今年もやってきました!録音黒金!
現在のお得なキャンペーンや新製品情報をどしどしまとめて行きます!
ご期待ください!
Rock oN eStoreへ直通のお問い合わせ電話番号が登場しました!
これまでは実店舗と共通だったのですが、よりお客様とダイレクトに繋がるために当店専用の電話番号をご用意いたしました。これでサポートがよりスピーディーになり、快適なお買い物を楽しんでいただくことができます。
Rock oN Line eStore
営業時間 12:00 ~ 19:00 / 日曜定休※
※年末年始などの特別休業日あり
ご購入前の製品のご相談や納期の確認、購入後のサポートやそのほかなんでも、お気軽にお問い合わせいただければと思います!
2018.07.26 アレシア美奈子
Rock oN eStoreはアカデミック版のカテゴリページを一新。ブランドごとにまとめて検索できるのでこれまで以上に使いやすくなっています。
もしかしたら「え、この製品もアカデミック版があったのか!」という発見があるかもしれません。学生さん、教育機関関係者はぜひチェックしてくださいね。
アカデミック版 メーカーと代表製品一覧
▼ Steinberg – Nuendo , Cubase , Dorico , and more
▼ SLATE DIGITAL – Virtual Microphone System
アカデミック版は、学生時代からその製品に慣れ親しんでファンになって欲しいというプロモーションと、学生さんや教育機関の経済負担を減らしたいという企業による社会貢献という2つの意味があります(Wikipediaより)。対象になるの方はこのお得な制度をぜひ利用してくださいね。不明点はeStoreスタッフへお問い合わせください。丁寧に説明いたします。
※アカデミック版が購入できる対象はメーカーにより若干違いがあります。対象者の条件をよく読んでご注文ください。
2018.3.22 IH富田
今やレコーディングには欠かせない、Avid Pro Tools。新しく音楽制作を始めようという方には第一候補のDAWになるのではないでしょうか。
しかし、Pro Tools導入の最初の難関となるのが複雑なライセンス形式やiLokでの認証などだと思われます。今回はそんなPro Toolsのライセンスの分類から購入方法、Pro Tools起動までを連載方式でご紹介。
今からPro Toolsを導入したい人にはスタートガイドとして、すでに導入している人には復習として是非ともご活用ください!
第一回 永続版とサブスクリプション版の違いとは?
Pro Tools Native版には2種類あり、永続版とサブスクリプション版があります。
簡単に申しますと永続版は購入後ずっとPro Toolsを使うことができるパッケージで、サブスクリプション版は1年間の期間限定でPro Toolsを使うことが可能です。
永続版とは
永続版は文字どおり購入後ずっとPro Toolsを使うことができパッケージです。永続版を購入すると
・永続的にPro Toolsが使えるライセンス
・アクティベーションをしてから1年間のアップグレードができる権利
・永続的に使えるプラグイン
・1年間のみ使えるプラグイン
がユーザーに提供されます。
「アクティベーションをしてから1年間のアップグレードができる権利」というのが少々分かりづらいと思われますので、ここを詳しく掘り下げていきます。
12月5日現在、Pro Toolsのソフトウェアのバージョンは12.8になりますが、例えばPro Tools 13がリリースされた場合、12.8から13へのアップグレードができるのはその1年間のアップグレードができる期間のみになります。例えば2017年12月5日にPro Tools アクティベーションした場合、
2017年12月5日 (Pro Tools アクティベーション日)
↑
この期間ならアップグレード可能ですが
↓
2018年12月4日
2018年12月5日以降は新しいバージョンへのアップグレード不可能になります。
しかしアップグレードができなくなるというだけで、最終アップデートを行ったバージョンは永続的に使用することができます。なので、最後にアップデートしたのがPro Tools 12.8ならば、Pro Tools 12.8は1年を過ぎてもずっと使用することが可能です。「Pro Tools12になってから永続版もずっと使うために毎年お金がかかるようになったの?」という質問をよくいただきますが、この質問の答えは上記の説明の通りだと「No」ということになります。
が、
アップグレードを行うことでPro Toolsはバグの修復や新しいOSへの対応、新機能の追加などがされます。
アップグレードの期間を過ぎ、最終アップデートのバージョンまでしか使えなくなった場合は、そのPro Toolsのバージョンが対応しているOSを使い続ける必要があります。
Macで例に出すと、Pro Tools 12.7を使っていてアップグレード期間が過ぎている人が、Mac OSを10.12.6にあげるとPro Tools 12.7はOSの互換がないためサポート外となってしまいます。この場合Pro Toolsが立ち上がらない・不具合が出たという場合でもサポート外となってしまいます。
そのためPro Toolsを長く使う予定があり、かつOSのアップデートも頻繁に行う方の場合は毎年のアップグレード権利を更新していく必要があります。「Pro Tools12になってから永続版もずっと使うために毎年お金がかかるようになったの?」という質問ですが、最新のOSやバグに対し対応するために毎年お金がかかるの?という点においてはたしかに「Yes」ということになるかもしれません。
サブスクリプション版とは
サブスクリプション版はアップグレード期間が過ぎても最終バージョンはずっと使うことができる永続版と違い、1ヶ月または1年をすぎるとPro Toolsが完全に使えなくなります。
1ヶ月または1年使うのであればサブスクリプション版は安価で導入しやすいですが、2年以上使うとなると
サブスクリプション版(¥38,124)×2(2年分) =¥76,248
永続版(¥61,560)+年間アップグレード更新費(¥11,880)=¥73,440
という感じになるので、2年以上Pro Toolsを使用する方は永続版を購入する方がコストパフォーマンスは高いですね。これからDAWを始めようという方はよっぽどのことがなければ永続版を購入することをお勧めします。
しかし、他のDAWを使っていてPro Toolsのセッションファイルをちょこっとだけ開きたいという方は1ヶ月だけのサブスクリプション版(Avidストア専売)を購入するのもおすすめです。
いかがでしたでしょうか。今回で永続版とサブスクリプション版の違いがなんとなーくお分りいただけたかと思いますので、次回はPro Tools 永続版の新規購入からアクティベーションまでを紹介します。
2017.12.6 鈴木アレシア美奈子
みなさんはBluetoothまたはAirPlayを使ったことがありますか?
