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2013年8月19日 特集, ,

制作システムの本領発揮させるSyncroGenius HD+でレコーディング&モニタリングともにクラスアップ !!


DAW、I/O、音源からモニター環境、電源環境、ケーブルにいたるまで、よりリニアな制作環境のために心血注いでブラッシュアップを繰り返しているそのシステム、本当に機材の実力を発揮させていますか?

突き詰めても終わること無い音の世界ですが、スタジオ機材の実力発揮のために必須となるのが「Sync Genalator」です。いかにハイクラスな環境と言っても現代のPCMレコーディングの時代で、クロック管理が行われないのは大問題。トランスペアレントな信号をレコーダーに、モニターに供給する事は本来的に必要なこと。お作法です。

そこでご紹介したいのがAudio&Design社の音楽専用Sync Genelator「SyncroGenius HD+」。同社のラインナップは映像機器とのシンクを目的とした製品が主流ですが、オーディオのシンクに特化してコストパフォーマンスを高めたのがHD+。マスタークロックによって得られるサウンドの差は歴然。低域の締まりから高域の遥かな伸びまで「なまらず」に再現されるのは、正確なクロックで、正確な信号が送られるからこそ!!お手元のI/O、WordClock端子空いてませんか?WordClock端子は挿す必要があるから付いてるんです!!

・Master Clockとは?
デジタルオーディオで言うところのサンプリングレート(48kHzとか)の基準信号を供給する機器がMaster Clockです。この基準が揺れている(精度が低い)と高音域、低音域の波形に顕著な乱れが発生します。

例えば、48kHzのサンプルレートであればみなさんご存知のとおり24kHzまで録音できます。ここに24kHzの正弦波を入力したとします。精度の高い基準信号を受けてい れば、各サンプルごとに「+、0、-、0、+、0…」と記録され正確に再現されると思いますが、基準が揺れるとそこに間違ったデータが混入してきます(本来は+であるはずのところがーになってしまうなど)。これでは入力された24kHzの正弦波は正しく再現されません。

以上の例はあくまで一例ですがMaster Clockによって、音の全ての領域の再現性が決定づけられるということがイメージできるでしょうか。

・インターナルじゃだめなの?
通常デジタル機器は本体に『インターナルクロック』と呼ばれるジェネレーター(発振器)を搭載していますが、よほど高級な機材であったりこだわりのあるメーカーのものでなければ精度があまり良くありません。ジェネレーターの精度を上げるにはかなりのコストがかかってしまうからです。

「それならば最低限のジェネレーターを搭載しておくので、こだわる人はMaster Clockを導入して高精度のワードクロックを供給してください」ということで、ある水準以上のクオリティのものはワードクロックの入力端子を持っています。

ポイント1:すべての源は発信器から!OCXO(恒温槽付水晶発振器)の正体!

時計、PC、無線通信等、現代のデジタル機器には機器を動作させる基準信号を生み出す為に、すべての製品に発信器が装備されています。シビアに性能を要求されるオーディオ処理用マスタークロックに用いられる水晶発振器の中でも、特に精度が高いのがsyncro geniusに用いられるOCXO。

まずOCXOとは何者か?その動作原理を理解しなければなりません。OCXOの源になっているのは水晶子といわれる発振体です。水晶発振器は水晶の逆圧電効果を用いて一定周期の発振を生み出すもの。逆圧電効果とは水晶自体に一定の交流電圧を流すと特性として一定の間隔で発振する物理現象のことをさします。水晶自体の大きさや回路構成により発振される周期が変わります。

ここで、重要なのは、その源である発振特性は温度変化に大きく影響されるという事です。外気温のみならず、回路モジュールから発生する熱エネルギーは常に変動しています。OCXOでは温度を一定に保つために、敢えて各モジュールから発生する以上の熱をオーブンで作り出して恒温槽に囲みこみ、内部の温度を一定にする構造になっています。その結果、安定した周波数の発振を得る事ができるのです。

※温度特性に対する回路構成違いから
XO、TCXO、OCXOと名称が分かれます。

XO:水晶発振器
TCXO:温度補償型水晶発振器
OCXO:恒温槽付水晶発振器

ポイント2:オプションで選べる6系統のクロック仕様!

Syncro Geniusシリーズの特徴として、背面の6系統のクロック仕様の組み合わせを選択できるメリットが有ります。種類としては、wordclock/2倍速/4倍速/superclock(256倍)/DSD/DXD。使用機材に併せたフォーマットを選択する事で余計な分配機を用意する必要もありません。

例えば、DSDフォーマットのレコーダー用に2系統、ミックス用のADコンバーター用に2系統、最終のTDにあわせ2系統などの組み合わせも一台で実現できます。

ポイント3:個人スタジオにも導入しやすい、魅力的なコストパフォーマンス!

フラッグシップモデルであるSyncro Genius HD PROはサポートするフォーマットや出力端子の多さからMAスタジオをはじめ人気を集めましたが、今回のHD+はオーディオプロセスにフォーカスを当てた製品であることは一目瞭然です。仕様一覧からもわかる通り、50万円超のプライスタグとなるHD PROと同じクリスタルを内蔵しながら、ビデオフォーマットを省く事で魅力的なコストパフォーマンスを実現しています。映像との同期編集は必要ないものの高性能なクロックが欲しいといった音楽制作のニーズにマッチします。

■安定動作までには時間がかかります!常時通電が理想!!

OCXOを搭載したマスタ-クロックが本来の性能を発揮する為には、ある程度のウォームアップ時間が必要です。先述の温度特性から見てもわかるように、恒温槽内の温度を一定にするための時間が必要です。下記データでも中段の「warm up」が一番クロック揺れを起こす結果。最低でも1時間以上のウォームアップをおすすめします!


様々な方向からマスタークロックとなるSyncroGenius HD+を見て来ましたが、正確なレコーディングとモニタリングにもたらすその有用性は明らかです。もし!!お手元のI/OにWordClock端子があり、しかも空いているとなれば、、もうこれは挿し込むほかありません。

メーカーサイドもインターナルより精度あるマスタークロックを挿せるように端子を準備しているとも言えます。思い起こせばどのスタジオでもRosendahlやAntelopeなどが常備されSync管理は必須項目、同期だけではなくクロックによって信号を正確に出力する役割は録音にも再生にも有効。これこそPCMでのモダンなレコーディングシーンで求められているラストピースではないでしょうか!!

  • Audio&Design
  • SyncroGenius HD+ ¥299,800

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