイクプリアンプを搭載したMOTUのAVBラインのニューモデル
Feature
  1. 柔軟なコンボ入力端子、ギターやキーボード、あらゆる楽器を接続
  2. 極小のレイテンシー、最先端のレイテンシーパフォーマンス
  3. Wi-Fiがあればゲインやパッド、48Vファンタム電源スイッチなどの設定を、MacやiPhoneからコントロール
Specification
  • トータル入出力:8 入力 10 出力(合計30)176.4KHz及び192KHz
  • ヘッドフォン:1/4″ TRS ステレオヘッドフォン (選択式) ×1
  • クラスコンプライアント対応USB2.0、最大の互換性と将来性
¥199,800
18回払いなら月々¥11,100 通常より¥12,887のValue!

BOSS VE-5

他の楽器パートのルーパーと手動で同期させたりすると、かなりスリリングで楽しいです。

製品そのものは今年発売ではないのですが、今年の僕のライヴでは最も活躍してくれた機材です。ルーパーやハーモナイザーはボーカリストの表現手段のひとつとしていまや完全に定着しつつありますが、各社製品の性能がアップして色々な機能がつくようになった反面、「機能を絞ってシンプルに深く使いこなす」という楽器の本質的な部分が、若干置き去りにされつつあるように感じていました。VE-5は、機能を最小限に絞って操作を限りなくシンプルにしてあるので、ライヴでの使いやすさが抜群です。とくに直感に頼ったインプロビゼーションなどでは、シンプルな操作性が大きな威力を発揮しています。足での操作でなく、マイクスタンドに取り付けて指で操作できるのも嬉しいです。

製品の詳細をチェック

BOSS VE-5

簡単操作で誰でもすぐに使える多彩なボーカル向けエフェクト
Feature
  1. すぐに使える多彩なボーカル向けエフェクター
  2. 簡単操作でライブ・パフォーマンスにも最適
  3. マイク・スタンドに取り付けが可能
Specification
  • エフェクト・タイプ:DYNAMICS、PITCH CORRECT、TONE/SFX、DOUBLE/HARMONY、DELAY、REVERB
  • フレーズ・ループ:38秒(モノのみ)
  • 外形寸法 / 質量:幅 178 mm × 奥行き 108 mm × 高さ 55 mm/460 g
¥25,509
3回払いなら月々¥8,500 通常より¥341のValue!

その選定理由やご自身ならではの活用ノウハウを教えてください。

BOSS VE-5の場合は、ルーパーでハーモニーを重ねながら声だけのバックトラックを作り、メインの歌にはハーモナイザーで字ハモなどを付けています。他の機材との同期機能などは一切ついていないので、それを逆手に取って、他の楽器パートのルーパーと手動で同期させたりすると、かなりスリリングで楽しいです。ループを1チャンネルに絞っている点が操作性を高めている大きな要因ですが、もう1チャンネル増やしてループを2チャンネル作れる上位機種があれば、ヴァースとコーラスで別々のループを作れるようになるので、ほぼ1曲を完全にボーカルだけで表現できるようになります。BOSSさん是非ご検討のほどを!

「こんなのあったらいいな。」と思う製品があればご提案ください。

僕の使っているホストシーケンサーはデビュー当時から変わらずDigital Perfomerです。DPはMIDIトラックの録音/編集に関しては、他の追随を許さないほどの使いやすさと機能の充実が計られていて、ループトラックを組んでいく作曲方法を採らない僕としては最高のシーケンスソフトです。一方、僕は日常生活でも音楽生活でも常にiPadを必ず持ち歩いています。なので、iPad対応のDigital Perfomerがあれば起きた瞬間から寝る直前までずっと作曲していられるのになあ、と常々思っています。とくに、MIDIトラック編集機能に特化したものであれば、現在主流のループ系シーケンスアプリとは一線を画した、DPの強みがより存分に活かされるアプリになると思います。