同じ2.4GHz帯域を使用した無線通信規格の二つですが、最近ではスピーカーやイヤホン、MIDIコントローラーでも使用されることが多くなりました。
Bluetoothに対応している製品はMACKIE ProDXシリーズやCR BTシリーズ、さらにはIK Multimedia iLoud Micro MonitorやWestone Bluetooth Cableなど。
AirPlayはECLIPSE TD-M1や2017年度ベストデザイン賞を受賞したTeenage Engineering OD-11などがありますね。
関連製品がどんどん増えているBluetoothとAirPlayですがその違いってご存知でしょうか。
同じ無線通信ですがBluetoothとAirPlayにはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
それぞれの速さ・伝送距離・音質・使い勝手や特徴、そしてメリットデメリットを知り、BluetoothとAirPlayを賢く使いこなしていきましょう!
11/15 アレシア美奈子
XLRのバランスから2ピンのアンバランス(2PフォーンやRCAピン)への変換ってよく行いますよね。例えばシンセやキーボードの出力をミキサーのライン入力に入れたり(アンバランス→バランス変換)、マイクプリやコンプなどの出力をミキサーのインサート リターンに入れたり(バランス→アンバランス変換)…様々な場面で変換ケーブルは使われますが、実はバランス出力からアンバランス出力への変換ケーブルで気をつけなくてはいけないことがあります。
バランス側の仕様によってケーブルの種類が異なるのです!
バランス側の入出力の仕様には二種類あり、トランスバランス仕様と電子バランス仕様があります。
トランスバランス仕様:ヴィンテージサウンドを売りにしている製品に多く見られる入出力の回路にトランスが使用したものです。パーツが重くコスト高ですがトランスを通った後の倍音成分によりサウンドに色付けがされるのが特徴です。
電子バランス仕様:トランスの代わりに電子回路(オペアンプ)を用いた回路です。トランスに比べパーツが小さくて軽い、またコストもトランスに比べ安価のため生産性がよく昨今ではこちらを採用している機材も多いです。
具体的に何が変わるのかというと、ケーブル内部の配線が異なります。
トランスバランス仕様の場合はXLR側の3PINを1PINのスリーブにショートさせます。トランスバランス仕様の機材で3PINがショートしていないケーブルを使用すると音が出なかったり低域がなくなってしまいます。
電子バランス仕様の場合は逆に3PINには何も繋がないケーブルを使用します。先述の3PINがショートしているケーブルを使用すると機器によっては故障の原因になるので要注意です!
実際に私個人でアンバランス出力のDACからGENELEC 8020Aへ接続する際のケーブルを作成しようと思った際に、上記のように仕様を確認していました。
当店ではXLR→2P・2P→XLRのケーブルのご注文を承った際にはバランス入出力側の仕様を確認しています。もちろんわからない場合は接続機器をお伺いしましたら当店でお調べいたしますのでご安心ください!
ちょっとややこしい電子回路のお話ではありますが、大事な機材を守るために必要なことですので是非とも覚えておいてくださいね◎
参考:アンブレラカンパニー|バランスーアンバランスのケーブル接続について
https://umbrella-company.jp/buzz/umbrellabo_01_cable-connection.html
10/23 アレシア美奈子
ついにPlatinumが¥22,800、Studio Classics Collectionが¥20,185で買えてしまう時代きてしまった!!!ということで「そろそろWavesを導入してみようかなー」と考えている方も多いと思います。
でもWavesのバンドルって種類多いですし、「あのプラグインがほしいけど、単品で買うのとバンドルを組みわせて買うのとどっちがいいんだろう?」っていうときもありますよね。そんな方にWaves本国サイトで公開されているバンドル比較ページをご紹介!
◎Waves Compare Bundles|※英語サイトになります
https://bit.ly/2fmvUVM
実は「このプラグインが絶対ほしい!」という場合は単品で買った方がお得な場合も多々有ります。eStoreでは単品プラグインも購入可能!ですので今回は上記の比較サイトを使い、どういう買い方が一番お得に買えるのかというシミュレーションをしてみたいと思います。
現在在庫限りの特価中であるPlatinumからDiamondへアップグレード、かつWaves Vocal Riderも手に入れたいのでMorgan Page EMP ToolboxとDiamond UPGを買おうかな〜と考えている想定で比較してみましょう。
少々長いので、続きを読まれる方は▼ もっと読むをクリック!
9/18 アレシア美奈子
皆さんはUAD-2のプラグインはもう使っていますか?今や音楽制作にはなくてはならないプラグインシステムですが、いつのまにかDSPパワーを使い切ってしまう・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方に必見!実はコア数毎にプラグインのインサート可能数をチャートにしたものが、本家Universal Audioで公開されているのです!
