昨年はソフトウェア・メーカー各社とも、Pro Tools 7最適化、IntelMac対応などメンテナンス・アップデートに追われたせいか、バーチャル・インストゥルメント系の新製品があまりない今回のNAMMショー。
そんな中、鍵盤メーカーのStudiologic Fatarブースで、ハンマーアクションのピアノ鍵盤の前に、なにやら見慣れないバーチャル・インストゥルメントがありました。
近づいて見てみると、ピアノの調律棒、弦、ハンマーがフィーチャーされたインターフェースが。Pianoteqというピアノ・インストゥルメントのようです。
さっそく弾いてみると、これまで聴いた事のない、和音の響きが溶けていくような気持ちの良い音が。近くにいた人に聞くと、サンプリングではなく、モ デリングによるピアノ音源で、容量はたった8MB!ということでした。最近話題のピアノ音源といえば、数10GB以上のストリーミング音源ばかりだったの で、これは驚きの軽さです。
聞くところによると、このPianoteqは、コンサート・ピアノ調律師として長年活躍した後、30才になってから応用数理学の博士号を取得した人 が開発した製品ということで、なるほど、Hammer Hardness(ハンマーの固さ)、Sympathetic Resonance(共鳴音)のレベルを変える機能など、ピアノの中をいじったことのある人ならではのデザインとなっています。
た だ、プリセットをロードした状態では、本製品のユニークなポイントを強調したいのか、共鳴音、サスティン・ペダルを離した時のノイズなどが強めで、少し鼻 についてきます。そこで、共鳴音、サスティン・ペダル・ノイズ、リバーブなどを抑えめにして、Hammer Noise(ハンマーが弦にあたる時の「コトン」という音)は逆に少し強めにしてみると、鼻につく響きが姿をひそめ、いい具合になりました。
正直、1音を弾いた時のスケールの大きさは、Synthogy Ivoryなど大容量音源にはかないませんが、即興的に弾いていった時の反応具合、響きには、独特の魅力があります。
ホテルに戻って、ウェブサイトにアクセスしてみると、大量のデモソングがありました。フランスのメーカーらしく、ラベル、サティ、ドビュッシーなどの曲がとても繊細で、美しく響きます。
AU/VSTのデモ版もダウンロードできるので、日本に帰ったら、家でじっくりと試してみたい音源です。
MODARTT Pianoteq
http://www.pianoteq.com/
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