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Earthworksではマイクの測定に「置換法」というものを採用しています。この「置換法」では測定用のテストトーンにエラーが出ないよう、あらかじめ周波数特性を測定済みのマイクをリファレンス用として使用します。
基本的に、測定は以下の手順で行います。
まず基準となるリファレンス用マイクを、テストトーンのフロントの所定の位置に置き、そのテスト音源の周波数特性を計測します。その測定結果をリファレンスとして、今度は逆にテストトーンの周波数特性を、基準となるマイクの周波数特性に合わせて補正します。
そして同じ要領で、測定対象となるマイクと上述のリファレンス用マイクを同じ条件の下に入れ替え、その周波数特性を計測します。それからリファレンスマイクと比較して周波数特性を合わせます。
またテストトーンですが、当然ながら厳密にチューニングされた「基準値」でなければいけません。ですので、ボックス状の筐体にマウントされたスピーカーは不適切です。なぜなら、たとえば角に打ち付けられたネジ山などの障害物が、音を乱反射したりするからです。そういったノイズが原音とミックスされ、結果として複雑な音場を生成していまいます。そのような状況下では、ほんの些細なマイクのサイズ、形、配置の違いさえ、実際にはない周波数特性の乱れを生んでしまうのです。
ここで少し測定に関わるラウドスピーカーについてお話します。
ラウドスピーカーには他にも厳しい条件があります。リファレンシングの途中で、鋭いピークやディップは取り除くことができません。テストトーンに使用するスピーカーは、測定する全帯域において周波数特性が極めてフラットで高品位なものである必要があります。
これについては過去に苦い経験があります。新しい指向性のマイクを開発中に起きたことです。その開発中のマイクには、10kHzあたりの周波数特性に断続的な異変が確認できていました。数日間に及ぶ試行錯誤の後、いざリファレンシングをしようとして、ふとスピーカーのツイーターの周波数特性に注目しました。そして調べたところなんと、10.5kHz に鋭いピークに続いて深いディップが確認できたのです。もちろんツイーターを交換したら、問題は解決しましたが。
すべての周波数帯域をカバーできるラウドスピーカーは存在しません。Earthworksでは、測定の際にはそれぞれ周波数帯ごとに区切ったセットアップを用いています。
高域のセットアップ(1kHz以上)には40kHzまでフラットなドーム型のツイーターを用いています。1.2m x 2.4mのバッフル板にツイーターを水平方向にマウントしています。ツイーターのマウントには細心の注意を払います。ツイーター自身を除いて、他の全ての表面上のでこぼこや溝を排除しなければいけません。(図1)
低域~中域のセットアップには、小さいコーンのスピーカーを、上記と同じ要領で2.4m x 2.4mのバッフル板に設置します。さらにマイク・クリップの反射を除去するため、独自設計の筒型のブームスタンドを使用しています。(図2)
またもうひとつ、私たちが行っているテストがあります。将来、測定のスタンダードな手法になることでしょう。それはわれわれが独自に保持しているシステムでのインパルス・レスポンスの測定方法です。火花を用いた、とても短いインパルスを使う方法です。(現在はスイープ波で測定することが多いですが、昔は火花を用いていました。)
これで確実に、マイクが持つ実際のインパルス・レスポンス(図3)を得ることができるのです。そしてそれを、FETアナライザーで周波数特性(図4)を計測します。
いわゆるエイリアシング現象を避けるために、1MHzのサンプリングレートで計測するのです。この方法には、他の測定方法では得られないたくさんの利点があります。
第一に、レスポンスが「ありのままに」キャッチできるので、マイクの「粗」を確実に見極めることができます。第二に、計測時間を短縮できます。ひとつのマイクに1分程度しかかかりません。
第三に、この測定手法はどのようなマイクに対しても有効です。そして最後に、マイクの高周波のチェックにも最適なのです。
オーディオの測定は決して容易なものではありません。しかし、科学的で精密なアプローチで適切に実施した場合、その測定結果は議論の余地のないほどに正確な結果が得られます。仮に誰がテストしたとしても、「尺度」は同じものでなければならないのです。
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