■UAD-2 Instance Chart|Universal Audio
https://help.uaudio.com/hc/en-us/articles/215262223-UAD-2-Instance-Chart
※英語サイトになります
これを見ていただくとNeve 1073*やManley VOXBOX Channel Strip などはかなり高負荷で、1つのコアで2つしか使用できませんね。また、ギターアンプモデリングのFender ’55 Tweed DeluxeはモノラルでもDSP負荷が69.9%(1コアあたりほぼ7割を使用)と超・高負荷なのがお分かりいただけるかと思います。
よくDSPコアを使い切ってしまうという方はもちろん、新たにUADプラグインを購入、またコア数の増設などを考えている方にも参考になるページですのでぜひともブックマークを♪
8/1:鈴木アレシア美奈子
ギターの打ち込みを極めたい方へ!
Summer Sessionでは完結編も予定されているギターサウンドメイクセミナーの第一弾!
マスタリングって何をするの? という方必見!
圧倒的な集客とビュー数を記録! MASTERINGのイロハとワークフローをSUIさんが大公開!
Rob Papenからシンセシスを学ぶプレミアム体験!
ついに来日! 氏の経験を詰まった教則本を元にしたシンセ使い必見の内容!
その他にもナイスな動画が盛り沢山あるのですが、今日はここまで、7月はノウハウを高めよう!
7/14:スティービー竹本
5、6年ぶりにeStoreへ戻ってまいりましたスティービー竹本です。今日のストア記事はヘッドフォンモニタリングのお話。
エンジニア吉田保氏がヘッドフォンモニタリング環境においてWAVES S1でステレオイメージを構築していたのは業界でも有名な逸話。リファレンススタジオに求められる要素(ルームアコースティック/モニターセッティング/ケーブル/電源/各種アクセetc…)や日本の住環境、業務上移動が多かったり〜などを考慮すれば、ヘッドフォンモニタリングにこだわるのも必然の流れですね。そして昨今ソフトウェアテクノロジーによってヘッドフォンモニタリング環境は驚くほど進化。
今日は10万円を大きく切る価格で導入出来る3つのポイントをご紹介、ぜひあなたも愛機のヘッドフォンと一緒にトライしてください!
1:手持ちのヘッドフォン特性を知り補正する
Sonarworks Reference 3 -Headphone plugin ¥13,800
ヘッドフォンが持つ周波数特性を聴感上で理解するのは多くの機種を試聴して初めて分かります。出来ない以上は測定結果から補正するしかありません。Sonarworksは80機種近い定番モデルの簡単プリセット補正に加え、自身の感覚から周波数特性の調整も可能です! (※ちなみに国内ユーザーの多いSONY MDRやJVCは当初補正プリセットになく、日本から要望を出して追加してもらったので是非そこもチェックしてくださいね!無償でデモ版試せますよ!)
2:理想のスタジオ空間をヘッドフォン上に再現する
WAVES Nx – Virtual Mix Room over Headphones ¥12,960
WAVES S1がステレオ音像の調整だったのに対し、NXは部屋そのもの(サイズや仮想のスピーカー位置まで)をヘッドフォン上に再現します。理想のスタジオリファレンスをじっくり『作りましょう』。こちらも無償でデモ版試せますよ。
3:約30万の制作用業務インターフェースからHP出力だけを抜きとる。
Apogee Groove ¥31,688
モバイル用途やセカンドI/Fと割り切ると、どんなに高品位でも高額なI/Fには手を出しにくい。そんなあなたにこそApogee Symphony MK2のヘッドフォン出力端子を抜き取ったI/F『Apogee Groove』。多種多様なヘッドフォンのインピーダンスに関わらず、リニアで忠実な再生を可能にするコンスタント・カレント・ドライブ™ 機能などなど、PC内部編集完結なら文句なしに最高峰のコスパと言えます。
この3製品を足して約¥58,400。あなたのヘッドフォンに¥58,400足せばモバイルリファレンススタジオ化が可能になるのです。
実際にSonarworksとNXを同時に使う場合は、マスタートラックの前段にSonarworks、後にnxの順番で挿すことで位相問題を引き起こさずに使用することが可能です。必ずこの順番で使用するようお願いいたします!
2017.6.30 スティービー竹本
Oculus Rift、Playstation VR、Youtube 360などをはじめ日々コンテンツが増え始めているVRカテゴリー。
音源制作の分野でも新しいプラグインやデバイスがリリースされています。
今回は、その中でも注目のプロダクトをいくつかご紹介させていただきます!
1、AudioEase 360 Pan Suite
Youtube 360動画にオススメのパンニングプラグインです。(※記事執筆時点では、対応DAWはProtoolsのみです。)
youtube360では、ambisonic形式format bでのデータ作成が必要となります。
AudioEase製品では下記の二つの製品がバンドルされます
・360pan-アンビソニックス方式の音声パンナー・プラグイン
・360monitor-YouTube等のアンビソニックスから、バイノーラル方式へ音声変換するプラグイン
特に、360monitorでは、360度画像をスクロールで表示、それに伴い音源も連動移動するため、非常にモニタリングがしやすい特徴があります。
2、Waves NX
5.1サラウンドをステレオ・ヘッドフォンで再現するシステム
自宅ではなかなか難しい5.1chサラウンドのミキシングをヘッドフォンを通して実現できる画期的なシステムです。
ヘッドフォン上部に専用のデバイスをマウントすることで、モニタリングしているユーザーの視聴角度位置情報を検出し音源の定位を行います。
3、AMBEO VR MIC
VR収録用マイクーAmbisonics方式
このマイク一本でAmbisonics方式の録音を可能にします。
AMBEO VR MIC には4面体に配置された4 つの単一指向性カプセルが取り付けられており、それぞれのカプセルが集音する音声をAmbisonics のA フォーマットと呼ばれる信号で出力します。
AMBEO A-B フォーマットコンバータ( 無償提供プラグイン) を使用してこれらの4つの信号をAmbisonics のB フォーマットへと変換します。
特にマイクについては、今後各社から新しい製品がリリースされると予想されますが、アクションカム対応モデルがもっと充実してくるとコンテンツ活用も容易になりそうですね!
