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2015年9月18日 新製品, ,

GENELEC 8320A / 8330A レビュー!ルームアコースティックの問題を解決する次世代スピーカーシステム!


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制作環境を整える上でプロからアマチュアまで全てのユーザーが、ある意味最も頭を悩ませている要素の一つがモニタリングのためのルームアコースティックの調整ではないでしょうか。

ホームスタジオ/小スペーススタジオの問題点

天井角等で発生しやすいフラッターエコーなどは比較的高い周波数で起こるため吸音材をしっかり充ててやることでなんとか対策もできますが、比較的低い周波数帯域で起こる定在波は、モニタリング音をブーミーにするだけでなく位相を狂わせさらにフェイズアウトにより特定の周波数帯域を聴こえにくくさせるなど、忠実なモニタリング環境とはほど遠い状態を生み出します。

定在波による影響は特に、並行に向かい合う壁でできた小さな空間、いわゆるホームスタジオや小規模スタジオで発生しやすく、その対策に苦労した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この問題を、スピーカーから音が出た後ではなく音が出る前の根本的なところから改善するのが、これからご紹介する GENELEC SAM(Smart Active Monitor) 通称『SAMシステム』です。

一般的なルームアコースティックはスピーカーから放たれた後の音が響く部屋をチューニングしますが、SAMシステムは専用マイクで測定した結果を高度な技術で計算し、ルームアコースティックを考慮したサウンドがスピーカーから出力されます。一旦セッティングが済めばあとは普段通り制作を進めるだけ。セッティングも使用中もストレスフリーなモニタリング環境を構築できるのです!

GLM2.0コンパクトSAMシリーズ

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SAMシステムは専用インターフェイスを介してスピーカー自体をネットワーク接続し、ネットワーク内のスピーカーの制御を可能にするシステム。スタジオの形状やリスナー位置、ルームアコースティックなどに関わらず理想的なモニタリング環境を完成させる期待のテクノロジーです。

基本コンポーネントは8000アナログシリーズを踏襲しながら、モニター・スピーカーを部屋に合わせて調整するという考えのもと、スピーカー自体を電気的にフィルタリングして、どのような場所でも最適なモニタリング環境に変化させることが可能です。

GLMの主要機能 AutoCalは、スピーカーが設置されている部屋の音響特性を専用マイクロフォンで測定。そのデータをホスト PC 内で分析し、再生レベル差補正、距離遅延補正、周波数特性補正を行い、最善なモニタリング環境(フラットな周波数特性)へ自動で音響補正できます。もちろんユーザーの好みに合わせて細かいエディットも可能で、お好みのモニタリング環境も作り出すことが可能です。

↓コチラはSAMシステムのことがよーく分かるムービー。ぜひ一度ご覧下さい!

自宅に楽々導入できるSAMシステムスピーカー

理想的なルームアコースティックにほど遠いホームスタジオへの導入に最適なSAM搭載スピーカーが『8330』と『8320』です。

スタジオ定番スピーカーの8030と同サイズ


8330APM×2台、8300-601 GLMキット、9310AP ワイヤード・ボリュームのセット
5インチウーファー、45 Hz – 23 kHz (-6 dB)、Woofer 50 W + Tweeter 50 W 。


¥ (本体価格:¥ )

ポイント還元

スタジオ定番スピーカーの8020と同サイズ


8320APM×2台、8300-601 GLM キット、9310AP ワイヤード・ボリュームのセット
4インチウーファー、45 Hz – 23 kHz (-6 dB)、Woofer 50 W + Tweeter 50 W 。


¥ (本体価格:¥ )

ポイント還元

※どちらもスピーカーペアのみの販売もありますが、SAMシステムを発動するために必要な 8300-601 GLMキットが付属するこちらのバンドルセットを断然オススメします。9310AP ワイヤード・ボリュームも付属し、それぞれを単体で購入するよりも7万円以上お得に買う事ができます。

 

『8330』『8320』はどちらも2Way Biデジタルアンプ搭載。GENELECではおなじみこのデザインのキャビネットは他の機種同様、リスニング・ポイントによらず優れた周波数レスポンスを実現するDCW(Directivity Control Waveguide)とMDE(Minimum Diffraction Enclosure)が採用されています。

SAMシステム体験レビュー

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都内某レコーディングスタジオで実際に試聴してみました。8330 と 8320は聴き慣れたエンジニアが愛するGENELECサウンド。しかしSAMシステムによりこのコントロールルームの音響特性に完璧にチューニングされていたため両者ともに実に解像度が高く位相の整った音になっていました。

わがままを言ってシステムアプリケーションGLM2.0を使ってSAMシステムのON/OFF比較試聴も行いましたが、OFFでも充分高いクオリティでモニタリングできるものの、SAMシステムをONにするとより理想的な状態に。基本的な音の鳴り方は変わらないのですが、定位がよりハッキリ分かるようになり低域の濁りが無くなります。SAMシステムがなければまさかそれがルームアコースティックによる低域の濁りだとは気づかなかったと思います。SAMシステムによってこのコントロールルームの条件に最適化されたサウンドはまさしく精密なミックスを行うに相応しいサウンドでした。

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ルームアコースティックの最適化をスピーカーから行う。GENELEC SAMシステムは巷の調音グッズでは太刀打ちできない高い効果でそのスタジオの中で最高のモニタリング環境を作り上げます。8330と8320は個人ユーザーを始め、あまり大規模なルームを持てないMAスタジオで活用していただきたい次世代のモニタリングシステムです。

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