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2014年11月7日 新製品, ,

Royer Labs ハンズオンレビューでリボンマイク復権の金字塔を打ち立てた、その真価に迫る!



RCA Type 77-dxやcoles 4038に代表される1940年代から1950年代前半に全盛を迎えたリボンマイク。

原理上SM58に代表されるムービングコイル式と同じダイナミックマイクとして分類され、振動板にコイルを付けるムービングコイル式とは違い、振動板自体が金属でできているため、振動板の軽量化、即ちレスポンスの改善が図る事ができる方式となっています。

またリボン面へのエネルギーを効率よく変換するため、周波数特性の乱れの少ない自然な双指向性となるということも一つの特徴です。

しかし、家庭で使われるアルミホイルの1/5程度という極度に薄いリボンエレメント故に大きな音声や風等のエネルギーに耐えきれず切れてしまうという非常にデリケートなマイクでもありました。

リボンマイクは1950年前半からNeumann U-47やTelefunken ela m250/251(AKG C12)が台頭するにあたり、性能と扱いの良さを両立したコンデンサーマイクに徐々に置き換えられてしまいます。

R-121

しかし1998年、半世紀の時を経てリボンマイクが”新製品”としてリリースされました。それがRoyer Labs「R-121」です。

素材は純アルミニウム製リボン・エレメントとネオジム製マグネットで鍛造されたポールピースを採用。

磁石部分の構造を最適化する事により浮遊磁界の発生を最小限に抑え、結果高効率化と外部への磁界干渉を押さえるようにデザインされ、マイクボディ側面に張りだされた耳のような部品もリボンエレメントを挟み込み支える機能と磁石回路を兼ね備えた理想的な構造となっています。

また、筐体内部の電気回路はインピーダンスマッチングトランスと制振用コットンが充填され、シンプルながらにローノイズ・ファンタム電源からの保護がされるような設計になっています。

R-121は基本構造こそ従来のリボンマイクと相違は無いながらも、その先進的なデザインからリボンマイク新世代を切り開く革新的なマイクとして世に歓迎されます。

数々の現代技術によって蘇ったリボンマイクは、その大きな欠点である耐久性を改善しました。最大耐圧では135dB(SPL)と、レコーディングコンデンサマイクの定番であるU-87をも凌駕し、あらゆる場面での使用を可能にしました。

この好評価を受け、Royer Labsは今まで考える事もなかった”ライブでの使用”も可能にしたライブモデルであるR-121L そして R-122Lを開発するまでに至ります。


R-122L

R-121LとR-122Lは、リボンエレメントを2.5ミクロンから4ミクロンへと変更する事により高耐久化やフィードバック防止のための自然な高域ロールオフを両立させたモデル。

今秋リボンマイクの人気上昇から、遂に日本でもこのライブモデルの取り扱いがスタートしました!

Royer Labsは『スタジオRシリーズ(2.5ミクロンリボンエレメント)』、『ライブRシリーズ(4ミクロンリボンエレメント)』、『SFシリーズ(1.8ミクロンリボンエレメント)』をラインナップします。

SF-24

SFシリーズの極薄1.8ミクロンリボンリボンエレメントは非常に良好なトランジェント特性を持ちます。他モデルと比較して高域へとシフトしたスイートスポットによる透明感溢れるサウンドが、ボーカルの子音や楽器音の細かなニュアンスを明瞭に収録する事を可能とします。

また1つのマイクに2つのリボンエレメントを搭載することで、ステレオ化したモデルも展開しています。これは上下に設置されたリボンエレメントを90度角にする事で、正確なXY録音やMS録音を簡単に行えるようにしたモデルです。これにより、自然なステレオイメージを持った収録をスピーディーにすることができ、ドラムトップやアンビエンスマイク等あらゆる場面で高品質な収録ができるようになりました。Royer Labsリボンマイクの高い性能の証として、このステレオマイクをモノラルへダウンミックスし、広い指向性をもったマイクとして利用できるようになっています。通常、特性の揃っていないマイク同士等では位相干渉によって品質を落としかねない収録方法をRoyer Labsでは推奨収録方式の1つとして紹介しています。

ジャングル林のハンズオンレビュー

先ず手に持って感じた事は非常に質感の高いマイクであるという事。厚みのある金属筐体で重みのある作りとなって、コンコンと叩いても金属鳴りしません。

肝心のサウンドについてはR-121を目安として考えるとマイクチョイスがスムーズかと思いました。

ライブRシリーズのように厚みが増すと音の重心が低くなり太いサウンドへ、SFシリーズのような薄くなると繊細で精密なサウンドへシフトします。

また、R-101・R-121・SF-12のようなトランス式は比較的ナローに、R-122・SF-2・SF-24のようなFETバッファ式は素早いトランジェントレスポンスと締まりの良い低域が特徴となります。ハイエンドラインナップであるR-122V・SF-24Vの真空管バッファ式はシルキーな高域と甘い中低域が魅力的なサウンドのスパイスとなっています。

私の個人的なおすすめはR-122LとSF-2。

R-122Lは重心の低さと締まりが両立され、男性ボーカルの色っぽい部分を引き出してくれるような”濃い”サウンドがすばらしいです。ライブでも使えるとして「L」という型番になっていますが、スタジオでの使用も断然お勧めできます!

SF-2は高域の繊細さがありながらも中低域もしっかりキャプチャーしているのがすばらしいと感じました。

スモールダイアフラムとラージダイアフラムコンデンサマイクのいいとこ取りをしたようなサウンドで、アコースティック楽器の細かいニュアンスやボーカルの子音成分を逃さずキャプチャー。英歌詞との親和性が高いマイクです!

Royer Labs ラインナップ


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R-121と同等の仕様ながら大幅なコストダウンを実現。最初のリボンマイクにもオススメ。


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定番として浸透しつつある標準リボンマイク。パッシブ回路による自然な収録音が魅力。


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4ミクロンの厚型リボンエレメントと、トランスによるパッシブ構成により重厚で濃厚なサウンドへ。


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アクティブ回路となることで新鮮味のある高域と締まりある低域に。


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アクティブ回路となることで新鮮味のある高域と締まりある低域に。


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アクティブ回路となることで新鮮味のある高域と締まりある低域に。


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真空管によるバッファ回路によりリッチで音楽的な収録音。魅力的の一言につきるサウンド。


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1.8ミクロンの極薄リボンエレメントとアクティブ回路による突き抜けるような高域の伸びの良さが特徴。


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リボンエレメントを90度角に張り、正確なステレオ収録を可能としたパッシブタイプ。


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SF-12をアクティブ化、またはSF-2のステレオ化バージョン。双方のメリットをこぼす事なく体現。


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SF-24の真空管バッファ化モデル。1.8ミクロンリボンエレメントと真空管が織りなす”シルキーサウンド”。

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