トラックのボリューム操作をはじめ、音楽的なEDITを施すには、キーボードやマウス以外のフィジカルコントローラーが便利です。
フィジカルコントローラー導入にあたって、知っておきたい規格をまとめてみました。
・MACKIE ControlとHUI
MIDIから派生したDAWコントロール用のフォーマットMACKIE CONTROLとHUI。そして後述するEUCON。
これらの汎用フォーマットに準拠するDAWコントローラーは面倒なCC設定を個別にすること無く、フェーダー情報やPAN、再生停止や録音といったトランスポートなどの基本コントロールをPCとつなぐだけでスグに使用することができます。
多くの機種はDAWの多チャンネルコントロールに対応するためムービングフェーダーを採用しています。
しかし昨今ではより個人でも導入しやすく、クイックなクリエイティビティを逃さぬようムービングを捨てたコンパクトDAWコントローラーも多く登場しています。次の項目ではその未来と言えるEUCONを見ていきましょう。
・Eucon
MIDI比較8倍の解像度、ネットワークを活かした拡張性も魅力の一つ!
旧Euphonix社が開発したコントロールフォーマット『Eucon』は実にMIDIの8倍の解像度、250倍のスピードを誇っており、その優位性は反応速度と解像度が生み出す『吸い付くような追従性』に尽きます。
さらに、プラグイン内のパラメーターのEDITなど、通常のMIDIよりも深い階層まで操作することが可能です。
・注目しておきたいMIDI関連周辺機器
1、iConnectivity
CV/GATE、MIDI、Euconと来て、今第四次のコントロール革新と呼べるプロダクトを輩出しているのがiConnectivity社からリリースされているiConnectMIDIです。Windows/Mac/iOS機器とMIDI機器/USB機器を分け隔てなく制御出来る製品の登場により、従来1台のPCをベースに構築された制作環境の壁は取り払われたと言えます。
さらにUSB-Audio機能まで備えたiConnectMIDI4+を使用すればiOS機器のアプリケーションUIから生み出される変幻自在のサウンドを制作環境にUSB1本で取り込むことも可能です。
2、iPadソフトウェア
Protools、Cubaseをはじめ昨今、IOSデバイスに対応したコントローラーアプリを各社リリースしています。
遠隔での操作などモバイル機器ならではのメリットがありますね。個人宅でも、ブース用にトランスポートのコントローラーとして導入するのもオススメです。
・Protools Control
https://itunes.apple.com/jp/app/pro-tools-control/id1017075761?mt=8
・Cubase IC Pro
https://japan.steinberg.net/jp/products/mobile_apps/cubase_ic_pro.html
数あるボーカルプロセッシングプラグインの中でも、特にいまオススメしたいのがこちらのNectar Element!
プリプロの段階で仮ボーカルRECをする際に特にオススメで、ボーカルサウンドを素早く目的の形に仕上げることができます。
まずはこちらをごらんください。
ジャンルとプリセットを選ぶだけで、そのジャンルにマッチしたサウンドイメージに仕上がっています。
特に、メタルや、R&Bをはじめ、特定のジャンルではそのボーカル処理が大きな要素を担っていることから、最終仕上がりに近いボーカル素材で楽曲のアレンジを構築する上でも非常に有効です。
実際使用してみて、そのスピード感から楽曲制作のモチベーションをより高めながら仮歌のREC、プリプロができました。おすすめです。
トライアル版もあります!こちらからダウンロードできますよ。
https://www.izotope.com/en/products/mix/nectar-elements.html
知る人ぞ知るlo-fi系プラグイン”Vinyl”。
すでにお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そのバイナルの通り、音源ソースにレコード収録したようなlo-fiサウンド効果を付加できるプラグインです。
まずはVocalサウンドの変化を聞いてみましょう!
ピュアなボーカルソースもいいですが、Vinylを加えることで、独特な質感となり味が出てきましたよね。
つづいて、最も効果がわかりやすいOld Radio Editを聞いてみてください。
なんとこのプラグインFreeプラグインとして無償提供されています。
<こちらよりEmailアドレスの登録でダウンロードすることができます。>
サウンドアレンジのツールとしてぜひ導入してみてください。
マイクの構造から音響特性を知ってBESTなマイクを選ぼう!
みなさん、マイクを選ぶのってむずかしくないですか?
正直どれを選べばいいのか、実際に聞いてみないとわからないですし、とはいえ、世の中に出ているマイクをすべて試すことも現実的ではないので、なかなか難しい選択です!
いきなり機種毎に、音色を探って自分にとっての一台を探しだすのもひとつの方法ですが、今回は、あらためて、スペックや特性からマイク探しのヒントを探ってみたいと思います!
動作原理からマイクロフォンを考えてみる。
まず前提として、意外と見落としがちなのですが、原点に戻って、そもそもマイクロフォンの役割を考えてみたいと思います。ずばり、その答えは非常にシンプルで、「音の空気振動を電気信号に変換する」ことです。
その変換の部分での信号の変換方法の違いや使われている素材などによって、最終的なサウンドが変わってきます!
