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2013年11月27日 特集, ,

Solid State Logic SSLミキサーの歴史から新プロダクトを紐解く


Solid State Logic 社(略:SSL)は80年代を象徴するサウンドを作り上げたSSL4000コンソールを始めとする音響機器メーカーの老舗。マルチトラックレコーディングを画期的なインラインコンソールで一躍メインストリームに踊りでた、先進性に富んだメーカー。伝説的なブランドでもあるため、保守的なイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、常に時代に対しメッセージ性の高いプロダクトをリリースしていることを忘れてはならない。

テープベースからDAWへとレコーディングシーンが変容していく時代の中でもいち早くその流れに乗り、先進的な機器を世に送り出す。2013年にも、A-FADAを搭載したサミングミキサー『SIGMA』を発売、今後のコンソールメーカーの考えるMusic Mixingのワークフローに革命的なソリューションを低コストで市場に対して送り出しています。
そのSSL社の歴史をミキサーコンソールの歴史と共に紐解いていきたいと思います。

現行SSL製品各種

SL 4000シリーズ
1970年代後半から様々なスタジオに最も多く導入されたコンソール
流れとして古い物からB/E/Gシリーズがあるがミキシング上ではほぼ変わりない作業が維持出来たので1つのミキシングプラットフォームとして存在した

Solid State Logicの歴史

1969年創業。イギリスのオックスフォードに本社があり、広大な敷地内に向上も併設されている。創業当時はパイプオルガンの制御装置を制作していたことは、あまり知られていない。当時主流であった真空管ではなく半導体を利用したことが、社名の由来である。現在はオーナーがピーター・ガブリエルということも別の意味で注目を集めている。


1977 – 4000B登場
SSLの代表作と言える4000シリーズの登場はこの1977年。ここから4000シリーズの歴史は始まっている。そして、ブレイクポイントとなるのが1981年の4000Eの登場。ここから、世界中でマルチトラックレコーダ対応のインラインコンソールとして爆発的なヒットとなる。
1992 – Senaria登場
早すぎた登場と言うべき機材がこのSenaria。デジタルミキサーとDAW、そしてVideo Playerまでもを統合したスタジオソリューションのAll-in-One システム。まさに、SSLの先進性が感じられる製品ではないだろうか?ちなみにこの当時、Pro Toolsは第一世代(Ver.1)である。

1993 – SL4000G+
4000シリーズのカスタマイズ要求が多い日本に合わせた仕様がこのG+、国内のスタジオで現役で稼働している4000シリーズコンソールのほとんどがこのバージョン。

1994 – 9000J〜SuperAnalog登場
SL 9000Jから採用。後にXL 9000K、AWS900+、DualityなどSSLの大型コンソールに採用されるSuper Analogue回路がデビュー。トランス、VCA、コンデンサ等音質に影響するパーツを排除した回路(厳密にいうと音質に関わる部分に)

SL/XL 9000シリーズ
Super Analog回路を基本路線にそれまでのアナログコンソールの理念や
特性を遥かに凌駕させたシリーズ。
EQではSL4000 Eの特性をもたせた「E-type EQがセレクトスイッチにより選択可能。コンピューターオートメーションもラージフェーダーやカットスイッチのみならず、スモールフェーダーなどもコントロール可能となった。

2004 – AWSシリーズ〜 DAWとの連携のはじまり
Pro Tools等のDAWコントローラーとしての機能を搭載したアナログコンソール、回路としては上位機種で採用のSuper Analogueを利用し、包括的なDAWコントローラとしての機能を融合したミドルクラスコンソール。
AWS924,948よりA-FADA実装(2010年)(旧バージョンもバージョンアップで対応可能)

2013年 – Sigma発売

Sigma

・SSLのSuper AnalogueサウンドクオリティでDAWのオートメーションによりミキシングする新しいコンセプトのサミングエンジン
・ステレオ16系統のチャンネルインプットを持ち,2系統のステレオバスを搭載
・2系統のステレオバスは専用の出力と個別のインサートポイントをもつ
・モニターセクションを装備しているので(HP,モニター2系統)モニターコントローラともなる

Sigmaソフトウェア

汎用ブラウザ(FirefoxGoogleChromeなど)によりSigmaIPにダイレクトにアクセス。ソフトフェアのインストールは不要。DAWとの連携はIpMIDI経由で行うのでPCとの接続はCAT5ケーブル1本のみ

ipMIDI経由でSigmaと16ch分接続
Pro Tools上では左のトラックより16ch分のフェーダー情報がSigmaとリンクする

A-FADAの仕組み
オーディオデータとオートメーションデータを別々に送るのがポイント

接続の一例

簡単なセッティングの例

気をつけるポイント

・オーディオはDAW上でPre Sendをしなくてはならない
・DAWのオートメーションと切り分ける
(つまりPro Tools上だとPre SendでSIgmaにオーディオを送り、Sigma上でボリュームコントロールをゆだねる)
Pro ToolsのトラックアウトはどうでもいいBusに逃がしておきましょう(※出力無しにしてしまうとオートメーションデータが送信されない)

★Sigmaのことを初歩の初歩から知るにはこちらの特集記事で!

Sigma製品を始め、SSLの製品のことをもっと知りたい方に朗報!

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