今現在レコーディング目的で使用される主流のマイクロフォンを構造から分けると大きく3種類に分けられます!ダイナミックマイク、コンデンサーマイク、リボンマイク。
他にも圧電素子をもちいたピエゾマイク等もありますが、今回は割愛させて頂きます!
まずは、ダイナミックマイクから、見て行きましょう。スタジオ定番の通称クジラと呼ばれるSENNHEIZER MD421等がこのタイプでは有名です。
このタイプのマイクロフォンは、3種類のマイクロフォンの中でも一番シンプルな構造を持っています。
マイクロフォンが空気信号を電気信号に変換する過程は、
まず、マイク内部のトップに設置されたダイヤフラムと呼ばれる空気の振動を受ける振動板が空気振動を受けるところから始まります。
空気振動により振動板が揺れると、その振動板の脇に取り付けられたコイルが同時に動き、マイクの中にあらかじめ設置された、磁石の影響による磁界の中で、振動する事によって、電磁誘導により電圧を発生することで空気振動が電気エネルギーに変換されるんですね。この振動板にコイルが取り付けられているのがポイントで、振動板自体がある程度の質量を持っているため、動かすためにパワー=音量が必要ということです。
数あるダイナミックマイクの中でも、EVの特許「ヴァリアブルD(Variable-D)」により、近接効果をなくし、180 ゚背面でも同じ周波数特性を実現したElectro-VoiceのRE20。
定番ダイナミックマイクの1つに数えられる名作です。
つづいて、コンデンサーマイク!レコーディングで最もポピュラーなタイプですね。ノイマンのU87やAKG C414 XLIIなどが定番です。
ダイナミックタイプとくらべて、より繊細に音を捉える性質を持つコンデンサータイプのマイクロフォンは、ダイヤフラム自体から全く違った構造を持ちます、そして内部での電気信号への変換構造は大きく異なります!
ダイヤフラム部分をひとつの電極、もう一方に固定の電極を設置し、外部から電源を供給(いわゆるファンタム電源です)し、その回路内のコンデンサに電荷を蓄えます。コンデンサーマイクのグリルを覗いてみるとダイヤフラムにリード線がつながっているのがわかると思います。ダイヤフラムそのものに電圧を掛けるのがコンデンサーマイクの構造的な特徴の一つ。ダイヤフラムに貼り合わされたバックプレートトンおp間の静電浮遊容量がお互いの距離の違いから変化するので、それを信号として取り出しています。
ダイヤフラムが空気信号を受け振動する事で、その2極間の静電容量に変化が生じます。その変化を電子信号として出力させています。この検出方法は、ダイナミックマイクで用いられていた電磁誘導による変換と比べ、非常に薄く作られたダイヤフラム(通常数ミクロン)ということも有り、微細な力でしっかりと動くことが出来ます。そのような特徴により非常に繊細な信号に反応する事ができるため、結果的に繊細な表現等を余す事なく捉える事ができます。
最後に、リボンマイク! リボンマイクのメーカーといえば、やはりAEAが有名ですね!
AEA社は、製造が終了したRCAマイクのリペアサービスからスタートし、のちに名機RCA44の復刻版であるAEA R44Cをリリースしたリボンマイクの老舗メーカーです。
リボンマイクは、その形自体が独特なデザインの物が多いですよね。その理由は、その構造にも理由があるようです。
基本的には、ダイナミックマイクの動作原理と同じ電磁誘導による信号変換ですが、ダイヤフラム部分の構造が異なります。
ダイナミックマイクのダイヤフラムは薄い振動板が採用される事が多いですが、リボンマイクの場合は、薄い金属リボン(非常に薄い金属板)をマイクの上部からつり下げたような形状で設計されています。
非常に薄く軽いリボンにより、繊細に空気振動に反応できる事で、僅かな振動も電気信号に変換する事ができるんですね。ただし、この電磁誘導により出属される信号は構造上非常に小さいため、リボンマイクでは、その後、信号をトランスで増幅するのが一般的です。
昨今リリースされているアクティブリボンと呼ばれるマイクロフォンでは、マイク内部にアンプを設け、信号をマイクから出力させる前に信号自体を電気的に増幅することで、ノイズに強い信号を出せる構造を持たせています。
アクティブリボンの代表マイクといえるaudio-technicaのAT4080などがお勧めの機種です。
そのため、従来のリボンマイクとは異なり アクティブタイプのリボンマイクには、電源供給が必要になります。※通常のリボンマイクに電源を供給すると、その電圧によりリボンが敗れ取り返しの付かない故障となります。ご注意下さい!
非常にナチュラルで暖かみのあるサウンドが特徴です。
動作原理を見て頂いた後で、音質的な特性をみていきましょう。機種により、全ての製品に当てはまる訳ではありませんが、あくまでも構造からみた一般的な特性の参考としてご理解ください。
使用用途を限定した物ではありませんので、音楽的な観点からすると、あえて趣向の異なるタイプのマイクロフォンを使ってみた方が良いという事もあります。
ダイナミックマイク | コンデンサーマイク | リボンマイク | |
---|---|---|---|
機器構造 | ダイヤフラムのコイルの振動、磁石による電磁誘導にて検出 | ダイヤフラムととバックプレートにそれぞれ電極を設置し、その間の静電容量の変化を信号として出力 | コイルの磁界内で金属リボンを振動させた際の電磁誘導による電気出力を検出。 |
耐久性 | シンプルな構造の為、耐久性が高い。 | 非常に薄いダイヤフラムを持つため、慎重な取り扱いが必要 | 構造上リボン部分が重力の影響を受け変形してしまうので、垂直での保管が必須 ※1 |
電源供給 | 無し | ファンタム電源供給が必要 | アクティブタイプのみ供給が必要、通常のリボンマイクに供給すると故障しますので注意! |
周波数特性 | 通常 | 広い | 広い |
マイク感度 | 普通 | 高い | 高い |
過渡特性(入力された音声に対して、出力が追従する精度の高さ) | 普通 | 早い | 早い |
音色の特徴 | 一定の周波数帯域にフォーカスしたサウンド | 全体的に広く、自然な音色 | ナチュラルサウンド、リボンマイクならではの質感 |
※1 現行機種のアクティブリボンマイクAT4080などは、従来のリボンマイクと比べ、大幅な改良が加えられており、高い耐久性に、アクティブ回路を搭載した非常に使い勝手が良い仕様をもっています。
TIPS1:マイクとスピーカーって構造的にはほぼ同じ!?
実は、マイクもスピーカーも原理的に似た構造を持っています。空気信号を電気信号に変えるのがマイクであるので、逆を行っているスピーカーが似た構造になるのはよく考えれば当たり前のことですね。
ダイナミックマイクロフォンの動作原理を上述していますが、スピーカーはまさに、この動きの逆です。
スピーカーでは、電気信号をコイルに送る事で、コイルに取り付けられたコーン紙を振動させて、空気振動を産み出しています。
左図のように、スピーカーのユニットを用いたサブキック録音は面白いですよね。
マイク選びならココに注目!スペックからわかるマイクの個性!
マイク選びに役立つスペックの見方(Blue Bottle rocket stage one)
マイクを選ぶ上で外せないスペックのポイントをまとめてみました。
1、指向性タイプ、、選択できる指向性のタイプ、指向性については後述にて解説しています。
2、マイク感度/センシティビティー 、、マイクの感度の事です。一定の信号に対する出力レベルを表しています。値が大きいほど、感度が高いと判断されます。
3、出力インピーダンス、、出力端子からみたマイクの交流抵抗値。オーディオ機材は基本的に抵抗値についてローだしハイ受けが基本とされています。値が低いほどノイズがのりにくい特徴があります。
4、等価雑音レベル、、マイク自身から発生するノイズレベル。言い換えれば、マイクで録音できる最小の音量レベルといえます。
5、最大音圧レベル:SPL、、入力に耐えうる最大音圧のレベルを表します。マイクは音源の目の前に設置をされることが多いのでこの数値が小さいと大音量のアンプや、キックの収録時にマイク本体で歪が生じてしまいます。また、耐圧の低いマイクは構造上もその音圧に耐えられないことが多いので最悪壊れてしまうことも有りますのでご注意下さい。
6、周波数特性、、、マイクで収録可能な周波数の範囲です。
7、ダイナミックレンジ、、どのくらい小さい音から大きい音までの収音が可能かを表す指標。
8、S/N比、、、信号量(signal)と雑音量(noize)のレベル比です。値が大きいほどノイズレベルが低い。
例:Neumann TLM107
製品仕様 | |
---|---|
Acoustical operating principle:動作原理 | Pressure gradient transducer |
Directional pattern:指向特性 | Omnidirectional, wide angle cardioid, cardioid, hypercardioid, figure-8 |
Frequency range:周波数レンジ | 20 Hz … 20 kHz |
Sensitivity at 1 kHz into 1 kohm:マイク感度 | 11 mV/Pa |
Rated impedance:定格インピーダンス | 50 ohms |
Rated load impedance:最小インピーダンス | 1 kohms |
Equivalent noise level, CCIR1):ノイズレベル | 22 dB |
Signal-to-noise ratio, CCIR1) (rel. 94 dB SPL):S/N比 | 72 dB |
Signal-to-noise ratio, A-weighted1) (rel. 94 dB SPL):S/N比 | 84 dB |
Maximum SPL for THD 0.5%2):最大音圧レベル | 141 dB |
Max. output voltage for THD < 0.5 %:最大出力 | 10 dBu |
Power Supply (IEC 61938) P48 Current consumption :電流消費 | 3.2 mA |
Required connector:接続端子 | XLR 3 F |
Weight /Diameter/Length | 445 g / 64 mm / 145 mm |
マイクはセッティングも重要!レコーディングで押さえておきたいポイント!
◎ポイント 指向特性について
マイクロフォンの音を収録する範囲、マイクの感度が良い方向を表した物が指向性です。
指向パターンを適切に切り替える事で、よりイメージしたサウンドでレコーディングする事ができます。
数あるマイクの中でも指向特性の選択が豊富なAKG C414 XLIIを例にしてみましょう。
本体表面パネルに指向特性のパターンが記載されています。
左から順に、無指向→ワイド単一指向→単一指向→超指向→双指向となります。
指向特性のイメージは、表記の図そのままで、マイクを上部から見下ろしたイメージで捉えて頂くとわかりやすいです。
指向特性を切り替える目的は、狙った位置のサウンドを捉える事に有ります。
代表的な指向性の3パターンを例にその違いを見てみましょう。
無指向 | 単一指向 | 双指向 | |
---|---|---|---|
多用されるシーン | •ボーカルレコーディング •アンビエント収録 |
•ボーカルレコーディング •楽器収録 |
•ボーカルレコーディング •ラジオ収録 •M/S方式のレコーディングなど |
収音する音源位置 | マイクの全方位 | •マイクの正面の音を収録する。 | •マイクの正面と背面の音を集音する |
メリット | •音源の位置が不特定の場合、音質変化が少ない •部屋鳴りなどの環境による音質変化を含めて録りたい場合 |
•部屋の反射音等をなるべく減らしたい場合 •狙った音源に焦点をあててレコーディング |
•向かい合って話す場合等 |
留意点 | 音の収録範囲が広いので、ハウリングがおきやすい | 近接効果 | 近接効果 |
基本的に楽曲制作などでは、単一指向での使用用途が多いと思われます。
ただし、注意点もあります!
指向特性を切り替える事で、上記のようなメリットもありますが、切り換えによって、同じマイクでも周波数特性がかわりますので、最終的にはトライ&エラーでベストな選択を探してください!
TIPS 2:近接効果 指向性マイクゆえの現象
指向特性を持ったマイクロフォンでは、音源がマイクに近づくにつれて、低域の周波数特性が持ち上がって行く現象が起きます。
この現象の最たるものは、指向性を持たせるための構造によるところが大きいです。
無指向性のマイクも近接効果はあるのですが、サウンド・ディスタンス=音の距離感が指向性のマイクと比較して遠くになるという特徴を持っています。そのために同じ距離での近接効果は無指向性のほうが小さく、一般的に近接効果が顕著となる30ck以内の範囲では気にならないレベルとなります。ちなみに単一指向と無指向のサウンドディスタンスは約3倍の違いが有ります。同じ距離にマイクを立てて、指向性を切り替えてみるとその効果を実感できると思います。是非ともお試し下さい。
先述した、ダイナミックマイクによる単一指向の場合の特性は、物理的にダイヤフラム面の表面と裏面での振動の受け方を調整し、ダイヤフラム面上で、前方の音を捉える指向性を持たせていました。
これは、物理的にダイヤフラムに届く外部からの音の振動を調整することでこの効果を持たせています。ペンシル型のマイクに見られる先端の少し手前に刻まれているスリットや、ダイナミクスマイクであればグリルを外した際に現れるダイヤフラムの前の金属製のプレートに丸い穴が空いているのがまさに音響調整用の仕掛けとなります。
音源のソースが、ダイヤフラムに近づいていく事で、この表面、裏面での受け方のバランスの大きさが変わり、ある一定の距離を境に低域成分の振動がダイヤフラムに現れるのが、近接効果の要因ともいえます。
そのため、実際のマイクロフォンでは、低域があらかじめロールオフするような特性になるよう設計しているメーカーが多いです。
リバーブの種類を紐解く
空間系エフェクターは大きくわけてリバーブ、ディレイ、エコー等にカテゴライズされますが、この3つは原理的に似ています。
ディレイ→リバーブ!?
ディレイによる効果で一般的なものは「やまびこ」です。声や音を発したときに山や壁に反射して時間的に遅れて聴こえてくるものですね。山の頂上にいったときに「ヤッホー!」と叫んだ経験はきっと皆さんにもあるでしょう。
このとき何回かこだまがかえってきますが、いくつかの山が連なっている場合、近い山からは早く大きく聴こえ、遠い山からは遅く小さくかえってくる事によるものです。
日常に暮らしている中でもホールや室内では壁との距離が近いため音の反射が極めて短い時間で発生しています。音が壁や天井、床等にあたって初めて反射してくる音を初期反射(アーリーリフレクション)といい、その後の残響音は音が減衰しながら反射を繰り返す事で発生します。いわゆるここがリバーブの領域です、ディレイとリバーブの関係性が分かってくるのではないでしょうか?
リバーブのあれこれ
◉ エコールーム
先述した通り、私たちが聞いている部屋の残響は壁に当たった音が縦横無尽に反射して、時間的に遅れを伴った反射音が連続的に聞こえているものです。ビリヤードのファーストショットの玉の動きをイメージをしてみてください。
音の動きはそのようにエネルギーを徐々に減衰させながら動いているのです。先人たちは質の良い残響をもとめ、ホールや教会を設計しました。現在でもこの質のよい残響を求め、ホテルや古いお城などでコンサートやレコーディングが行われるケースがあります。
人工的にリバーブを作るエフェクターが開発される前はエコールームやエコーチャンバーと呼ばれる反射する壁で構成された特別な部屋で実際にスピーカーから音を出しその部屋の残響をマイクで集音して付加していました。
なんとも原始的な原理ですが部屋の容積や床の材質、壁の角度等で音質が決まり、より長く最良の残響が得られるように作られていました。
◉ 機械式:スプリングリバーブ
エコールームは部屋の設計により残響時間が決まってしまうため自由度が高くありません。その代わりに残響効果を作り出す「リバーブ」が開発されました。
まずはじめに開発されたのがスプリングリバーブです。これは「Roland JC-120」や「Fender Twin Reverb」などギターアンプにも小型のものが搭載されている”アノ音”で有名です。ちょっと聴いてみましょう。
仕組みを開設すると、スプリングの一方の端に音声信号によって振動を起こすドライバーユニットがあり、反対側に振動を音声信号に変えるピックアップが取り付けられています。スタジオ仕様のものとしてはAKG-BX-20があり、多くのスタジオに導入されていました。大型のスプリングリバーブで重量は50Kgほどあり、残響時間の調整は電気的なダンピング調整方法により容易にできるよう設計されていました。
◉ 機械式:プレートリバーブ
スプリングリバーブの次に開発されたのははプレートリバーブと呼ばれるその名の通り鉄板を振動させて残響を取り出すリバーブでした。
薄い鉄板の中程に取り付けたドライバーユニットによって鉄板を振動させ、端側に取り付けられた2つのピックアップによって鉄板の振動の余韻を残響音として拾います。
現在のデジタルリバーブのように容易に残響時間の変更はできませんが、プレートリバーブの代表としてEMT-140があり、鉄板に平行に設置されたダンピング板を押し付けることで残響時間を可変出来るように設計されていました。まさに力技ですね。
このプレートリバーブは高域の特性がスプリングリバーブよりもよく、自然なリバーブ感が得られるという事で重宝されました。今でもリバーブのプリセットには欠かせないものになっています。Universal Audio UAD-2でもEMT-140をモデリングしたプラグインが用意されています。このプロモーションムービーの前半でEMT-140の姿を見ることができます。
◉ デジタルリバーブ
序盤に説明したようにデジタルリバーブは時間の不規則なデジタルディレイを組み合わせる事によって、ホールやプレートリバーブなどの残響音をシミュレートすることが可能です。これは微妙にディレイタイムの異なる音を集合させて連続した残響音にきこえる人間の聴覚の錯覚を利用したものです。
いわゆるデジタルディレイを応用したものでシミュレーションを行うためには多くのデータと高速な演算を必要しましたので非常に高価なものでした。
デジタルリバーブには様々なパラメーターが用意され、ディレイタイム、音量、音質の変化、フィードバック等を細かく設定する事でラージホールやスモールルーム等といった残響をシミュレートする事ができるようになっています。これらパラメータのセットがアルゴリズムとしてプリセットできるものも多く、従来のアナログな方式のものと比べて使い勝手も飛躍的に向上しています。
代表的な製品の「Lexicon 480L」は多くのスタジオが導入され、それがあるというのがいわゆるスタジオのステータスとなっていた時代もありました。ちなみに「Lexicon 480L」はまだまだ現役で稼働しているところも多く、今でも割と多くのミックスで耳にすることもできます。
◉ サンプリングリバーブ
デジタルリバーブの進化、そしてCPUの進化によって更にリバーブは自然な響きを得たサンプリングリバーブが登場しました。
デジタルリバーブが音の反射や減衰をシミュレートし演算で残響を作り出すのに対し、サンプリングリバーブは実際の部屋の残響データを解析して残響をシミュレートします。
「AudioEase Altiverb」などに代表されるサンプリングリバーブは、実際のホールやスタジオ等で短いパルス音を鳴らして収録し、そのデータを解析して作られたインパルスレスポンス(IRデータ)をもとにナチュラルな残響音を再現します。
10年ほど前は非常にCPU負荷が高かったため音質はナチュラルながらも、IRデータのロードに時間がかかったり、リバーブタイムの調整幅にも制約があったり、細かいパラメーター調整がしにくかったりと少々制約がありました。
しかしながら昨今のCPUの高速化によってサンプリングリバーブをリアルタイムで鳴らせたり、デジタルリバーブと同じような軽快な操作感で使用することが可能となっています。
エンジニア注目のFabfilterからついにリバーブプラグインがリリース
数あるエフェクトプラグインブランドの中でも、FabFilterは独自の特徴を持っています。
多くのユーザーに評価されている点は、直感的な操作感、音を視覚的に把握するGUI設計、元のソースのフェイズを崩さないすぐれた音質特性にあります。
Fabfilterの代表的なプラグインとも言えるのはまずこの二つ。リミッターPro-LとEQのPro-Q2です。
・Pro-L リアルタイム表示ディスプレイが特長の高性能リミッター
正確な出力とレベルメーター。インターサンプルピーク検出とK-Systemをサポート。リアルタイム表示ディスプレイが特長です。
特に印象的なのは、コンプレッション時のゲインリダクション値(赤く表示される部分)の履歴がのこり、視覚的に把握しやすいところが挙げられます。
メーターレベルのパラメーターも複数用意。マスタリング用途にもマッチしますね。
・Pro-Q2 アナログモデリングを採用したEQプラグイン
唯一無二の音質と柔軟な操作性の革新的なインターフェイスを採用。
今回リリースのリバーブプラグインPRO-Rを見ていきましょう。
まずはそのサウンドを聴いてください。特にPOST-EQ操作をしている際の音質変化ですが、原音のニュアンスを崩さないスムースな処理が施されています。
動画内の説明でもある通り、Decay RATE EQ と Post EQを同時に観察しながら微調整していくことが可能です。
特に重宝する機能としては、リアルタイム表示の “スペクトラム・アナライザー”を搭載している点。
fabfilter製品は、他製品も共通していますが、このアナライザーにより視覚的にサウンドをつかむことが容易なため、ミキシング時のジャッジが早くなる点も導入されている大きな理由でもあります。
Neutronトラックアシスタントについて
Neutronはあなたのミックスを手早く仕上げるアシスタントであり、迷いから救ってくれる先生でもあります。「Track Assistant」ボタンを押して、そのトラックに最適なサウンドの提案を受け入れることから始めましょう。それを元に、自分の個性や思いを持って、新たな可能性に挑戦するのです!
Neutron マスキングメーター
トラック同士の周波数帯域のかぶりは、不明瞭さやダイナミクスの損失を起こすことがあります。ここでもNeutron先生の提案を利用して、ヌケ良いミックスを目指しましょう。各トラックに挿したNeutronは全て相互に繋がっているから、手早く簡単に処理が行えます!
満員御礼の中行われた『SUI×MASTERING』セミナー!
マスタリングの概念、実践的なアプローチ、皆様からの質問コーナーまで、SUI氏が本音で語ったマスタリング工程120分強が早くもアーカイブ公開!必見!
Arturia Area Sales ManagerのAntoine氏と氏家氏がRock oN SYNTH HEAVENで即興セッション。